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ゴルフスイング

飛太郎

ゴルフスイングの微妙なロジックたち「頭を残す?」編

こんにちは、飛太郎です。

ゴルフスイングにまつわる微妙なニュアンスを持つロジックたち。

今回は、これも本当によく耳にする言葉ですが、「頭を残す?」編です。

いわゆる「ビハインド・ザ・ボール」という用語に関連するものですが、その言葉の意図は一番最後に、僕なりにお伝えします。

なぜなら、それよりも大切なことを冒頭から先にお伝えしたいと思ったからです。

今回は「頸椎(けいつい)」に直接的に関係するアクションですから、より慎重にお話しします。

決して意識し過ぎないで! 首周りは想像以上にデリケート

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まず初めに、人間の頸椎は皆さんが想像されているよりも、ずっとデリケートであることをお話ししておきたいと思います。

ゴルフスイングにおいて「頭を残せ」と言われるあまり、過度に実践して首が痛くなったことがある方は、特に要注意だと思っていただきたいです。

ただでさえ、人体における最重量部位である「頭部」をダイレクトに支える頸椎。

その負荷は大きいにも関わらず、さらに頸椎周囲の筋肉分布は、さほど広範囲ではありません。

そしてこれは皆さんもご存知の通り、人間にとって極めて重要な血管や神経が集中している部位でもあります。

プロアスリートのように入念なケアがなされていても、ケガや故障が絶えない部位であることを、どうぞ念頭においていただきたいのです。

頭を残す意識は大切かも知れませんが、特に頸椎にダメージを与えるほど過度に意識し過ぎないことが、僕は重要だと思います。

頭痛・手指の痺れ・倦怠感など、気になる症状が出たら病院へ……

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頸椎にダメージ・ストレスが加えられると、さまざまな症状が現れます。

先ほども申しましたが、頸椎には重要な神経が密集しているだけに、その症状は一つではありません。

頸椎狭窄(きょうさく)、頸椎ヘルニアなどが引き起こす神経の圧迫。

それによる代表的な症例は、頭痛・手指の痺(しび)れ(場合によっては肩先から麻痺)、めまい、吐き気、倦怠感(けんたいかん)、慢性的な疲労感など。

もちろん、場所によっては首そのものに激しい痛みが出ることもあります。

人によって知覚に差が出たり、あるいは偏頭痛などをお持ちの方は気付きにくかったりする恐れもあります。

とにかく、症状が現れたらすぐに病院へ行かれることを強く勧めます。

それだけ、頸椎周辺はデリケートです。

それ故に「頭を残す」という言葉には、僕は慎重になります。

安易にマッサージをしない、ボキボキ鳴らさないように!

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首が凝る、固まっているなどの理由から、どうか安易に「首を」マッサージしないでください。

あるいは、ボキボキと故意に鳴らさないように注意してください!

加齢と共に、頸椎周囲の筋肉は石灰化が進むものであり、「ボキボキ」はそれを進行させてしまう恐れもあります。

もしも肩凝りがツライ場合は、首ではなく僧帽筋(そうぼうきん)などの肩周りからほぐしてみていただきたいです。

それでも改善しない場合は、先ほどから申し上げている通り、頸椎にシリアスなダメージがある可能性を考え、どうか一にも二にも病院へ行くよう、お願いします。

カイロプラクティックなどで首を「バキッ!」と鳴らす行為は、極端な言い方ではなく僕は破壊行為に類するとさえ思っています。

悲惨な実例も数多く上がっているため、どうか安易にお考えいただくことのないよう、切に願います。

頭を残す? 意識を残す?

『ビハインド・ザ・ボール』が持つ目的は、以下の通りだと僕は考えています。

1.ヘッドアップ、ひいては身体の開きを抑制するため
2.スイング軸を狂わせないため
3.慣性の法則を利用してクラブヘッドを走らせるため

以上、ここでは簡単に大別する程度にとどめます。

ご意見等、多々あるかと存じますが、この記事で僕は「意識し過ぎて大ケガをしないでほしい」という主旨を本筋に据えています。

どうぞご理解ください。

それ故に「頭を残す」という言葉を鵜呑(うの)みにするのは、人体の構造上大きな間違いだとも思っています。

“ビハインド・ザ・ボール=(頭を)ボールの後ろに残す”という直訳の意味を真っすぐ言葉通り受け取ると、上述したケガの元となり得るからです。

残すのは「意識」だけで十分かと考えます。

僕の場合は、師匠の教えに従い、アドレス時からクラブヘッドをボールの15センチ右にセットし、左目でボールを見るようにしている程度です。

それで身体が突っ込んだり開いたりは抑制できるはずです。

頭を「うぐぐ……」と唸って無理に残す前に、どうかお試しになってみてください。

僕の尊敬する選手が、頸椎を故障して苦しんでいます。

ですからどうか皆さんには、そしてこれからさまざまな用語に出会うであろう初心者の方には、くれぐれも苦痛のないゴルフ人生を歩んでいただきたいと、僭越ではありますが思うのです。

それではまた。飛太郎でした。