ゴルフクラブ
ファルコンまつばら
重心距離から見る、ちょうどいいサイズのドライバーとは?
成田美寿々プロの優勝を含む活躍によって注目されているRODDIOのMIDサイズドライバーは385cc。
460ccや440ccサイズのルールギリギリのサイズでなければやさしくないのかを重心距離の視点から徹底検証します。
目次
イマドキのドライバーは460cc~430ccがほとんど。
2017年最大のヒットドライバーである、CallawayのEPIC STARドライバー。
EPIC SubZEROも入れると上半期のドライバーのかなりのシェアを占めますが、STAR、SubZEROどちらもルール上限ギリギリの460ccです。
小ぶりと言われるものでも430cc程度で、400cc以下のドライバーは子供用か女性用位しかありません。
SRIXONの限定モデルZ945などは400ccと小ぶりですが、それでもかなりの投影面積があり大きく見えます。
一部のクラブ評論家などが「大きいほうがやさしい」といったことを言っていますし、実際のゴルフクラブの市場を見ても、大きいほうが売れているのが実際ですから、小ぶりなドライバーは決して売れ筋とは言えません。
重心距離は大きくなるほど長くなる傾向。
EPIC STARの重心距離が37ミリ、EPIC SubZEROの重心距離は36.1ミリとなっていますが、重心距離はヘッドが大きくなるほど長くなる傾向にあります。
400ccの小さめヘッドで36ミリの重心距離があるSRIXON Z945ドライバーなどもありますが、Z945はわざわざ重心距離を長めに取っている設計です。
平均するとドライバーの重心距離は38~39ミリ程度になりますが、フェアウェイウッドの平均的な重心距離は32~33ミリと短めになっています。
それでは、重心距離が長い場合、どのようなメリットとデメリットがあるのか・・・。
大きヘッドのほうがやさしいと言われていますが、これは大きいヘッドのほうがフェース面積が広く反発力が高い部分が大きいため。
単純に重心距離で見ていくと正直「これ!!」といったメリットは見当たりません(ファルコン個人の考え方ですが・・・)。
ゴルフが難しいのは重心距離があるから。
止まっているボールを打つゴルフ。
でも、ナイスショットにするのは難しいですね。
テニスや卓球などでは動いているボールを打ちますが、単に当てるだけならそう難しいものではありません。
また、ゲートボールやパークゴルフなどでは始めたばかりのおじいちゃんやおばあちゃんでも難なくボールを打つことができます。
これは、ゴルフと他のスポーツの決定的な違いがあるからで、その違いとはシャフト軸線上に重心がないことです。
ラケットやゲートボールのスティックはシャフト軸線上に重心が来るので、打つだけであれば簡単にできますが、シャフト軸線上に重心の無い=重心距離のあるゴルフクラブは身体が重心上で打とうとするために難しくなるんですね。
重心距離をできるだけ・・・
重心距離が長いとシャフト軸線上で打とうとする人間本来の感覚にそぐわないため、難しくなる人もいます。
特にパーシモンなどの昔からゴルフをされているゴルファーや、イマドキのゴルファーでも手首のローテーションを積極的に使って飛距離を稼ごうとするゴルファーの場合、重心距離の短いヘッドのほうが合う傾向もあります。
写真のパーシモンは割と新しいモデルですが、ひとつ前の460ccドライバーとは違いほぼシャフト軸線上に垂直線が来ていることが分かります。
また、フェアウェイウッドなどとの重心距離のつながりも大切です。
「飛ぶ!!」ということだけでゴルフクラブを選んでいる方も多いですが、単に大きさだけでなく適正な重心距離のクラブを選ぶ必要があります。
小さければいい、というわけではありませんが・・・
写真のSRIXON Z945ドライバーは400ccと、イマドキのドライバーにしては小ぶりです。
ただ、重心距離は36ミリありますから、小ぶりな割には重心距離は長く取っている設計です。
そのため見た目以上にフェースローテーションはやりにくく、結果難しいと言う評価をされることが多いです。
重心距離を公開していないクラブもありますが、ドライバーを選ぶ際には、単に大きさだけで選ぶのではなく、重心距離を把握して、フェアウェイウッドとのつながりが良いクラブを選ぶ。
それもクラブ選びのひとつの選択肢です。
重心距離が綺麗にフローしていれば、打ち方を極端に変える必要はありませんから、いくつものスイングをする必要がなくなりゴルフがシンプルになります。
その上でクラブMOIマッチングを行って振り心地も統一していけば、すべてのクラブでスイングがひとつで済みます。
わざわざ難しくしているのはもしかしたらあなた自身なのかもしれませんよ?