ゴルフクラブ
風と草の大地
【試打動画あり】今年も大注目のテーラーメイド SIMドライバー試打しました!
毎年大賑わいのテーラーメイド。
タイガー・ウッズ、ローリー・マキロイ、ダスティン・ジョンソン等スター選手を擁しイケイケでノリノリの世界的メーカーですね。
日本でも毎年ドライバーの発表は大注目で、今年も例に漏れず大注目の中発表されたのが「SIMシリーズ」。
M1~6とシリーズ化してたので今年はM7とM8か? と思ってましたが予想を大きく覆して新シリーズ展開になりましたね。
目次
SIMとは一体?
Mシリーズから一新してSIMとなった今回のクラブ。
SIMとは「SHAPE IN MOTION」の頭文字らしい。※直訳で「動きのある形状」?
ヘッドがとてもよく動くのか、動く形のヘッドという意味なのか気になりますね。
Mシリーズの系統からもウェイトが動かせるSIMがM5、ウェイト固定のSIM MAXがM6後継というイメージでいいと思います。
今年のテーラーメイドは空力にこだわった
今回のSIMシリーズで徹底的にこだわったのが空力デザイン。
スイング中の空気抵抗を極限までに軽減して、ヘッドスピードを上げたりフェースがターンしやすくなるのでしょうか。
まず前作のM6のソール側の出っ張り形状が空力的に抵抗になるので、その抵抗を軽減するために少し斜めにずらして設計。
ダウンスイング時のクラブが受ける空気抵抗を軽減することに成功したそうです。
ここに「SHAPE IN MOTION」の文言があるので、SIMの由来はこのクラブ形状のことでしょうか?
ハイバック形状なのに低重心を目指す
一般的に、低重心化を図るためほとんどのクラブはシャローバック形状が採用されています。
しかしシャローバック形状の弱点として、空気抵抗を軽減しにくいというのがあるらしいです。
テーラーメイドは思い切って空気抵抗を軽減するために、あえてハイバック形状のデザインを採用しました。
しかしそのままでは重心位置が高いヘッドに仕上がってしまうので、イナーシャジェネレーター(後方下部のヘビーウェイト)を取り付けました。
これによって空気抵抗軽減と低重心の矛盾点を改善したみたいです。先述のダウンスイング時の空気抵抗軽減とも相まって一石二鳥ですね。
ドラコンで使用されるヘッドにも同様の思考が?
実はこのダウンスイング時の空気抵抗の軽減は他のメーカーでも既に取り組んでおり、ドラコン界で有名なメーカー、Reve(レーヴ)のTOXIC(トキシック)というヘッドにも同様の思考が組み込まれてます。
飛ばし専門家が集うメーカーからもダウンスイング時の空気抵抗を軽減しようとするヘッドが出ているので、テーラーメイドのSIMも相当飛ばしにかかってますね。
SIMはどんなクラブ
それでは個別に見てみたいと思います。
まずはM5の後継とみられるSIM。
M奇数シリーズと同様に可変ウェイトが採用されてます。
後方のヘビーウェイトは動かせないので、M1とM3で採用されてたTトラックシステムの横方向の重心位置だけ動かせるシステムですね。
後方のイナーシャジェネレーターの部分は可変不可能です。
そこが動かせてしまうとダウンスイング時の空気抵抗軽減が台無しになってしまうのでしょうか?
SIM MAXはどんなクラブ?
M6の後継とされるのがSIM MAX。
M偶数シリーズと同様に可変ウェイトは一切なく、ソール後方に余剰ウェイトを全部持っていった安定性重視のクラブと思われます。
前作M6と比べてもソールの出っ張りデザインが似た雰囲気なので、ある意味でのクラブ形状の完成形がメーカーでも見えてきたのでしょうか?
確かRYOMAのD-1というクラブも同じ雰囲気を持ったソールデザインだった気がします。
余談ですがネーミングにMAXって流行りでしょうか?
ピンのG400 MAX、キャロウェイのマーベリック MAX、そしてSIM MAX。
これだけMAXというネーミングが多いと会話中に「MAXは打ったの?」みたいな会話の時困りそうですね。
実はフェースの厚さも別設計
SIMとSIM MAXではフェースの高さも異なる設計になっています。
文言としては「振り抜きやすいSIMドライバー、やや大き目なSIM MAXドライバー」と記載があるので、ここでも空気抵抗でしょうか?
SIMはしっかり振り抜くためにフェースを小さくして、SIM MAXはアドレス時の見た目でも安心感を与えるためだろうか少し大き目のフェースを採用しているようです。
ちなみに海外限定のSIM MAX Dというモデルはもっとフェースが大きいらしいです。何で日本では売らないんだろう?
純正シャフトには大人気TENSEIがベース
SIMにはTENSEI SILVER TM50、SIM MAXにはTENSEI BLUE TM50と、それぞれの純正シャフトには最近人気急上昇中の三菱ケミカル「TENSEI」がベースとなっているとみられるシャフトが装着されています。
しかし万が一知らない人のために、念のため説明いたします。
国内で発売されている「TENSEI CK Pro Orange」とはまったく別の性能を持ったシャフトです。
本家TENSEI CK Pro Orangeは、海外のシャフトとまったく同じ性能でそのまま日本でも販売している、バッキバキのアスリートシャフトです。
SIMシリーズに純正で装着されているTENSEIは、そのクラブごとにターゲット層の日本人が振りやすいように設計したシャフトです。
シャフトの挙動の雰囲気は似たような感じかもしれませんが、性能はまったく別物です。
タイガーやマキロイが使ってたことがあるシャフトだからと安易にTENSEI CK Pro Orangeに手を伸ばしてしまうと、かなり痛い目にあう可能性があるのでご注意を。
それぞれを試打しました。
それぞれのクラブを練習場で試打しました。
面白かったのがSIMのウェイトを移動して打った時。
ドロー、フェードポジションにウェイトをずらしてもそこまで違和感を感じない。
ウェイトそのものがそこまで重くないのか極端に捕つかまりが変わることなく打てました。
そしてSIM MAXは予想通り抜群の安定感。
ある程度のヘッドスピードまでなら純正シャフトでも十分いい結果を残しそうです。