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Gridge編集部

【MSD42外伝】先入観を捨ててから打ってください!タイトリスト TSR シリーズドライバー、合うのはコッチだったか!

こんにちは、じゅんやあくです。ついついやさしいほうを選びがちです。

さて、先日タイトリストの新しいTSRシリーズのドライバーをフィッティングしながら試打をするという機会がありましたので、レポートしてみたいと思います。

使用プロが早速勝利を挙げるなど、発売前から評価の高いドライバーですが、ヘッドスピード42メートル/秒(m/s)にも使えるのでしょうか。

自ドライバーとの比較から

当日は、自分のクラブを持参してフィッティングをするという会だったので、まずはマイドライバーから試打・計測しました。

私はもともと低スピンヒッターなのですが、実際に計測してみると、バックスピン量が1900回転台でした。

また、打ち出し角も13度弱と低く、そのせいでキャリーが不足しているとの結果に。

というわけで、適正なバックスピン量と打ち出し角が得られるドライバーを探します。

フェース全体で初速を生み出すTSR2 ドライバー

今回用意されていたのは、先日発表されたばかりのTSRシリーズのドライバー、TSR2、TSR3、TSR4の3機種です。

最初に手にしたのは、TSR2 ドライバー。

こちらは、ロフトやフェースアングルを調整するSureFit(いわゆる“カチャカチャ”)調整機能は搭載されていますが、ウェイトの移動などの重心位置の調整はできないモデルです。

フェースには“マルチプラトーVFTフェースデザイン”というものが採用されており、ものすごく簡潔に言うと、高い反発をフェースの広範囲で実現しているとのこと。

つまり、多少のミスヒットにも強い、寛容性の高いドライバーのようです。

重心位置は低く前方に配置し、ボール初速を上げながら、打ち出し角を最適化してスピン量を適正にします。

ツアーNo.1ドライバーTSi3の後継モデル、TSR3 ドライバー

一方、TSR3 ドライバーは、同社サイトによると“ツアーNo.1*の信頼を獲得したTSi3の美しいシェイプと自信を与える打感・打音はそのままに、さらに向上したスピードパフォーマンス(*ダレルサーベイ調べ)”とのことです。

“信頼”というのは、おそらくツアーでの使用率のことだと思いますが、TSR3 ドライバーは、そんな多くのツアープレーヤーたちの信頼を集めたTSi3 ドライバーの後継モデルで、形状や打感・打音はしっかりと継承しながら、初速性能を向上させているとのことです。

こちらのモデルには、SureFit CG トラックと呼ばれる、ヘッド後方の外周部にウェイトが移動できる溝が設置されており、より細かな弾道調整が可能となっています。

おもしろいのが、TSR2 ドライバーとその採用テクノロジーを使い分けているフェースです。

こちらは、“スピードリングVFTテクノロジー”と呼ばれるものを採用しており、より中心付近での反発性能を高くしており、再現性の高いプレーヤーがよりその恩恵を受けられるような設計となっています。

打ってみると、意外な結果が!

もう1機種となるTSR4 ドライバーですが、こちらは一言で言うと“究極のロースピンドライバー”。ソール前方に重いウェイト、後方に軽いウェイトを装着したモデルで、高スピンに悩む人におすすめのものとなっております。

前後のウェイトを入れ替えて多少その性格を緩和させることもできますが、基本設計は低スピンを目指すものとなっており、一応私も打ってみましたが、“ナチュラル低スピンヒッター”の私には合いませんでした。

ちなみにこちらのモデルのフェースは、TSR2 ドライバーと同様のマルチプラトーVFTフェースを採用しています。

というわけで、TSR2とTSR3です。

ここまでの説明を読むと、TSR2が少しやさしめで、TSR3がよりアスリート向けのように感じます。

他社のドライバーでもアベレージ向けとアスリート向けのような2機種をラインアップすることが多く、そういった場合、私に合うのはだいたいアベレージ向けモデルのほうです。

実際、多くのメーカーが複数機種ラインアップする場合は、想定対象ゴルファーに合わせてヘッド重量を変えていることが多く、それほどヘッドスピードの速くない私には、ヘッドが軽いほうのモデルが合うことが多かったのです。

しかし、タイトリストは、ヘッド重量をモデルごとに変えておらず(TSRに関しては)、純粋にゴルファーのタイプによって適正ヘッドが異なってくるという方針のもとにフィッティングを行っているそうです。

余談ですが、TSR4も特にハードヒッター向けというわけではなく、基本的には2、3が合わない人向けとのことでした。

他社のいわゆる低スピンモデルがハードヒッター向けをうたっていることが多いことも併せて考えると、この辺りに同社のフィロソフィー(哲学)をうかがい知ることができます。

ということで、私が実際に打ってみると、一番結果が良かったのはTSR3でした(ロフト10度、シャフトはスピーダーNX 50、S)。

初速こそマイドライバーとそれほど変わらなかったものの、スピン量が2100回転、打ち出し角が15.5度と適正になり、キャリーが10ヤード弱アップしました(ちなみにマイドライバーは最新の、初速の速さをウリにしたモデルです。同社の名誉のために付記しておくと、TSR ドライバー、初速速いです! 念のため)。

打つ前は、自分で勝手にTSR2のほうが合うだろうと思っていたので、この結果には驚きました。

皆さんもぜひ、予断を持たずにTSR ドライバーを試打してみてください! 意外と、自分とは合わないと思っていたタイプがピッタリだったなんてこともあるかもしれませんよ。