Gride

ゴルフスイング

ふぃりっぷ

【書評】読むだけで3パットがなくなる本『無意識のパッティング』

皆さん、こんにちは!

日々、冷え込みが厳しくなってきましたね。

体が縮こまって満足なスイングをしづらい季節ですし、たまにはパッティングの参考書でも読んでみませんか?

・パッティングの距離が合わない
・スリーパットがいくつもある
・ショートパットが入らない

このようなお悩みがある方に、読むだけでパット数が減る『無意識のパッティング』を紹介します。

読むだけで平均パット数が減った!

「なんて胡散臭い」

私がこの本を手に取ったときの第一印象です。

読むだけで3パットがなくなる?! そんな旨い話、あったら苦労しませんよね。

もし本当であれば、これまでの私の努力(何本もパターを替えたり、グリップを替えたり、握り方を替えたり……)は、すべて意味のなかったことになってしまうではないか。

……と、思っていましたが、ありました。旨い話。帯の言葉、嘘ではありません。

読むだけで3パットはなくなってこそいませんが、確実に減っています。

そのおかげで、平均パット数が36から32に減りました。

さらに本を読んでから約2ヶ月後、ベストスコア「79」が出ました。ゴルフ歴12年目にして、念願だった初の70台です。

この本を読む前と後で、私のパッティングは次のように変化しました。

・3パットの回数が減った
・1パットでカップインする回数が増えた
・2~3メートルのパットが入る回数が増えた
・1メートル以内のショートパットを外す回数が減った

パッティングに関してすべてが良くなりました。

しかし、技術的に上達したことは何もありません。意識が変わっただけです。

この本にどのようなことが書かれているのか、紹介いたします。

多くのレッスンの問題点

gettyimages/1179230226

フィル・ミケルソンやアダム・スコットなど、PGAツアー選手の指導もした著者デイブ・ストックトン。

彼は、パッティングは自分の名前を書くのと同じように、自然に行わなければならないと言います。

本書には、パッティングについてのメカニズム(たとえば、フェースは低く引いて低く出さないといけない、とか、肩と肘と手首で作った五角形を崩してはいけない、など)についてはほとんど書かれていません。

反対に、そのようなアドバイスを行う多くのレッスンには問題があると言います。


“多くのレッスンで問題なのは、機械的に「正常」なストロークを真似して繰り返すことに重点が置かれすぎている点だ。
〜中略〜
だが、こうしたストロークのメカニズムに重点を置くレッスンで特に問題だと思われるのは、パッティングで最も重要なメンタル面を軽視している点と、自分に合ったパッティングではなく赤の他人のパッティングを真似させようとしている点だ。”

無意識のパッティング (青春新書プレイブックス)

実際、プロゴルファーのパッティングのスタイルはひとりひとり違っていますし、プロ野球選手も、打席での構えはみんな個性的です。

みんな体型が異なるのに、同じようなパッティングスタイルが合うわけがないですよね。

それでは著者のアドバイスはどのようなものなのでしょう。

名前を書くように自然なパッティング

著者は、パッティングスタイルはひとりひとり違って当然だと言います。


“大事なのは自分に合った構え方とストロークを身につけることだ。自分の性格や体型に合っていて、楽に感じられる構え方とストロークである。”

無意識のパッティング (青春新書プレイブックス)



“小切手などに名前を書くときには、ペンを握ってただ書くだけであり、どうやって線を引くかなどと考えてはいない。パットの名手は、これと同じようにパッティングをしている。一連の決まった動作を意識的に繰り返そうとするのではなく、無意識でストロークを行うのだ。”

無意識のパッティング (青春新書プレイブックス)

皆さん、日々の多くの無意識な行動を思い返してみてください。

車の運転や、パソコンのブラインドタッチなど。肘や手首の使い方を意識することなんて、ありませんよね。

たとえば子どもにパターをさせてみると、体の動かし方など少しも気にもせず、ただただカップにボールを入れることだけに集中します。転がったボールが入るかどうかは別問題ですが、そのストロークは力が抜けて非常にスムーズです。

ところが我々アマチュアゴルファーの多くは、構えからガチガチに固まってしまっています。その原因は、「肩はこう動かさなければならない」など、少なからずゴルフ雑誌などのレッスンの影響があるのではないでしょうか。

そのようなアドバイスを試してみるのも良いですが、まずは自分が気持ちよくストロークすることが大切かもしれません。

「打つ」のではなく「転がす」

gettyimages/1183850290

もうひとつ、本書のアドバイスで印象深いのは、パターは「打つ」のではなく「転がす」ということです。


“ボールを打つのではなく、「転がす」ことを心掛けよう。いつでも、ボールが可能な限り長くパターフェースに触れているようにパッティングして、フィーリングが出せるようにする。パッティングは繊細な技法なので、このフィーリングを大事にしてほしい。”

無意識のパッティング (青春新書プレイブックス)

皆さんは、「パターヘッドを加速させながらインパクトしなければいけない」というレッスンを目や耳にされたことはありませんか?

私はボールを順回転で転がすために、それは正しいアドバイスだと思っていました。

しかしその意識でパッティングをすると、パンチが入って大きくカップをオーバーしてしまうことが多々ありました。

私はいまパッティングのとき、「転がす転がす転がす転がす転がす転がす転がす転がす」と、頭の中で唱えています。

そうすると不思議なことに、インパクトのときにパンチが入らず、ボールはイメージしたラインを、優しく緩やかに転がるのです!

わたしは著者のアドバイスのおかげで、グリーン上で「ライン」だけに集中することができるようになりました。

自分の意識が、体の動かし方やタッチの強さなど、あっちこっちに散らなくなったことによって、カップインの可能性が増えたと実感しています。

パッティングにお悩みの方、この寒いオフシーズン中にぜひ読んでみてください。