ゴルフクラブ
Yanagi@TPIトレーナー&ドラコンプロ
テーラーメイドSIMとSIM MAXを打ち比べてみた!!
テーラーメイドは「M」シリーズを卒業し、2020年から新たにラインナップされる「SIM」シリーズを2020年2月9日より販売します。
「SIM」は「Shape in Motion」の頭文字を取ったもので、今作は空気抵抗を減らすことに注力して開発されたモデルです。
2018年は曲がりを抑える「ツイストフェース」で業界を驚かせ、2019年は反発性能を限界近くにキープする「スピードインジェクション」によって、工業製品のバラツキを抑えることに成功しました。
2020年はそれら2つに加えて、「形状=シェープ」に注目。
空気抵抗を減らすことでヘッドスピードを上げ、ソール後方を極端に重くすることで高慣性モーメントを実現させるという「SIM」シリーズ。
そんな「SIM MAX」「SIM」ドライバーを早速試打してきました!!
テーラーメイド「SIM MAX」ドライバーの特徴
「SIM MAX」ドライバーの特徴としては、「SIM」ドライバーと比較しヘッドがやや軽く、「SIM」ドライバーほどはスピン量が減らないという点でしょう。
新たなヘッドデザインによって、「空気抵抗減少によるヘッドスピードアップ」と「さらなる低重心&寛容性」を両立し、大型フェースによって構えた時のプレッシャーが少ないモデルです。
パワーがあってバックスピンが多くて困っているという方や、つかまるクラブは苦手という方以外は「SIM MAX」ドライバーを選ぶほうが無難かなという感じです。
ただ、「M6」ドライバーと比較すると座りがよく、弾道もフェードが出やすい印象でした。
ヘッド重量が193グラムと軽く、また純正シャフトも軽いので、テーラーメイドの戦略を感じ取れるスペックになっています。
「SIM MAX」ドライバー試打データ
軽く試打した感じは、飛距離は「M6」ドライバーとあまり変わらないかな……というのが正直な感想です。
ただ、ひとつ驚いたことは、今までの「M」シリーズと比較して「スピンの捻れ」が少ないことです。
試打用のシャフトを使用したため、もっと球がバラけると思っていましたが、安定してフェード(最後の1球はスライスですが……)が出てくれました。
曲がり方向を限定できるというのは、コースでは強い味方になってくれますね!
「M6」ドライバーから乗り換えるか? と聞かれたら悩みますが、そろそろドライバーを買い替えたいなという方には十分おすすめできます。
テーラーメイド「SIM」ドライバーの特徴
今回から前後方向に動くウェイトが廃止され、シンプルなウェイトギミックになった「SIM」ドライバーは、「M5」ドライバーに比べるとだいぶシャローバックになりました。
慣性モーメントの向上と、スピン量の増加を狙っていると想像できます。
テーラーメイドによると、「SIM」ドライバーに搭載されているスライディングウェイトを弾道傾向に合わせて調整することで、最大40ヤード幅の左右弾道調整が可能になります。
また「SIM MAX」ドライバーと比較するとドローも打ちやそうな感じだったので、弾道をコントロールしたいという方には「SIM」ドライバーがオススメですね。
SIM試打データ
「SIM MAX」と比べると、ややバックスピン量が減りました。
普段私はバックスピン量が多いほうなので、実際には2000回転を切ることはないと思いますが、「SIM MAX」と比較し、1割程度バックスピン量が減りそうです。
ヘッドスピードが速く吹き上がってしまう人、左右の曲がり幅が大きい人は「SIM」がオススメですね。
「SIM MAX」と比較し、ヘッド重量がやや重くなった分、ヘッドを感じながらスイングしやすくなっています。
また、「M5」ドライバーと比較すると簡単なクラブになっていますので、「M3」ドライバー→「M6」ドライバーに変更したけどちょっと物足りなかったという方にはオススメです(私がそのパターンです……)。
「SIM MAX」「SIM」試打まとめ
正直なところ「飛距離性」に関しては、「M5」「M6」ドライバーと大きな違いはないと思います。
フェースの反発性能をルール上最大限にチューニングした「スピードインジェクション」搭載によって、飛距離に関しては「M」シリーズで完成していたという証明でしょう。
ダウンスイングのスピードアップを実現するという、「イナーシャジェネレーター」の効果はそれほど感じませんでしたが、「風切り音」はしっかりありましたので、空力効率に関しては何かしら影響があると思います。
ただ、スピン量に関しては、「SIM」ドライバーシリーズのほうが安定している感じがありますので、上下のバラツキや左右の曲がりで悩んでいる方は、買い換えるのもアリだと思います。
「M」シリーズと比較し、より多くの余剰重量を生み出し、その重量を低い位置にセットし重心位置の低さと寛容性の高さを両立したことで「SIM」シリーズはアスリートモデルという感じがしなくなりました。
また、試打するまでは、バックスピン量が大きく増えるのかなと考えていましたが、「イナーシャジェネレーター」の効果か、後方下部にウエートを配置することで重心を下げスピン量が減る設計がなされているようです。
「SIM」でもそれほどハードな感じはしませんので、皆さんもぜひ打ち比べてください!
ツイッターでもゴルフ中心に呟いてますので、ぜひフォローしてください!!