ゴルフクラブ
飛太郎
ドライバーの壊れ方から分かる、その人の「クセ」
こんにちは! 飛太郎です。
今回は、ちょっと変わった視点からお話ししたいと思います。
それは、ドライバーの壊れ方によって、その人のスイング特性やクセが分かるというもの。
中には「俺、またヘッド割れちゃったよ~」と、どこかうれしそうな人もたまに見かけますね。
この「壊れ方」からは、その人のスイング特性やミートポイント、クラブのスペックが適正かどうかなど、いろいろな事が判断できます。
それは「良くも悪くも」です。
実例をもとにチョイネタも含めてお話ししますので、参考にしてみて下さい。
目次
クラブは大切に!スイング以外で壊れるクラブ、可哀想だと思いませんか・・・?
冒頭から、心が痛くなる画像をチョイスして、申し訳ありません。
今回の記事のテーマに移る前に、まずこの段落でお話ししておきたい事があります。
クラブヘッドが割れる、シャフトが折れる。
どのような状態であっても壊れた姿を見ると、それが誰の持ち物であっても、僕は涙が出そうになります。
持ち主のために尽くし、あえなく壊れてゆく姿。
皆さんはいかがですか。
クラブに限ったお話ではありませんが、道具、大切に扱ってらっしゃいますか?
と言いますのも、ミスショットの怒りをクラブにぶつける方を、残念な事によく見かけますね。
経年劣化やミスショットが起因してクラブが壊れるのは、究極のところ仕方のない事。
しかし、それ以外の「不条理な」原因でクラブが壊れる姿は、いつ見ても悲しいものです。
「自分のお金で買ったものだ。そんな事を言われる筋合いはない!」と思われたとしたら、それもまた事実です。
出過ぎた事を申し上げてすいません。
しかし、ゴルフは紳士・淑女のスポーツです。
クラブを丁寧に扱う事も含めて、マナーの一環だと僕は考えています。
周囲に人がいる時も、お一人の時も、そのマナーを忘れない事が大切ではないでしょうか?
ミスショットは悔しいものですが、その悔しさもマナーも「すべてがゴルフ」です。
その大好きなゴルフを楽しむためにも、どうかまず冷静さを失わないでいただきたいと、僕は心から願っています。
もちろん、こういった方のクラブの壊れ方もその人の「クセ」であると、物言わぬハズの壊れたクラブが雄弁に語ってくれます・・・。
個人的に最も残念な「クセ」だと思いますが。
ヘッドの割れる位置、シャフトの折れる位置が教えてくれる、スイングのクセ
さて本題です。
ヘッドのどの部分が割れるかで、その人のスイングのクセがある程度分かります。
トウ側、ヒール側、中にはソールが割れるなんて人もいらっしゃいますが、要は芯ではない部分にヒットしている事はお分かりいただけるでしょう。
スライスが多い、引っ掛け気味、テンプラが多い、ダフリ癖がある・・・などなど、ボール痕や破損部位を見ればそれが良く分かります。
新品のクラブが適正なショットで破損する事は、不良品である場合を除いて、ほぼありません。
シャフトの場合も同じで、よほどのヘッドスピードや圧力が掛からない限り、新品が容易に折れたりはしません。
折れる原因の多くはミスショットであり、中でも「シャフトが三等分に分離するように折れた!」という方のほとんどは、インパクトではなくてフィニッシュで背中に当たって折れているケースが多いです。
また、その人のスイングスピードや振り方がクラブスペックに合っていない場合にも破損が起き易かったりします。
特に、アンダースペック(自分のヘッドスピードより柔らかすぎる)の場合は注意が必要ですね。
ミスショットを減らせばクラブの破損は最小限に抑えられる! でも例外が・・・
『ヘッドが割れる=ヘッドスピードがスゴイ』と勘違いしがちな方は少なくありませんが、残念ながら上述した理由からそんな事実は“ほとんど”ないんです。
シャフトも同じで、『折れた=スゴイ』という事では決してないし、折れる主な原因はこれも上述した通りです。
ただし、例外はもちろんあります。
写真は世界のドラコン・プレイヤー、「ビクター・ロドリゲス」選手ですが、彼ほどのヘッドスピードで真芯を打ち抜いた場合、いかに新品のクラブであっても恐らく早期に破損するでしょう。
ドラコン競技の世界ではドライバーの破損は多くの選手にとって、もはや日常と言っても良いくらいに背中合わせの出来事。
ヘッドスピード60メートル/秒(m/s)を超える選手が当たり前の世界、中には70m/sをゆうに超えてくる強烈な選手も存在する世界ですから、新品のドライバーであっても、程なくしてそれは新品ではなくなります(汗)。
加えて、ヘッドスピードだけでなく激芯をとらえる事、ボール初速を研ぎ澄ます事を命題にしていますから、ヘッドが金属疲労と負荷集中でたやすく割れてしまうことも、まったく珍しい現象ではありません。
また、ヘッドスピード、ミート率、ボール初速、スピン量などが高次元で確立されている上位の選手ほど、「激芯割れ」と呼ばれる現象が主に起こります。
それだけに、クラブが破損するメカニズムに関しては、この世界には造詣の深い方が多かったりします。
もちろん、選手によって壊れる頻度や壊れる部位が、まったく異なっていたりはします。
それは選手によって上手い・下手があるというより、スイングの特性からくるものと考えています。
逆を言えば、それほどの圧力を掛けない一般のプレイヤーが破損したのであれば、それが新品であればなおさら、スイングやミートポイントを見直す必要があると言えます。
クラブは大切に・・・
値段も安いものではありませんが、何より道具は大切な仲間です・・・。
壊れないに越した事はありません。
僕たちの人生の彩りに、文字通り全身全霊で協力してくれている存在なのですから。
僕の人生の師匠は、練習前・後、ラウンド前・後、試合前・後を問わず、いつもクラブを磨いて、愛着を持って接しておられます。
彼がクラブを放り投げたり、叩きつけたりする姿は、長い付き合いになりますが一度も見た事がありません。
僕がまかり間違って、クラブをそんな扱いをしようものなら、きっと脳天に雷を落としてくれる事でしょう(笑)。
かくありたいと願うものです。
それではまた! 飛太郎でした。