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初心者

おっ3

再確認!あなたのアドレス(ポスチャー)とグリップは大丈夫?

今日もいつもの練習場に行って来ました。

暖冬とは言え、さすがに寒いです。それでも熱心に練習しているゴルファーを見ていると刺激になります。

そんな中で、どう見てもこれからスイングするとは思えないアドレスやグリップの方をお見掛けしました。

スイング理論の進化によって、理想的なアドレスも少し変わって来たように思います。

これを機会に、見直してみましょう。

全部ダメ!!

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※写真の男性は関係ありません。

練習場でお見掛けした男性のアドレスとグリップは、こんな感じでした。

1.右手は鷲(わし)づかみ、左手はグリップが生命線に沿っていて隙間だらけ
2.極端な猫背でおへそは真正面を向いている
3.ボールにとても近い位置に立った状態
4.両膝は曲がっているが、お尻が下を向いている
5.完全なかかと体重
6.アイアンでもかなり背骨を右に傾ける

この状態が、バランスの良いスイングをする準備と言えるでしょうか? 答えは『No!』ですよね。

因みにスイングはというと、手先だけで極端にインサイドに引き込み、トップかと思ったら二段モーションで手を高く持ち上げていました。

その時のグリップ位置は、ものすごく身体に近く、遠心力は使えそうにない感じでした。

バランスが悪いので、しっかりとした切り返しはできずに、いきなり鷲づかみの右手を使ってダウンスイング、『明治の大砲』のようなインパクトから、ボールは力なくフラフラとスライスしていました。

動ける姿勢、上体の無駄な力を削ぐことができるグリップを作っていないので、当然の結果かと思います。

【おさらい】グリップのバリエーション~手・指の使い方~

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指の使い方では、代表的な握り方は3つありますね。

1.オーバーラッピング
2.インターロッキング
3.テンフィンガー

1のオーバーラッピングは、右手の小指で左手の人差し指を包み込むように握ります。

左手の人差し指と右手の人差し指の絡め方には個性があるようです。左サイドのリードを体得するには、最も適していると『おっ3』は思います。
 
2は、右手の小指で左手の人差し指を絡めるように握ります。ジュニア時代にゴルフを始めた方は、比較的インターロッキングが多いように思います。

3は、時松隆光プロによって最近注目のグリップです。野球のバットのように、10本の指で握ります。クラブとの一体感を感じられるようです。

上記の指使いに加えて、手のひらで握る『パームグリップ』、指の腹で握る『フィンガーグリップ』があります。

アマチュアの場合は、フィンガーグリップを基調としたほうが良いと思います。

【おさらい】グリップのバリエーション~手のひら(甲)の向き~

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この指の形に加えて、手のひら(甲)の向きによって、グリップには以下の種類があります。

A.スクエアグリップ
B.ストロング(フック)グリップ
C.ウィークグリップ

これらはすべて、親指と人差し指の付け根に出来るVの字の部分が指す方向で表すことができます。

上記のVの字が指す向きは、Aはあごの正面、Bはあごの右、Cはあごの左を指します。

最近は、Bが多いと思います。

では、1~3とA~C、何のためにこれだけのタイプがあるのでしょう?

正しいグリップは何のために?

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インターロッキングのスクエアグリップで握る、ジャック・ニクラウス。

両脇が締まり、バランス良くスイングした感じが出ています。

正しいグリップは、上体の無駄な力を抜いてくれます。すると、バックスイングでは、スムーズに右肘を畳むことができるようになります。

また、正しいグリップはスイングスピードを効率良く伝えるインパクトを可能にします。

すると、ニクラウスのようなゆったりとしたフィニッシュを迎えられるのです。

ニクラウスにとっては、このグリップがバランス良くかつ効率良く、スイングのスピードを伝え、正確にミートする方法なのでしょう。

最近のクラブに適したグリップ

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飛ばし屋、ダスティン・ジョンソンの左手甲の角度をご覧ください。

手の甲は、手のひら側にかなり折れているのを確認いただけると思います。

ジョンソンは、極端なストロンググリップで握ります。

ストロンググリップから、左手のひら側に手を折ると、クラブフェースはいわゆる『閉じた状態』になります。

このまま振ると、ボールは左に飛びそうな気がしませんか?

でも、ご安心ください。

ジョンソンは、フェースを閉じながらバックスイングして、ものすごいスイングスピードでハンドファーストにインパクトを迎えます。

そこから、フェースを開くようにフィニッシュに向かいます。

これは、大型化してフェースが返り難くなった現代のクラブに適した動きです。そして、ハンドファーストにボールをとらえるためにも適した動きのようです。

最近注目のアドレスの取り方

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身体は決して大きくはありませんが、トミー・フリートウッドは軽々と300ヤードを超える飛距離を誇っています。

そんなフリートウッドのアドレスを飛球線後方から見たのが、この写真です。気になる点はありませんか?

注目していただきたいのは、首の後ろ側から鳩尾(みぞおち)の後ろ側近辺です。少し猫背な感じがしませんか?

一昔前ならば、『NG』を出すレッスンプロもいらしたかと思います。

実は、最近超人気のレッスンプロ、ジョージ・ガンカスが推奨する背中の形も、フリートウッドのポスチャーなのです。

『おっ3』もこの形に変更中です。

最大のメリットは、首から下のリラックス感が非常に高くなり、腕が肩からぶら下がっている感じがより強くなります。

そのため、両脇のシメがほど良く収まり、バックスイングの動き出しが滑らかになるような気がしています。

まとめ!

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PGAツアーに彗星のように現れた、マシュー・ウルフ。

『超』がつくような変則スイングの持ち主ですが、この連続写真を見ていただくとわかるように、アドレスとグリップは自然体でとても美しいと思います。

重心が低く保たれ、いつでも動き出せそうな雰囲気です。

アドレスとグリップの条件は、滑らかな動き出しを可能にし、重心を低く保ち、そして、関節の曲げ伸ばしがスムーズにできることに尽きると思います。

スイング理論の進化によって、その理想も少しずつ変わって来ています。

スイングの良し悪しに大きく影響するアドレスとグリップは、常にチェック、常に研究して、『気付き!』はこの場でご披露していこうと思います。