新・貧打爆裂レポート『T300 アイアン』

新・貧打爆裂レポート『T300 アイアン』

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今回の新・貧打爆裂レポートは、2019年8月30日に発売されたタイトリスト『T300 アイアン』です。

いつものようにコースに持ち込んでラウンドしてみました。「RAISE YOUR GAME」というコピーのアイアンの秘密を明らかにします。動画も含めて試打レポートします。

伝統と最新の共存でやさしさを生むT300

伝統と最新の共存でやさしさを生むT300

『T300 アイアン』は、タイトリストが2019年の8月30日に発売したクラブです。

『Tシリーズ』には、『T100』『T200』『T300』の3つのアイアンがあります。

もうアイアンの飛ばし合いはやめましょう、というコンセプトで、アイアンに本当に必要なものを突き詰めたのが『Tシリーズ』のようですが、日本のゴルファーには新しいブランドなので、あまり浸透はしていません。

今回取り上げる『T300 アイアン』は、シリーズの中では最もやさしいと説明されています。

「RAISE YOUR GAME」というコピーの意味は、「あなたのゴルフを向上させる」というようなニュアンスなのだと思います。

『T300 アイアン』を見たときに、違和感がありました。

やや面長なフェースですが、構えると「あまりやさしくはない」と感じたからです。細かく書くと長くなるので、まとめると、本格的な作りになっているのです。

バックフェースを見るときに注意が必要です。

ショートアイアンは深いキャビティバックですが、ミドルアイアンには「マックスインパクト テクノロジー」と呼ぶ、フェースを後方から押すようなリブがあります。

これは最新の裏支えで、高反発フェースを作って、裏からフェースを押すようにして反発を規則ギリギリに整える仕組みだと思われます。

ミドルアイアンは飛距離性能を高めて、ショートアイアンは狙い通りに打てることを優先するというのだとすれば、『T300 アイアン』は最新と伝統を融合したアイアンのようです。

試打した『T300 アイアン』のシャフトは、「N.S.PRO MODUS3 TOUR 105」のSフレックスです。

ロフトは、7番アイアンで29度です。ぶっ飛び系アイアンとはいえないおとなしめのロフトです。

さて、『T300 アイアン』には、3つのシャフトが用意されていますが、スチール製はSフレックスのみで、カーボン製も軽いけれどかなりしっかりした「Titleist KUROKAGE 60」がワンフレックスであるだけなのです。

この辺りからも、やさしいという言葉を使う感覚が日本国内メーカーとは違う感じがしました。

とはいえ、個人的には打つ前から『T300 アイアン』に好感を持ちました。

誤解しているのはこちらの勝手で、一本筋が入った無骨なアイアンという感じがしてきたからです。

本当のやさしさは甘えとは違うとT300は語る!

動画を見てください。

単刀直入に書きます。『T300 アイアン』は、甘くないアイアンです。

タイトリストに、甘いアイアンはいらない、という強い意志を感じました。

『T300 アイアン』の飛距離性能は、普通です。ロフト通りで、それ以上でも、以下でもありません。

初速感も特別な感じはしませんが、ショートアイアンが心地良い弾き感があるのに、7番アイアン以上になるとフェースに乗る軟らかめの感じがします。

打音はやや抑えめで、渋い音になっています。残音はないので、引き締まった感覚にはなります。

深いキャビティバックなので、それなりにミスヒットには強いです。

とはいえ、ミスヒットよりも、芯に当たったときに機能することに特化している感じがします。

『T300 アイアン』で楽なことは、ボールを上げる機能です。ボールは気持ち良く上がって高弾道で飛んでいきます。

弾道はきれいです。

『T300 アイアン』はフェードも、ドローも気持ち良く打てます。特にフェードは変に弱い球にならずに強いボールが出ます。

試打をしながら、何度も首をひねりました。思わず2回ほど「誰のためのアイアンなの?」と声が出ました。

試打ラウンドをしているときには、オススメなゴルファーを想像するのですけど、浮かんでこないのです。

ラウンドの後半になってわかってきました。

『T300 アイアン』は、競技ゴルファー、または、パワーヒッターで、左に引っかけるクセがあるタイプにオススメです。

僕のヘッドスピードである40メートル/秒だと『T300 アイアン』は少しオーバースペックです。

もっとパワーがあるゴルファーのためにチューニングされています。

それが一番出るのはグリーン上でした。ボールが止まらないのです。

弾道を見ていると止まりそうなのですが、行ってみると、ミドルアイアンは1ピンから2ピンぐらい着弾地点よりオーバーしていました。

『T300 アイアン』は良くできているのです。

パワーがあるゴルファーや、尖った競技ゴルファーには、やさしいアイアンがボケているような感じがして合わないケースが少なからずあります。

そういうゴルファーには『T300 アイアン』は一筋の光になることでしょう。

『T300 アイアン』は、打ち応えが良くて、コントロール性が良いアイアンを求めているゴルファーにオススメです。

ワンランクアップしたゴルフをさせてくれるかも……しれません。

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ロマン派ゴルフ作家の篠原

ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店、市場調査会社、団体職員などをしつつ、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストとしてデビュー。『Golf Planet』はゴルフエッセイとして複数の日本一の記録を保持し、恋愛小説も執筆。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。 https://blog.goo.ne.jp/golfplanet

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フォーティーンDJ4bk_191209-200131
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