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ゴルフクラブ

Nick Jagger

ドライバーは「長、軽、軟」でヘッドスピードは上がるか?

飛距離をアップする要素はいろいろありますが、ヘッドスピードをアップさせるのが、一番手っ取り早い方法でしょう。

筋トレをしてパワーアップさせたり、ストレッチなどによって体の柔軟性を高めるというのも正論ですが、今回はクラブの力を借りることで、ヘッドスピードを上げる方法を考えてみましょう。

シャフトを長くすれば、スイングアークは大きくなるが…

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ひとつはドライバーのシャフトを長くすることです。

シャフトが長くなれば、それだけスイングアークが大きくなって、遠心力も大きくなります。

その分、ヘッドスピードも増すという理屈です。

ただし、シャフトが長くなると、タイミングは取りづらくなりますので、逆にミート率が落ちてしまいます。

あるいは空気抵抗が大きくなってしまい、ヘッドスピードが落ちることもあります。

なかには、これまでタイミングが合っていなかった人が、長いクラブに替えたことで、スイングリズムがゆったりして、スイング軌道も安定し、ミート率が格段によくなったという人もいます。

結局、長いシャフトが合うかどうかは、ゴルファーの体力や個人のスイングリズムによると言えるでしょうから、こればかりは実際に試打してみるしかありません。

軽いクラブは手打ちになりやすい

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次は、軽いクラブにしてみてはどうか、です。

最近のドライバーは、上級者向けのものでは、クラブヘッドが200グラム前後、シャフトが60~70グラム、グリップが40~50グラムで、計320グラム前後のモデルが主流です。

これをヘッドで10グラム、シャフトで10グラムの計20グラム軽量化したものに替えると、確実にヘッドスピードは上がります。

ただし、ヘッドスピードが上がるのは最初だけです。

クラブの軽さに慣れてきますと、次第にヘッドスピードが元に戻ってしまうというケースが非常に多いのです。

買ったばかりの新しいドライバーが飛ぶというのは、そういうことなのです。

それだけではありません。

軽いクラブでスイングしているうちに、知らぬ間に手打ちになり、スイング自体がおかしくなってしまうというケースもあります。

昔から、ゴルフクラブは振り切れる範囲の上限の重さがベストと言われてきました。

運動エネルギーの法則からいっても、飛距離はクラブヘッドの重さに比例します。

軽いクラブに替えるのは、しっかり振り切れることができなくなった年齢になってからでも遅くありません。

軟らかいシャフトは非力な高齢者や女性に向いている

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最後に軟らかいシャフトを使ってみるという方法です。

ゴルフスイングは、ウッドであれ、アイアンであれ、必ずインパクトの直前でシャフトがしなり、しなったシャフトが元に戻ろうとする力を利用して、ヘッドスピードを上げるという仕組みになっています。

軟らかいシャフトは、このしなって戻る力が強いので、その分だけヘッドスピードが増すのです。

ただし、それまで硬いシャフトを使っていた人は、おそらくタイミングが取りづらいはずです。

ヘッドが走り過ぎたり、返ってしまったりして、ダックフックが出てしまうこともあるでしょう。

軟らかいシャフトは、非力な女性や高齢者に向いていますが、男子プロの中には、腕力に頼らないスイングやタイミングの重要性を体感するために、あえて軟らかいシャフトのクラブで練習している人もいます。

これはぜひ参考にすべきことです。

結論としては、どの方法も一長一短があり、その人に向いているかいないかにかかってくるので、実際に試してみて合っているかどうか自分で確認してみましょう。