ゴルフクラブ
LITTLE RED BOOK
【126切り講座】飛距離モンスター、JGRボール実戦投入記
ブリヂストンゴルフのニューボール「TOUR B JGR」。
3月8日、Gridgeのインドア試打イベントに参加し、発売前に早速1ダース購入させていただきました。
そして週末、ホームコースの月例競技会で早速実戦投入して参りました。
今日は、この“飛距離モンスターボール”のラウンドレポートです。
目次
ボールの構造は「内柔外剛」
ドライバーで飛距離を出すには、初速が大きくスピン量が少ないのが理想です。
硬いボールは反発力が大きく初速が出ますが、スピン量も増えてします。
軟らかいボールはスピン量は減りますが、初速も落ちてしまいます。
この相反する性質を両立するために、最近のボールのコア構造は、中心部を柔らかく外に行くほど硬くする内柔外剛(またはは内軟外硬)になっています。
JGRボールの特許技術
今回のJGRボールは、コアだけでなく2層の外層まで含めたボール全体を一貫して「内軟外硬」にしているのが最大の特徴です。
このBOOST POWER TECHNOLOGYと呼ばれる特許技術により、インパクト時のパワーを無駄なくボールに伝えることができるようになったらしいです。
JGRボールの「内部剛性分布図」を見ても、コア中心部から外層まで、硬度を表すグラフがほぼ一直線になっていますよね。
これは今までのボールにはなかった技術的な特徴なのです。
JGRボールのターゲットユーザー
JGRボールのターゲットユーザは「日本のゴルファーの平均像」ヘッドスピード42.6メートル/秒(m/s)のゴルファーだそうです。
私自身がこの想定ユーザ群の「ど真ん中」にいるので、きっと優れた性能を発揮してくれることでしょう。
それでは早速、ラウンド開始です。
ドライバーショットでの打感
ホームコースの東1番ホール 右ドッグレッグのパー4。
スピン量を減らすため、少し高めにティーアップしてレベルスイングで打ってみました。
ヘッドの芯でとらえた球は、驚くほど真っ直ぐ飛んで行きます。
打感・打音ともに非常に良く、インパクトの力感がすべて球に乗っかるイメージです。
同伴者も思わず「ナイスショット」と声を掛けてくれます(実際はそれほど良い当たりでない場合でも・・・)。
飛距離も出ていて、2打目のクラブの番手が普段より一つ小さくなりました。
アイアンショットでの弾道
東2番ホール ダブルドッグレッグのパー5。
3打目の残り130ヤードを8番アイアンで打つと、高弾道の球はグリーンに向かって真っ直ぐ飛び、グリーン面でワンバウンド、ピンハイで止まりました。
低スピンボールは、バックスピンだけでなくサイドスピンも低減されます。
曲がりにくいボールだと、アドレスから自信を持って真っ直ぐにターゲットに向かうことができます。
パーオン率がせいぜい3割程度の我々にとって、アイアンショットはグリーンに向かって真っ直ぐ打てることが大切です。
このホールはパーオン+2パットのパーを取ることができました。
……ただしこのボール、意図的に曲げるのはちょっと難しいです。
アプローチショットでのスピン
アイオノマーカバーのJGRボールにとって、元々あまり得意でないシチュエーションですが、どのような感じでしょうか。
50ヤードのピッチショットでは、グリーンセンターへの着弾で2、3メートルほどランが出ます。
30ヤードのピッチエンドランでは、狙った通りの落とし所にキャリーし、そこからピンまで転がすことができます。
尚、当日はグリーン周りの芝の状態が悪くピッチングウェッジやパターを多用したため、15ヤードのアプローチのスピンの掛かり具合は確かめられませんでした。
総じて、アプローチでのスピンの掛かり方は可もなく不可もなしというところです。
JGRボール:総評
新しいJGRボールは、PHYZボール(2017)と比較して、しっかりした打感とインパクトのエネルギーの伝わり方が感じられます。
ヘッドスピード40~45m/sのゴルファーで、しっかり目の打感が好きで、今より飛距離の欲しいゴルファーにはお薦めです。
一方ヘッドスピードがあまり速くなく(40m/s以下)、球がつかまらないゴルファーには、PHYZボール(2017)のほうが良いかもしれません。
JGRボールは、PHYZボールでは少し物足りない、もう少し反発力を感じたい、しっかりした打感が欲しいと考えているアマチュアゴルファーにちょうど良いと思います。
日本人ゴルファーはどうしてもツアープロ御用達のスピンボールを好む傾向があります。
しかし実際にツアー系ボールの性能を引き出せる人はほんのひと握り。
多くのアマチュアゴルファーにとってはオーバースペックである場合が多いのです。
今回のJGRボールは外見は「TOUR B」ブランドですが、中味はしっかりアマチュア向けに最適化されていました。
特にPHYZボールで実証済みの「デルタウィング・ディンプル326」は、球の落ち際でもうひと伸びしてランを稼いでくれます。
このディンプルによるボールの飛行特性は、室内練習場のシミュレータでの試打では分からない部分です。
このコラムを読んだ人は、ぜひ一度TOUR B JGRボールをコースで打ってみてください。
皆さんの明日のゴルフのお役に立てれば幸いです。
(追記:JGRボールのナンバーは、0、1、2、3、4、5、7、8という少し変わった番号になっています。1ダースのロットで、ローナンバーは1、2、3、4、ハイナンバーは0、5、7、8になっています。「6がなくて0になっている」ので少し驚くかもしれません。念のため)
product_id_20180306001
その他:パールホワイト