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ファルコンまつばら

チャックリやザックリを防止するために、ウェッジの歯をよく見てみよう

よくローバウンスのウェッジは上級者向けで、ハイバウンスだとやさしいと考えられていますが、ハイバウンスなウェッジだというだけで簡単だとは限りません。

年間1800本以上のクラブMOIマッチングを通して見えてきた、チャックリやザックリのミスを減らすウェッジとは?

バウンスは大切。でもチャックリやザックリはバウンスだけじゃない

チャックリやザックリがどういった状況で起こるのかを考えていくと、たったひとつの構造上の要因でチャックリやザックリが起こることがわかります。

「ハイバウンスだと引っかかることなくチャックリもザックリもしない」と考えられていますが、ある意味正解でありある意味間違いです。

ハイバウンスのウェッジの場合、確かにソール後方になるにつれ高くなっているので、ボールに対してレベル(水平)に入っていった場合はハイバウンスのほうがチャックリやザックリはしにくいと言えます。

どんなシチュエーションで起こるのか?

ウェッジでアプローチするのはそのほとんどがグリーン周り。

アプローチをするグリーン周りはほとんどの場合左足上がりのライですから、仮にレベルにボールコンタクトを迎えたとしても、左足上がりの分でバウンス角は相殺されてしまいます。

また、多くのゴルファーがウェッジでのアプローチの時、ハンドファーストに構えてボールを右足寄りに置くことでしょう。

バウンス殺人事件!!

右足寄りに置いてハンドファーストで打つということは、ロフトを立てて打つこととなりますから、ただでさえ左足上がりでバウンスが相殺されているのにも関わらず、さらにハンドファーストに構えてバウンスを殺す打ち方をしているということになります。

写真はわかりやすいように極端なハンドファーストにして撮っていますが、左足上がりのライとハンドファーストとの合わせ技でバウンスが殺されますので、実際にこのくらいのスクープソール(マイナスのバウンス角)になってしまいます。

いくらハイバウンスのウェッジを使っていても、左足上がりの傾斜とハンドファーストで2回も殺されては、バウンス殺人事件は避けられませんね(^^;;

そもそもウェッジの歯って?

そもそも論になってしまい恐縮ですが、そもそもウェッジの歯ってどのような役割を持っているのか考えてみましょう。

……。

……。

……。

むむむむむ……。

パターが壊れた時に、ウェッジの歯を使ってパッティングするとか……。

芝を歯で噛み切ってボールをフェースに乗りやすくするとか……。

見た目のシャープさが演出できるとか……。

そのくらいしか出てきません……。

逆にウェッジの歯が悪さをする例としては、

1.チャックリ
2.ザックリ
3.トップからのホームラン

とすぐに思いつきます。

ということは、見た目のシャープさはそのままにチャックリ・ザックリ、トップからのホームランの軽減ができれば、文字通りやさしいウェッジができ上がりそうです。

歯を削ってみた

ウェッジの歯を鋭角でなく、緩やかなカーブを描かせることができれば、歯が引っかかることはほぼなくなり、チャックリ・ザックリはほぼなくなります。

しかし、緩やかなカーブになる分、フルショットの時に歯で芝を噛み切ってフライヤーを軽減することはやりにくくなります。

この2点に折り合いをつけるのは相反する部分だけに難しいです。

どちらに重きを置くかでウェッジの歯が鋭角か角が落とされているかを選ぶという選択肢もアリです。

写真のウェッジは筆者・ファルコンが作っているHAYABUSAウェッジです。

歯だけでなくソール全体を丸くすることでチャックリ・ザックリを激減させています。

HAYABUSA以外でもそれほど多くはありませんが、リーディングエッジを落とし歯をラウンドさせているウェッジもありますから、バウンス角だけでなく歯がどのようになっているかをソール側から見て確認してみましょう。