初心者
玉利 ようこ
【第51話】OBボール奪還〜100切れない日記~
崖の底のOBボールの数々……諦めて!!
みなさん、ゴルフコースで最近どんな動物に出会いましたか?
秋になって、鹿だけでなく、うさぎや猿(?)などの動物がゴルフコースに出てくることが多くなりますよね。
バンカーに足跡が残っていたり、林でボールを探していると近くの茂みでガサゴソと何かが動く音がしたり、鳥が大きな声で鳴いていたり……。
ゴルフコースで動物の気配を感じることは、いつもオフィスで働いている私にとっては自然の中にいることを改めて感じる貴重な瞬間です。
先日、千葉県でゴルフをしていたら、立派な鹿に出くわしました。
だいぶゴルフコースに慣れているようで、タイミングを見計らって堂々と人の近くを横切っていく鹿たち。大迫力!!
特にオスはツノもあるので一回り大きく見えて、人間のほうが緊張するほどです。
大きな体でありながら、タッタッタッとリズミカルに走る鹿は、谷も坂も山も構わず軽やかに登り降り。すごいなぁと見ていると、一頭の鹿が、パッとティーグラウンド脇の崖を降りていきました。
その美しい動きを目の当たりにし、私たちの頭によぎったことはただ一つ。
「……あ、さっきその谷底に落としたボール拾ってほしい!」と。
そう、さっきの1打、その崖に吸い込まれるようにOBだったのです。悲しい!!
人間と違い、急な坂の途中で立ち止まることも、振り返ることも、降りることも、どっしり安定している鹿。
そのポテンシャルを大いに活かし、イチからボール拾いを教えたら、崖に落ちている全部のボールをきれいさっぱり拾ってきてくれる、頼もしいパートナーになってくれそうです!
……とは言え、今ふと気になってネットで調べてみると鹿はオレンジ色が見えにくいんだとか。
上の4コマに描いた「オレンジのボール取って!」というお願いは、時間をかけて鹿にボール拾いを教えたところで、至難の技のようです。
もし将来的に鹿にボールを拾ってもらいたいと思う方は、いざという時のためにどうぞオレンジ色以外のボールでプレーしてみてください。
まぁ、そんなことを言いつつも。野生の動物は時に凶暴だったりしますから、無理に追いかけたり近寄ったりせずに、お互い気配を感じ合って、いい距離感を保つことが安全なゴルフプレーのためのポイントでしょう。
ん~、そう思うとやはり、鹿にOBボールをとってもらう計画はどのみち無理だな~……。