ゴルフスイング
亜月
ウッドはいいのにアイアンが当たらないのはなぜ?その原因と対策は?
緊張の第1打、放ったボールは飛距離を伴ってフェアウェイ中央へ。
「これは“オハヨーバーディ”も狙えるか?」とナイスショットと声をかけてくれる同伴者たちを尻目に内心ニヤニヤとし、2打目でグリーンを狙ったアイアンショットは、見事にトップ。
バーディどころかパーも取れず、がっくりと肩を落とす……。そんな経験を持つゴルファーも多いことと思います。
ウッドは良いのにアイアンが当たらず悩んでいる方へ、その原因と対策を調べてみました!
アイアンが当たらないとスコアメイクが大変
朝イチで身体が起きておらず、クラブを振り慣れず調子が出なかった、だけならともかく、ウッドは良いのにアイアンが当たらず、それが一日継続してしまうと、自信がなくなってしまうことはもちろん、その日のスコアに多大な影響を及ぼします。
ドライバーやフェアウェイウッドがいくら良くて飛んでも、最終的にはそのクラブたちでグリーンを狙うことはなかなかないですよね。
個人個人の飛距離にもよりますが、150ヤード以内くらいから、アイアンを持ってセカンド(2打目)やサード(3打目)を打つ人が多いと思います。
グリーン周りというのは、コースを難しくするように、あごの高いバンカーが設置されていたり、ラフが刈り込まれていたりします。
ボールの落ちどころが悪ければ、奥に行ってしまうか、または手前に転がり落ちてしまうかなど、いろいろなハザードが待ち受けているものです。
逆に、アイアンが当たってウッドが当たらないようであっても、調子の良いアイアンでグリーンに乗せて、あとはパターで決めるなど、パーを取るのは意外と簡単、と思う人もいると思います。
しかし、アイアンが悪いと、グリーンに乗せるまでが苦労しますので、スコアはいつもよりも叩いてしまいます。
スコアメイクをするためにも、アイアンをしっかりと打っていきたいですよね。
アイアンに求められるものは飛距離よりも方向性
もともと、アイアンは、「7番アイアンで何ヤード飛ばした」など、飛距離を競うものではなく、方向性重視のクラブです。
150ヤードを飛ばすときに、7番アイアンで届かなければ、そこの飛距離を伸ばすよう努力するよりも、「今日の150ヤードはこれくらい」と、6番アイアンに持ち替えて打てば良いだけです。
「届かないかもしれないから思い切りフルショットで打つ」よりも、「届くクラブで軽く打つ」ほうが、上手く力が抜けて、良いショットになっていきます。
届かないかもしれないクラブを思い切りフルショットで打つ、という気持ちそれだけで、身体に力が入り、ダフリやトップにつながって、ミスを誘発する可能性も出てきてしまいます。
ある程度正確なショットが打てるようになれば、図らずも番手ごとの距離が伸びていきますので、アイアンの飛距離が仮にいつもよりなかったとしても、ちゃんと当たってまっすぐ飛んでいれば、よほどの心配をしなくても良いと思います。
しかし、ウッドは調子良く当たってボールも飛んでいるのに、アイアンはトップやダフリ、シャンクなどのミスばかりだというときは、原因を探ったほうが良いでしょう。
その前に、アイアンが当たらないからといって、しないほうが良いことがあります。
アイアンが当たらないときにしないほうが良いことは?
アイアンが当たらないからといって、しないほうが良いこと、それは、「動き」で修正しようとすることです。
普段は意識していないのに、本番で当たらないからと言って、手首のコックを意識してみる、バックスイングの手の位置をもう少し引いてみる、足を使って身体全体で振ってみるなど、ゴルフの動きは様々あります。
練習でしていない動きを意識して、その日は少しだけ上手くいったとしても、それは付け焼き刃的なものです。
次の日には同じことを意識しても、当たらなくなっている可能性が高く、「この間はこれで当たったのに……」と、頭を悩ます種が増えてしまう結果になりかねません。
一つ一つの動きで修正を図るのではなくて、ラウンド本番中にアイアンを良くしたいときは、スイングリズムを一定にすることを念頭に置き、ハーフショットをするようなコンパクトなリズムで振るほうが、身体全体でクラブを振ることができて、当たりやすくなりますよ。
アイアンが当たらないと、どんどんと不安が出てきて、自分のボールの行方を見たくなると思います。しかしそこはキャディさんや同伴者に任せて、ヘッドアップしないように顔を上げないということも大切なことの一つです。
ウッドは当たるのにアイアンが当たらない原因と対策は?
スイングリズムを一定にして、ハーフショットの意識でラウンドを乗り切った後に、アイアンが当たらない原因を探ってみましょう。
しかしこのような現象についてチェックしてほしい点は意外とありません。ただ一つ、「ボールと身体の距離」です。
ドライバーやフェアウェイウッドは、適切な距離で離れてアドレスする必要があります。ウッドが良いという人は、長いクラブに対する適切な距離をしっかりと取れているため、上手く打てていると思います。
ですが、アイアンなどの短いクラブを持ってウッドくらいの距離を取ってしまうと、アイアンのほうがウッドよりシャフトが短い分、ボールと身体の距離が離れてしまいます。
遠いボールを遠い距離からアドレスしてしまうと、クラブヘッドをボールのそばに置くために、腕を少し伸ばして届かせる必要があります。そうすると、背中が必然的に猫背になってしまいますよね。
そうなると何が起こるか? というと、手打ちのスイングを助長してしまう原因になるのです。
ウッドとアイアンでは、基本的な打ち方は変わりません。そのクラブに合った適切なスタンスと、ボールとの距離を知ってアドレスを作ることができれば、アイアンでも自然とボールに当たるようになりますよ。
一度、クラブごとにアドレス時にどれくらいの距離が適切なのか、チェックしてみることをおすすめします。