ゴルフクラブ
koji
プロゴルファーの使用クラブとクラブメーカーの関係
ほとんどのツアープロはどこかのメーカーとクラブ契約をしています。
従って、クラブは契約メーカーから支給されます。
アマチュアゴルファーにとっては羨ましい限りです。
でも契約をするということは縛りができることとも言えます。
使いたいクラブを使えない葛藤もあるでしょう。
松山英樹の使用クラブと広告効果
松山プロのWGCブリヂストンインビテーショナルでの優勝、そして全米プロでの優勝争いは記憶に新しいでしょう。
そして、活躍と比例してクラブが注目されることになりました。
今回は松山プロが使っているパター。
以前は、スコッティキャメロンを使っていたのですが、優勝した試合では、テーラーメイドのTPミューレン プロトタイプを使っていました。
早速このパターが注目され、売れまくって品薄状態のようです。
松山プロは以前、契約外のドライバーを使って好成績を収めたことで、そのドライバーが注目され、現行モデルでないことから中古市場での価格が高騰したことがありました。
松山プロとクラブ契約しているダンロップにとっては複雑な思いでしょう。
クラブメーカーがツアープロと大金を伴ったクラブ契約をする目的は広告効果です。
つまり、プロが使用して活躍することで、クラブが注目され、アマチュアゴルファーは同じものを使いたいという衝動に駆られ、クラブを購入するという流れを作ることが目的です。
今回の松山プロの活躍でクラブが品薄になったことは、広告効果の典型的な状態です。
ゴルフ雑誌やwebサイトにクラブの広告を出すのは、もちろん大きな効果をもたらしますが、プロがクラブを使って活躍することが、ゴルフクラブの広告効果としては最強だとあらためて思いました。
契約フリーのプロのクラブ
ツアープロの中には、敢えてクラブ契約をしない人もいます。
男子プロでは宮里優作プロ、女子プロだと成田美寿々プロや、葭葉ルミプロがクラブ契約をしていません。
契約に縛られないで、好きな時に好きなクラブを使えることのメリットを優先して契約をしていないのでしょう。
ただ、あえて契約をしないプロが使うクラブは、注目に値するクラブと言えると思います。
1社とクラブ契約を結んでいると、たとえ評判でも他メーカーのクラブを使用できないので、契約に縛られない中での使用クラブはそのプロにとって大きなメリットがあるのでしょう。
もちろん万人にとってのメリットではないでしょう。
また、契約フリーのプロが使うクラブは、大手メーカーのクラブでない場合があります。
大手以外の新興メーカーにも、プロが使うに十分は性能を備えたクラブがあるとも言え、私たちアマチュアもクラブを購入する際には、大手メーカー以外にも目を向け選択肢を広げたほうがいいと思います。
ちなみに、バッグに入れる14本全部を使用する契約をするプロよりも、「10本契約」や「11本契約」をして、フェアウェイウッドや、ウェッジ、パターは契約外のお気に入りのクラブを使うプロが多いようです。
(写真は、現在女子の飛距離ランキング1位、葭葉ルミ選手のセッティング。本人のインスタグラムより)
選手の成績と契約メーカーの苦悩
某女子プロは、今季から新しいメーカーと契約しました。
しかし、新しいクラブになかなか馴染めないということで、以前の契約メーカーのクラブを使っているようです。
先日の試合でも、ドライバーからアイアンまで以前の契約メーカーのクラブを使っているようで、実際にメディアに掲載されている写真を見たら、以前の契約メーカー製のクラブを使っていました。
新しい契約メーカーとしては、活躍して優勝することを望んでいるので、好成績を収めることは問題ないはずです。
優勝をすれば選手はいろいろなメディアで掲載され、キャップやキャディバッグのロゴの露出が増えることで、広告効果という意味ではプラスになります。
しかし、優勝してしまうと優勝ギアが紹介されるので、そこで以前のメーカーのクラブばかりがバッグに入っていることは、新しい契約メーカーにとっては非常に複雑な気持ちになるでしょう。
選手としては、とにかくいい成績を収めることが一番の目標です。
そこにクラブ契約という事情が入ってきて相乗効果でさらにいい成績に結び付くこともあるでしょうが、逆もあり得ます。
ツアープロとクラブ契約は切っても切れない関係であり、選手の成績に大きく影響する要素と言えます。
そんな風にプロの試合を見ていると、また違った楽しみも見えてくるでしょう。