ゴルフクラブ
オオカミ
マニアックなゴルフクラブの慣性モーメントについて
慣性モーメントが大きいからこのゴルフクラブは○○だ!
なんてことを耳にしたことがあるゴルファーも多いと思います。
よく使われる慣性モーメントという言葉なのですが、細かく知ろうとすると難しくてよくわからなかったりしますよね。
ちょっとマニアックな話しになりますが、この慣性モーメントについてゴルフクラブではどんな働きをしているのか見てみましょう。
まずは慣性モーメントってどういう力?
よくゴルフクラブの説明で使われる「慣性モーメント」という言葉なのですが、これが大きくなればなるほど回転しにくいということです。
ベンチプレスで使われるプレートをイメージしてみてください。
さて、このプレートを回転させようとしたとしましょう。
5キロよりも10キロのプレートの方が回すのに力が必要になりますよね。
この場合10キロのプレートの方が慣性モーメントが高い、ということになるんです。
これをゴルフクラブに置き換えると……うーん、分かりづらいですよね。
ゴルフクラブに働く慣性モーメント
ゴルフクラブに働く慣性モーメントには種類があり、慣性モーメントが高いと次のような働きがあります。
・ヘッドの左右ブレ……ブレが起きにくくなりミスヒットに強くなる
・フェースの開閉のしやすさ……フェースの開閉が発生しづらくなり、ボールの直進性が増す
・スイングの抵抗……インパクトの際、より大きな力が発生する
とそれぞれに密接に関係しています。
こうしてみると慣性モーメントは結構重要な要素であることがわかりますね。
重心深度と慣性モーメント
重心深度が深ければ深いほど、インパクトの際にヘッドの左右ブレが押さえられます。
その結果、フェースの芯でとらえ切れなかったボールでもそれなりにちゃんと飛ぶようになります。
そのため現在メーカーは躍起になってヘッド形状を工夫したり、重量配分を後方へずらすことでミスに強いゴルフクラブを作るようになっているんですね。
スイング抵抗と慣性モーメント
ドライバーを1インチ長くすると5~7ヤード飛距離が伸びる、と言われているのがこの最たる例です。
スイング抵抗を上げる要因は、クラブの長さとクラブの重量のふたつ。
けれど長尺にして、重量を増やせば増やすほど飛距離が出るかというとそうでもなく、使用者の力によって最適な数値は変わってきます。
またスイング抵抗が増えることでゴルフクラブのコントロールがしにくくなるので、飛距離を取るかコントロール重視なのか、でも変わってきますね。
これと同じくフェースの開閉のしやすさについても、自分でコントロールをしたい人はヘッドのネック側にオモリを貼るなどすると慣性モーメントが小さくなりフェースの開閉がしやすくなります。
逆にヘッドのトウ側にオモリを貼れば、フェースの開閉が起きにくくなり直進性高めることができますよ。
いかがでしたか?
マニアックな「ゴルフクラブの慣性モーメント」について解説してみました。