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初心者

モハメドアリモト

《キャディーをして気付いた!》ラフでのクラブ選択がスコアに大きく影響するということ、知ってました?

夏から秋にかけてのラフは、丈の長さも長く根っこもシッカリ付いておりますので、フェアウェイでのショットと同じようにはなかなかいきません。

ラフの中では、思わぬ場面でミスショット……なんてことも多いでしょう!

もちろん、毎回フェアウェイにボールがあれば傾斜(アンジュレーション)だけを意識すれば、ある程度ナイスショットは確立できますが、プロでもそんなことはあり得ないのがゴルフの難しい所です。

ハザードや、ペナルティーではないのにミスヒットして、1打損をする……なんてミスが多々発生するのがこの『ラフでのショット』です。

皆さんは、どんな番手で攻略されていますか?

キャディーをしていると、ここでのクラブ選択が後のスコアの明暗を大きく分ける結果になると顕著に気付きます。

そこで、今回はラフでのシチュエーションの違いによるクラブ選択について、お話しさせていただこうと思います。

ご興味のある方は、最後までお付き合いいただきますようよろしくお願いします。

始まり始まり……。

その1、基本事項! ラフの深さによっては、ウッドは使わない

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まず、一番多いラフでのミスです。

例えば、ロングホール(パー5)のティーショットでチョロして50〜60ヤードくらいしか飛ばず、フェアウェイまでは届きませんでした!

ラフはソコソコ深くボールの頭が少し見える状態です。

さぁ、あなたはどんなクラブでこの状況を攻略しますか?

ビギナーやアベレージでよく見かけるのは、ロングホールなので何とか距離を挽回しようとウッドを持ち出します。結果は……。

たいていの方が、ヘッドがラフから抜け切らず100ヤードほど飛ぶだけ、もしくはより深くヘッドが入り、またまたチョロして50ヤード……なんてことがよくあります。

一方、上級者のクラブ選択(ティーショットのチョロは余りやらないですが……)は、ボールがラフに沈んでいれば、状況に応じて7番アイアン以下まで番手を落とし、確実にフェアウェイへの脱出を考えます。

シッカリとフェアウェイをキープできれば3打目でグリーンを狙うチャンスがあるかもしれませんよね。

もしくは、1打目はペナルティーみたいなもの、4打目で勝負と考えて、4打目に確実にグリーンを狙えるように2打目と3打目は安全な場所を狙う!

大叩きの危険性を回避できますよね。

これが、ビギナーと上級者のスコアメイクの大きな違いだと思います。

その2、ボールが半分見えるくらいのラフ、残り200ヤード! あなたなら何番で打つ?

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そこそこ距離のあるロングホール(パー5)!

ティーショットはいい当たりでしたが、落ちどころが悪くフェアウェイを外しラフに入りました。

落下地点に行ってみるとラフは深め、ボールが半分見えるくらいの状況です。

残り距離はピンまで約200ヤード、ロケーションはグリーンに近づくにつれ左右OBの危険性ありです。

さぁ、皆さんなら何番で次のショットを打ちますか? 非常に悩む所ですよね……。

ここで大半のビギナーやアベレージゴルファーは、残り200ヤードくらいの距離ならフェアウェイウッドかユーティリティで果敢にピンを狙います。

結果は残念なことに、ほとんど飛ばず『チョロ』か、ラフに食われて右方向へシャンク気味のミスヒット、最悪、OBなんてこともよくお見かけします。

一方、上級者はボールがこのような状況では、ショートアイアンを選択!

確実にフェアウェイへボールを戻します。

よって、3打目は打ちやすいフェアウェイから確実にピンを狙ってパー、もしくはバーディーという結果を残されます。

『距離が残れば、とにかくウッドでグリーン近くまで……』というゴルフは、状況がラフからではミスヒットの危険性が大! ということですね。

その3、グリーン周りラフからのアプローチ! ここでのクラブ選択は慎重に

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グリーン周りのラフにも注意が必要です。

ラフの状況では、クラブ選択・打ち方も選ばなくては、ナイスアプローチにはつながりません。

では、よくあるシチュエーションですが、砲台グリーンの残り30ヤード付近のラフです。

球は見えていますが、ラフの状況は逆目のライです。

さぁ、何番で打ちますか?

ここで、ミスを起こしやすい方はきっとサンドウェッジ(56~58度)を持ち、砲台グリーンなので『少し浮かしてカップを狙おう』なんて考えてませんか?

上級者はこの場合、ヘッドが抜けそうもない(逆目で歯が突っかかる)と判断すると、少しロフトのあるクラブでのランニングアプローチをする場面をよく見かけます。

7〜9番でパターのように転がす、なんて方も見かけます。

要は、このシチュエーションでは『ザックリ』のミスが起こりやすいからです。

また、ボールがラフで浮いていてヘッドが下に潜り込みそうな場合は、球を浮かさないようにボールを右足寄りに置いた転がしのアプローチが、やはりミスにはなりにくいと思います。

少しでも浮かすイメージだと、ボールの下にヘッドが潜り込み球が上がるだけになって届きません。

十分お気を付けください。

その4、今回のまとめ

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いかがでしたか?

キャディーをやっていると、皆さんいろんなスタイルでコースを攻略されていることに気付きます。

豪快にコースを攻めて行く方、緻密に作戦を考えて攻略される方……十人十色です。

また、ミスが起こりやすいラフでの対処法によって、スコアは大きく変わるということも同時に気がつきます。

上級者の方は、コースのロケーションだけではなく、地面の状況もシッカリ判断し『少しでもミスにつながらない』クラブ選択と打ち方をされております。

よく言われる『鷹の目、蟻の目』ということです。

コース攻略・スコアアップには、ラフでの対処方法も特に必要なスキルと言えますので、ご参考いただければと思います。

それでは、今回はこの辺で。

また、今後もキャディー目線で皆様のラウンドを考察させていただき、気付いたこと等、詳しく紹介させていただこうと思いますので、次回もご期待いただければと思います。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。    

〜最高の1打とその次のステップのために〜   
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