ゴルフコース・練習場
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『風の大地』の舞台・栃木県「鹿沼カントリー倶楽部」“コース紹介・新シリーズ第22回”
ゴルファーなら知らない人はいないと思いますが、マンガ『風の大地』の舞台がこの鹿沼カントリー倶楽部です。
主人公の沖田圭介が研修生として腕を磨いた舞台がこのコースで、実際に原作者の坂田信弘プロもここで研修生時代を過ごしています。
まさに、『風の大地』のファンからは“聖地”と呼ばれているコースで、マンガの中でも、コースが忠実に描写されています。
今回は、南コースをラウンドしましたので、ご紹介します。
目次
開場は1964年
鹿沼カントリー倶楽部は、1964年10月にオープンしています。
コースがあるのは、栃木県鹿沼市で、栃木県のほぼ中央部に位置します。設計は小寺酉二で、他に相模原ゴルフクラブ、狭山ゴルフ・クラブなどを設計しています。
栃木県というと遠いイメージがありますが、東京都心から約1時間半程度で着きますので、距離的には決して遠くないと思います。
最寄りの鹿沼ICからも10分程度の至近距離です。
栃木県随一の45ホールを誇る!
約200万m2の敷地に、栃木県では最も多い45ホールが展開されています。コースは「北・南」が各18ホール、それに黄金の9ホールです。
北コースは林間コースで、ゆったりと平坦なレイアウトです。距離の短いホールが多いですが、ドッグレッグや池越えなど、戦略性の高いホールが続きます。
一方、南コースと黄金コースは丘陵コースで、距離が長いので豪快なショットが楽しめます。
画像は同コース公式サイトより。
『風の大地』を振り返ると!
ゴルフ漫画『風の大地』は、鹿沼CCが舞台となったヒューマンストーリーです。
作品の中では、家庭の事情から大学を中退して、生活のためにゴルフの世界に飛び込んだ主人公・沖田圭介が成長していく姿が描かれています。
登場人物は、実際に鹿沼CCに所属していた人物がモデルになっています。
その主人公のモデルで原作者が、坂田信弘プロです。
坂田プロが、鹿沼CCの門を叩き研修生として過ごした日々が、『風の大地』の中で語られています。
坂田プロは、わずか4年でプロテストにトップ合格しましたが、その後はジュニア育成に情熱を注ぎ、40年以上経った今でも、鹿沼CCを訪れます。
鹿沼CCのクラブハウスやコースの端々に、主人公・沖田圭介の熱い思いを感じさせるものがあります。
クラブハウスでも、『風の大地』を感じさせます!
決して、新しいとか素晴らしいと形容されるクラブハウスではありませんが、その隅々まで、何となく沖田圭介の匂いを感じさせるものがあります。
ホール数も多いだけあって、フロントも大きめです。
入口付近には、『風の大地』コンペの案内立看板が、堂々と掲出されていました。
昼食のメニューはどれもおいしそうでした!
フロント前の階段を上がった2階左側にレストランがあります。正面には談話室兼レストランがあります。
このレストランの目玉は、「焼肉コーナー」があることでしょう!
入口はガラスドアになっていますが、昼食時にも焼肉を食べられるそうです。当日は、時間の関係で普通の食事にしました。
私は、いつもの通り、カレーライスをいただきましたが、この記事の最後にご紹介する『風の大地』にも登場した「スタミナ・ステーキ・サンド」を同伴者が食べていました。
おいしそうな一品でした!
ドライビングレンジはなく、コースが近くの練習場を紹介しています!
鹿沼CCにはドライビングレンジがなく、練習はグリーンのみです。
そのために、ホームページで近く(車で5分)の「イーグルゴルフパーク」(100打席・300ヤード)の練習場を紹介しています。
年中無休で、朝5:00から営業していて、1000円(プリペードカード方式)で180球程度の練習が可能です。
私も遅めのスタートだったので、ここで打ち放しの練習をしました。早朝にも関わらず、多くのゴルファーが練習していました。
また、練習場はグリーンのみですが、これが小さいんです。「へぇー! これしかないの?」と思うほどです。5人ぐらいがパットの練習をしたら、狭く感じるでしょう。
南コースの概要!
各コースともに、ベントA・Bの2グリーン制です。
アウトコースは、Aグリーンでレギュラーティー3110ヤード、インコースは3235ヤードです。
それほど距離が長い感じはしませんが、コースが丘陵なので、打ち上げなどを考慮すると、決して短くはないと思います。
この日は、Aグリーン使用でした。また、A・Bグリーンの差はそれほどありません。
南コースは、北コースに比べると距離がやや長く難しいコースだと、メンバーが語ってくれました。
途中には、相当のアップダウンのホールもあり、フェアウェイの傾斜などを考えてプレーしないと、簡単には攻められないコースです。グリーンの傾斜が強いホールもあり、手強いと感じました!
アウトコースをご紹介!
アウトコースは、比較的おとなしい打ち下ろしの、ミドルホール(パー4)でスタートします。その後も、それほど難しく感じるホールはありませんが、左側にOBが続くので、要注意です。
しかし、中盤に入ると俄然コースが難しくなります。
5番ホールは398ヤードでハンディキャップ(HD)1のミドルホールです。
ティーショットは打ち上げで、2打目から打ち下ろしになります。距離もあり、ティーショットの狙いが難しく、2打目は左の木を避けながら、砲台グリーンを狙っていきます。
グリーン手前に深いバンカーがあり、無理をすると大叩きになりそうなホールです。グリーンの傾斜がとてもきつかったです。
アウトのロングホール(パー5)は、2番がHD3、9番がHD5といずれも難しいホールになっています。
両ホール共に距離は500ヤード弱ですが、3打目の距離が残ることから、無理をせずに、寄せワンでパーを狙いにいくホールでしょう。フェアウェイの傾斜でのショットの成否が鍵となります。
インコースをご紹介!
インコースは、344ヤードと比較的距離が短いミドルホールでスタートします。しかし、ティーグラウンドからは、左の林と右の崖下の隣のホールが視界に入り、幅が狭く感じられます。無理せずに距離を欲張らないショットが求められます。この距離でHD4ですから、ホールとしては難しいホールです。
インコースも中盤に難しいホールが出てきます。14番543ヤードのロングホールで、グリーン手前100ヤード付近から右へドッグレッグしていきます。左はOBが続き、右は林ですので、曲げずに真っすぐに打っていく必要があります。コーナーからはグリーン面が見えないので、距離感に注意しましょう。
最終18番は、427ヤードで距離が長いミドルホールです。ティーショットは打ち下ろして2打目から打ち上げていきます。HDは6ですが、この南コースで最も難しいホールだとメンバーが語ってくれました。
この鹿沼CCで『風の大地』が生まれたのか? と感慨深いラウンドでした!
『風の大地』で登場した「スタミナ・ステーキ・サンド」はこれ!
『風の大地』を堪能したいなら、このメニューは欠かせません! 主人公の沖田がプロテスト前に食したメニューです。
私は残念ながらカレーライスをいただきましたので食べられませんでしたが、同伴者がどうしても食べたいと、注文していました。
ただのステーキサンドですが、これを見ているだけで、直ぐそばに沖田が出て来そうです。