Gride

gettyimages/1065711442
getty

ゴルフスイング

kiyomatuゴルフ塾

体の回転を主体にバックスイングをすれば正しくクラブに動きを支配される

自分のスイングの半分以上は自分自身の筋肉で動かしているのですが、クラブによって動かされていることもあるのです。

左サイドが伸び上がる動き

getty

ダウンスイング以降、左サイドが伸び上がる動き。

ダウンスイングで一番いいのは、右を向いている体を戻す動きにつられて腕が引っ張られる動きです。

この時、細かいことを言わなければ、体はアドレス時の前傾に戻れれば、だいたい上手くいくはずです。

その意識が間違っていて、左サイドが伸びる方向に体を回してしまう、または、ダウンスイングを腕で下ろしてしまう動き。これをやると体の回転に対して腕の動きが勝ってしまいます。

そうすると、ほとんどの場合、手首の解放が早くなり、左肩からヘッドまでの半径が伸び切ってしまう。それが人は感覚的にわかるため体を伸ばして対応してしまうのです。

この2つの動きが、左サイドが伸びる主な原因になっていると思います。ですが、これらの動きは適切な練習方法があるので、取り組めば直ります(個人差はありますが……)。

これらを練習しているにもかかわらずそうなる時があります。それはクラブの動きが左サイドを伸び上がらせるからです。

体の回転でダウンスイングを始めるのはなかなか難しいし、いくら練習してもできないこともあります。

その場合は、腕でスタートすることになりますが、それでも打てるようにはなります。

この時、フェースの向きが大事です。クラブの構造上、振ればフェースは開く傾向にあるのです。

自分が意識せずダウンスイングでフェースが開いていると、右手のひらは上を向いているはずです。

この状態が、左サイドが伸び上がることを誘発しているのです。これは人間のバランス感覚が影響していると考えられます。

やってみてください。

右手を軽く伸ばして手のひらを下に向けて下ろしても何も起きませんが、手のひらを上に向けて下に下ろすと左の肩が上がろうとしませんか?

それなりのグリップの形でスクエアを保つ、その上で体の回転で引き戻す。そうすると、左サイドは伸びにくくなります。

フィニッシュの形で止まれない

getty

体の中心から右側の動きは意識が支配していて、左側の動きはクラブに支配されているのです。

スイングができている人はフィニッシュが取れる。無理やりではなく、気付いたら取れています。

これは、体の回転と腕の動き手首の動き、それらが動かすクラブのヘッドが手を追い越すタイミングが取れていれば、自然なフィニッシュが取れるのです。

これが、クラブの慣性を生かし切れた証拠になります。

ヘッドが手を追い越す瞬間から人は何もできなくなります。ここからはクラブによって動かされているということになるのです。これを完成するためにはどうすればいいか?

いろいろなことは理解しなければいけないし、個別の練習が必要です。全体的な感じをつかむのは素振りが一番です。

自分の使っているクラブでの素振りです。これで気持ち良くフィニッシュが取れる感じを求めるのです。

重めのクラブや、軽めのクラブといった練習用具もありますが、それらを使うのは、この練習の目的とは異なります。

自分のクラブの重さ長さによって、自分が受ける慣性が影響するため、自分のクラブじゃないとダメなんです。

腕で上げれば腕で下ろす

getty

バックスイング時の、体と腕の動かす割合が問題です。

腕を使う割合が多いと、ダウンスイング時も腕の割合が多くなるのです。意識がそうでなくてもそうなってしまうのです。

そもそも、腕を上げるという表現がダメです。

体のほぼ正面にある腕は胴体を回せば必ずついてきます。それに、手首の動き(コッキング)を加えることによりヘッドが円を描きながら上がっていくのです。

腕の力を使って上げると、腕の力で下ろしてしまう。その場合手首が耐え切れなくなり手首の解放が早くなってしまいます。

手首の解放が始まった瞬間からクラブの支配が始まるため、意図したことができなくなってしまうのです。

ダフるという行為はほとんどがこの現象が原因なのです。

まず、上げるという感覚をなくして体の回転と手首の動きだけでバックスイングをすることを練習してください。

体が主体のバックスイングができれば、それをまた体で戻す動きを覚えていくことができます。

体でバックスイングしても、腕の力でダウンスイングすることはあります。でも、腕の力でバックスイングしたら体を使って戻すことは、ほぼできません。

クラブを正しく扱うためにも、体主体のバックスイングを手に入れてください。