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ゴルフクラブ

Yanagi@TPIトレーナー&ドラコンプロ

やらなきゃ損!“カチャカチャ”こと「可変スリーブ」とウェイトの調整方法

いよいよゴルフシーズンが到来し、昨年秋や今年の春に新調したゴルフクラブでのラウンドを楽しみにしている人も多いのではないでしょうか?

最近のドライバーは、カチャカチャと呼ばれる可変スリーブを搭載し、「ライ角・ロフト角」の調整をしたり(フェースアングルも微妙に変わります)、テーラーメイドの「リバースTトラック・システム」のように、ソールのウェイトを動かすことで重心位置を調整したりすることができます。

この調整機能は、ちょっとした設定の違いで球筋が大きく変わるため、「ベストセッティング」を決めるのは意外と難しかったりします。

そこで今回は、正しい調整方法について敏腕クラフトマンからを伝授いただきましたので、ご紹介していきます!!

まずは「ノーマル」ポジションで試打

まずは難しいことを考えず、リラックスして自分の打ちたいようにスイングをしてみましょう。

5球程度打ってみて(極端なミスショットは除く)データの平均値を確認します。できればこの時、完全にノーマルな状態にしてください。

自分のスイングをした場合、どのようなヘッドスピード、打ち出し角度、アタックアングル、バックスピン量なのかを確認します。

ここでのポイントは、データを見てスイングを修正しようとしないことです。

何発も打てる練習場と違い、コースでは1球勝負の緊張感、スコアを意識した力みなどから、スイングをコントロールできない場面がたくさんあります。

そのように本能的なスイングになった場合でも、クラブセッティングのミスマッチが出ないという点がとても大切になってきますので、自分のしたいようにスイングしてください。

アウトサイドインのスライス、インからあおるチーピンに悩んでいたとしても、ここでは毎回同じようにできるスイングでデータを取ることを心掛けてください。

ノーマルポジションでのデータ確認

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■使用クラブ・ボール
・ドライバーヘッド:テーラーメイド M5 Tour
・ロフト角:9.0度
・シャフト:ダイヤモンドスピーダー
・シャフト重量:5SR
・ボール:ブリヂストン ツアーB XS(2020モデル)
・計測器:フライトスコープ x3

今回測定したデータでは、
・バックスピン量
・アタックアングル
・スイングパス
・打ち出し角度
を中心に調整していきます。

※ヘッドスピードはシャフトとの相性にに依存しますのであまり気にしません。

私のスイングの特性として、ヘッドの開閉が大きく、アタックアングルが極端に増えてバックスピン量が多くなる傾向があります。

ヘッドスピードは速いほうなので、いいドローボールを打つ条件としては、
・バックスピン量:2000回転
・スイングパス:2度アッパー
・打ち出し角度:12度
を目指していきます。

データを見ると、打ち出し角度が高く、バックスピン量が多く、若干つかまりが悪いようです。

テーラーメイドのM5 ドライバーは、ソールのフェース側中央部からヘッド後方へと、ソールのフェース側のトウヒール方向へと、T字型にウェイトを移動できるようになっています。

そこでまずはカチャカチャでロフト角を立たせ、1つ目のウェイトをフェース面に寄せて重心を浅くし、もう1つはヒール側に移動させて重心距離を短くします。

セッティング変更しデータ測定

先ほど同様、振りたいように振っていきます。

ウェイトをヒール側に寄せたことで、フェースが返しやすくなり、ボールがつかまるようになりました。

しかし、打ち出し角度が高く、バックスピン量がまだ多いままなので、もう少しロフトを立たせてみます。

このように、求めるデータになるように何度も微調整を重ねていきます。

調整する順番としては
1.ロフト調整
2.ウェイト調整
の順で行ってください。

それぞれが影響しあってスピン量が決まります。

ここでポイントは、設定変更した点を意識してはいけないという点です。

例えばロフトを立てた場合、球が上がりにくいというイメージからスイング軌道がブレる可能性があります。

スイングしやすいように振ってみた際にいいショットが出るようにセッティングするためにも、極力自然にスイングしてください。

いよいよセッティングが完了!!

微調整を3回ほど重ね、ようやくセッティングが完成しました。

データを見てみると、数値は求める範囲に安定して収まるようになり、結果としてスマッシュファクター(ミート率)やランが改善して飛距離が伸びています。

M5にはウェイトが2つ付いていますが、今回のセッティングではウェイトを1つ外しました。

10グラム前後のウェイトですが、1つ外すだけでも振り心地が大きく変わります。

※私は少しヘッドを軽くしたかったパターンです

鉛を貼るカスタムはしても、ウェイトを外すというカスタムをする人は少ないかもしれませんが、型にハマらずに調整してみてください。

また、このようなクラブセッティングを行う上で1点注意していただきたい点は、細かいセッティングを練習場のボールで詰めてはいけないということです。

練習場ボールはコースボールとスピン量や打ち出し角度が大きく違うため、練習場で調整したナイスボールは、ラウンド本番ではいまいちショットになりかねません。

クラブを購入したお店や、計測機器を使わせてくれる工房で、自分のエースボールを使って調整してください!


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