初心者
もーりー
アッパーブローが大事って言うけど、アッパーブローに打つ意識は必要なの?
皆さんゴルフを楽しんでいますか!
こんにちは、ライターのもーりーです。
ドライバーショットの際によく言われる『アッパーブロー』。
ヘッドスピード40メートル/秒(m/s)くらいのアベレージゴルファーが飛距離を稼ぐためには必要な要素ですが、正しく理解していないと、あおり打ちや擦り上げる打ち方になってしまいます。
『アッパーブロー』といっても軌道は緩やかです!
ゴルフのショットは、ヘッドの重みを利用して上から下に振り下ろすことで物理的なスピードを上げる『ダウンブロー』で打つのが基本です。
いっぽう『アッパーブロー』は主にドライバーなどのウッド系のティーショットでのみ使われる打ち方です。
ロフト角がなくヘッドの重量も軽いウッドの場合、アイアンのように上から下にヒット(ダウンブロー)させても、角度がないので芯に正確にミートできません。
正確にミートさせるには、ヘッドのフェース面が飛球線上に平行もしくは上に向く必要があるわけです。
ドライバーショットではボールを左寄りにセットしますよね。
これはアッパーブローに打つためなんです。
スイングは円軌道ですから、上から降りてきたヘッドは、スイングの最下点を過ぎると上昇していきます。
その過程でボールをヒットすると、アッパーブローに打てるということで、ボールを左寄りに置いてアッパーブローにインパクトしやすくしているわけです。
ただ『アッパーブロー』というと、ボクシングのアッパーのような『カチ上げる』イメージが強いのか、かなり角度をつけて擦り上げるように打ったり、あおり打ちになっている方が非常に多いです。
ゴルフでの『アッパーブロー』の角度は実は最大5~7度という緩やかなものなんです。
スイングを極端に変える必要はありません
最大角度が5~7度でいいなんて少しビックリですよね。
でも考えてください。
ヘッドスピードが40m/sのゴルファーだとドライバーのロフトが9.5度と10.5度では球の上がりやすさが全然違ってきますよね。
たった角度が1度違うだけでまったく違う性質になるくらい、ゴルフの数値は繊細かつシビアなものなわけです。
話を元に戻しますと、ゴルフの飛距離は、ボール初速・打ち出し角度・バックスピンの量、という3つの要素のバランスで決まります。
特に打ち出し角度とバックスピン量については、多過ぎても少な過ぎてもだめでして(だから難しい)、アベレージゴルファーの飛距離が最大になるバックスピン量に打ち出せる角度は15~17度くらいなんだそうです。
数字に強い方はお気づきかも知れませんが、アベレージゴルファーのドライバーのロフトは10~12度でして、適正打ち出し角度の15~17度との差である5~7度を『アッパーブロー』で打ち出せば最大飛距離を打てるというわけです。
※打ち出し角に関しては、シャフトのしなり戻りなど他の要素もあるので、必ずしもドライバーのロフト角+ブロー角が打ち出し角になるわけではありません。
しかし「5~7度のアッパーブローってどのくらい? ほぼ平らじゃない?」って考えませんか。
その通りで、スイング中の角度5~7度って、人間の目から見たらほぼ平らです。
だから私は『アッパーブロー』って意識するものじゃないと思っています。
クラブの長さが違うのでまったく同じというわけにはいきませんが、ドライバーショットも他のクラブとスイングを極端に変える必要はないと思っています。
体の中央に低くティーアップされた仮想のボールをイメージして、そのボールをレベル(真っすぐ)にとらえるつもりで打ってみてください。
そのくらいアバウトな感じで打ったほうが、その左にある実際にあるボールに適正な『アッパーブロー』でインパクトできるものですよ。
打ち込み過ぎにはご注意を!
近年売られているドライバーは、打ち出し角が高くなりやすい低重心モデルが流行です。
加えてヘッドの素材や形状なども工夫して、バックスピン量が増えにくいよう設計されています。
ボールを体の中心からやや左寄りにセットしてスイングすれば、あとはクラブの力で低スピンと高打ち出し角を手助けしてもらえるわけです。
以前は左のかかとのライン上と言われていたボールの位置も、クラブの進化の恩恵で、左の股関節の前くらいの位置で十分に飛距離が出せるようになっています。
ボールの位置が中央寄りになった分、他のクラブと同じように振りやすくなりますから、ゴルフスイングがよりシンプルになります。
シンプルスイングで『アッパーブロー』が打てるのがベストですから!
最後にひとつだけ注意点を。
アイアンと同じようにスイングということで、ダウンブローにインパクトさせるのは、さすがにクラブが進化していても飛距離は出せませんよ。
最近の男子プロはドライバーもダウンブローにインパクトさせている、という話もありますが、これはスイングスピードと高い技術があってこそですので、アベレージゴルファーが真似するのは非常に危険です(このあたりの話はまた別の機会で!)。
ということで、お後もよろしいようですので、今回はこのへんで!
それでは、また!