ゴルフスイング
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スイング軌道が安定する!ハイティーアップ練習のすすめ
日本人ゴルファーは、ゴルフ人生のほとんどを練習場で打っているとも言われます。
そんな練習場での練習方法が本番での結果を左右するので、効率よく練習したいですよね。
そこで今回は、練習場での練習で大変効果のある、ハイティーアップでの練習を紹介します。
アイアンのハイティーアップ
「え? アイアンでハイティーアップ?」と思う方もいるかと思いますが、ぜひお付き合いください。
練習場とコースの最大の違いは地面にあります。
そう、日本の練習場はほとんどの場合は人工芝です。
その人工芝でアイアンを練習し続けるとどんな弊害があるでしょう?
多くの方が想像する通りで「(ソールが)滑ってくれる」ということです。
滑るということは、ボール1個くらい後ろから入ってもいい打球が飛んでいってしまうんです。コースだったらどうでしょう? ボール1個分も後ろから入ったら10ヤードも飛ばないかもしれません。
しかし練習場ではそれなりに打ててしまうので、ダフっているのにアイアンを打てている気になってしまうのです。
そこを改善するためのハイティーアップ練習です。
芯に当たる感覚がわかる
この練習をすると、ほとんどの人は上手く当たらず手に嫌なしびれを感じるはずです。
さらに言うと、ほとんどの場合フェースの上で打っているはずです。
そのインパクトのズレを人工芝は矯正してしまうんです。
初めはピッチングウェッジや9番アイアンなど、短いクラブのハーフスイングで十分です。ひたすら芯に当てられるように振ってください。
慣れてきたらスリークォーターからフルショットにもチャレンジしてみてください。
これができる頃には、アイアンでダフる恐怖なんて微塵も感じないようになっているはずです。
ただし、1つ注意点があります。
このハイティーアップで打ててしまう悪い打ち方が存在します。
すくい打ち(カチ上げ)です。
いとも簡単に高弾道になるので「上手く打てた!」と勘違いしがちです。
地面から打つことを考えると、当然それでは大ダフリでまったく飛びません。
この練習方法で1つ絶対意識してほしいのは「低い弾道」です。
ご自身がいつもイメージしている弾道よりもさらに低い弾道を目指して打ってください。
低い弾道で芯に当てられるようになれば、みんな大好きハンドファーストインパクトの完成です!
さらにに慣れてきたら番手を上げてみましょう
この練習に慣れてきたら、どんどん番手を上げてみましょう。
ミドルアイアンからロングアイアン辺りはぜひやってみてほしいです。
「アイアンなんて余裕だぜ」という達人は、ぜひフェアウェイウッドでやってみてください。
やり方はほとんど変わりません。ドライバーのティーアップでフェアウェイウッドを打つだけです。5番ウッドくらいがちょうど良いかもしれません。
この方法はテンプラを怖がる人もいると思うので、初めはアイアンくらいのティーアップから徐々に高くしてください。
慣れてきたらティーを最大限高くするのもアリですね。
当然ここもアイアンと同様で、ハーフスイングから行いましょう。よっぽど慣れない限りはフルスイングは行う必要もありません。
弾道の目標や悪い打ち方もアイアンと変わらずです。すくい打つとビックリするくらい良い球に見えますが、ここではアウトです。
しつこいようですが、いつもの弾道よりも低い弾道を狙って打ってみてください。
長いクラブでこのハイティーアップを練習すると、スイング中少しでも軸がブレるとまったく当たらなくなりますので、スイングの再現性が驚くほど向上します。
トッププロも採用してます
このハイティーアップ練習は、あの芹澤信雄率いる「チーム芹澤」でも採用されています。
雑誌等でも結構取り上げられており知っている人も多いと思いますが、チーム芹澤内でも良く行っている練習で、スイング作りにはかなり効果的ということが証明されていると思います。
芹澤プロ以外だと、YouTubeでもカラーコーンの上にボールを置いて打ったり、上級者になるとカラーコーンティーアップを膝立ちスイングで打つこともするらしいです。
ちなみにプロゴルファーはもちろん、トップアマクラスになると500mlペットボトルの上に60ミリのゴムティーを置いても問題なく打てるそうです。
当然そこまでのティーアップは周囲への危険があるため、よっぽど安全管理が行き届いていない場合はドライバーくらいのティーアップに留めるのが無難です。
改めて言いますが、いきなりフルスイングしないでください。初めはハーフスイングから始めて、慣れてきたらスイングを大きくしていきましょう。
人工芝のデメリットから目を背けない
一日何千球と打ち続ける練習場において、人工芝は目土の必要もなく消耗してきたら交換すればいいだけなので天然芝に比べて非常に経済的です。
しかし打つ側から見ると、ある程度のミスはなかったことにしてボールを飛ばしてくれるデメリットも存在します。
他にもマットの下は硬いコンクリートである場合も多く、ダウンブローを意識し過ぎて強くダウンブローで打ち込み過ぎてしまって手首を痛める人も少なからず存在します。
もちろん人工芝を悪く言うつもりはありません。ゴルフ練習場の設備を鑑みると最もいい選択肢が人工芝だと思います。
しかし人工芝の罠に気付かず悪いスイングを固めてしまう人も一定数いるのも事実です。
いかに人工芝と上手く付き合ってゴルフを上達するかは練習方法次第なので、皆さんも自分に合った練習方法を見つけてもっとゴルフを上手くなりましょう!