ゴルフスイング
宮下芳雄@プロゴルファー
ダウンスイングで骨盤は回転させるのが正解?それとも止めるのが正解?
こんにちは、ゴルフコーチの宮下芳雄です。
今回はダウンスイングで骨盤を回転させたほうがいいのか? それとも骨盤を止めてスイングしたほうがいいのか?
どちらが正しいのかを説明します。
ではご覧ください!
目次
ダウンスイングでは骨盤を回転させることが正解です!
ずばり言います!
ダウインスイングでは骨盤を回転させることが正解です。
言い方を変えると「回転させ続ける」ことが重要なのです。
これによりインパクトからフォロースルーにかけてスイングが詰まってしまうことを防ぐことができます。
スイングに詰まりがなくなると「前傾角度の伸び上がり」「左肘のハズレ」などのスイングエラーも起きにくくなります。
さらにヘッドスピードも速くすることができるのです!
骨盤の回転を止めて打つと腰痛のリスクがある!
しかし、ゴルフ雑誌やYouTubeなどで、「ツイスト打法」「二枚腰」など骨盤の回転を止めてスイングをすると飛距離が伸びるなどの記事をたびたび目にします。
実際に私自身も試してみました。
確かにヘッドスピードが上がり飛距離も伸びました!
ドライバーに飛距離を求めているゴルファーにはとても効果的です。
しかし、私の個人的な意見としては、2つのリスクがあるとも感じています。
1.インパクト時の開閉のタイミングがとてもシビア
インパクトで腰を止めるということは腕・手がすごい速さで走ります。それに合わせて、クラブフェースの開閉タイミングを合わせなければいけないのです。
つまり方向性を整えることがとても難しいと言えます。
限られた時間の中でゴルフを練習しているアマチュアゴルファーには難しいかもしれませんね!
2.腰への負担が大きい
実際に行ってみると、すぐに体感していただけると思いますが、腰を止めることによりかなり腰への負担が強くなります。
柔軟性がある若いゴルファー、筋力が強いプロゴルファーやゴルフ上級者は問題ないと思いますが、デスクワークが多く運動不足の方には、あまりお勧めできないと私は考えています。
ちなみにプロゴルファーはケガのリスクを抑えるために、「TPI」などのゴルフフィットネスも行っています。
※TPI……Titlist Performance Institute(タイトリストパフォーマンス研究所)が開発した「TPI ゴルフフィットネスプログラム」のこと。現在、63か国に1万9000人以上のTPI認定プロフェッショナルが、プロゴルファーからアマチュアゴルファーまで、あらゆるレベルのプレイヤーを支援している。
骨盤を回転させると振り遅れるのでは?
現在、私が行っているゴルフレッスンでも「下半身主導」「骨盤の回転」させることをよくアドバイスさせていただいています。
そしてお客様自身も頑張って骨盤の回転を意識するのですが不足していることがほとんどです。
かなり大袈裟に骨盤を回転させるイメージがじつは必要なのです。
そこで、見本にしていただきたいのがダスティン・ジョンソン選手の骨盤の回転です。
一見すると「腰が開き過ぎていないの?」と思う方も多いでしょう!
しかし、これくらい骨盤を回さないとダメなのです。
さらに多くの方が「振り遅れそう!」「ボールがつかまらなそう!」と感想を話してくれます。
じつは振り遅れるイメージで、ちょうどいい具合に骨盤が回転しているのです。
そしてボールのつかまりはフェースの向きが重要なので、開閉のタイミングを速くすることで解決することができます。
骨盤を回転させると引っ掛けてしまうのはなぜ!?
骨盤を回転させることを意識すると「引っ掛けのミス」をしてしまう人がいます。
とくに体の硬い方がそう話してくれます。
これは骨盤を回転させると、それにつられて肩も一緒に回転してしまうからです。
ポイントは骨盤は回転させるけど、肩は一呼吸置いてから時間差をつけて回転させるのです。
つまりダウンスイングでも骨盤と肩を「X(スイングを上から見たイメージ)」を描くように捻転差を作りながらスイングをすることが大切なのです。
ゴルフはもともと、何のために始めたのか?
ゴルフスイングにはいろいろな理論があり、ゴルファーによって合う合わないがあります。
さらにゴルファー自身が「どんなボールを打ちたいのか?」「飛距離 or 方向性のどちらを優先させるのか?」「柔軟性、筋力」などなど、ゴルファー個々のゴールによっても選ぶべきゴルフスイングは違ってきます。
そして、どれを選ぶかは皆さん自身の考え方次第と言えるでしょう。
私が考えることは「ケガをしないスイング」を目指してほしいことです。
ほとんどの人がゴルフを始めたきっかけは健康のためとか、休日を楽しむためだと思います。
私はゴルフコーチとしてケガのない健康的なゴルフライフをしてほしいと願っています。
ではまた次回Gridgeでお会いしましょう。