ゴルフスイング
uchidaruma
ハンドアップは力が入らない!早めに修正しましょう!
ゴルフスイングって一度変なクセをつけてしまうと、直すのにはかなりの時間と労力を費やさないといけません。
ハンドアップもその1つです。
自分では気付いていなくても周りから指摘されて初めて気付くことも。
そんなハンドアップの原因を知って、なるべく早くハンドアップを修正していきましょう!
目次
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- そもそもハンドアップって何?
- ハンドアップになってしまうと現れる症状とは?
- ハンドアップにならないためにチェックすべきことは?
- ハンドアップにも実はいいところもある?
- ハンドアップに構えるプロゴルファーもいる
- ハンドアップの対局にあるのがハンドダウン
- ハンドダウンにすると引っかけやトップのミスが出やすくなる
- ハンドダウンにならないためのチェックポイント
- ハンドダウンの良いところは何?
- ハンドダウンに構えるプロゴルファーもいる
- ゴルフクラブのトウダウン現象と相性が悪いハンドアップ
- アプローチではハンドアップが奏功するケースも!?
- ハンドアップでアプローチ! ソールの接地面積が少なくなる
- ハンドアップでアプローチ! トウ側で拾うように払い打つ
- ハンドアップを直すために簡単セルフチェック!
- ハンドアップを修正すればボールがつかまる! 飛距離が伸びる!
そもそもハンドアップって何?
まずハンドアップとは一体どんなものなのか、どんな時にハンドアップになりやすいのかを確認していきたいと思います。
ハンドアップとは通常構えた形よりも手が高い位置に来た状態であり、後方から見た時に、手首が浮き上がっているような状態になります。
そのため腕とクラブとの角度が浅くなっており、極端な例では一直線に見えるほどになります。
構えた時の前傾姿勢が浅い場合、地面までクラブが届きませんから、手を伸ばして調整してしまい、結果的にハンドアップになってしまっていることが多いです。
ハンドアップになってしまうと現れる症状とは?
女性や初心者に多いアドレスのミスが「ハンドアップ」です。
ハンドアップしてしまっている原因に気付かないことが多いので、自分がなぜ上手く打てないのか悩むことになります。
ハンドアップしてしまっている時は、トップ、またはスライスの球筋が多くなります。
これはハンドアップしているとフェースが開きやすくなってしまうため、自然とスライスしていくようになるからです。
またアドレスで前傾姿勢が取れていないケースも多く、手打ちになりやすいのです。当然これでは飛距離も出ません。
手首を伸ばさず、しっかりと手首の角度をキープした状態でのインパクトを心がけると、ボールがつかまり、強いインパクトになります。
初心者が知らず知らずのうちに陥ってしまっているハンドアップ。ハンドアップの自覚がある方も、ない方も、一度チェックしてみてください。
もしハンドアップの症状が出ていれば、早めに修正したほうがゴルフの上達が早くなりますよ。
ハンドアップにならないためにチェックすべきことは?
自分がハンドアップしているかどうかわからないケースが多いので、ハンドアップを自覚するのは難しいでしょう。
ハンドアップのアドレスにならないようにするためには、日頃からグリップと手首に適正な角度が保たれているかを鏡や動画などで確認していく作業を積み重ねていくしかありません。
それがハンドアップの原因となることを防ぐ方法にもなるのです。
順を追って説明すると、まずアドレスを取ります。
その状態でクラブのヘッドのヒールの部分が浮いているかどうか確認してください。
もし浮いていたら、すでにハンドアップになってしまっています。
ヒールの部分をしっかり接地させてトウがやや浮いている状態が正しいアドレスになります。
トウの部分にコインを1、2枚置いて、その分だけ浮かせるという感覚を身に付けておくのもいいかもしれません。
また、初心者や女性には、ボールから遠くに構え過ぎていて、ハンドアップになっている人が多いので注意しましょう(写真)。
逆に近過ぎてもハンドアップになりやすくなりますので、適度にハンドダウンに構えられるボールとの距離を見つけてください。
ハンドアップにも実はいいところもある?
ハンドアップの原因とそれを防ぐための防止法を説明してきましたが、実はハンドアップにもいいところはあるんです。
最初に述べたようにハンドアップはフェースが開いてしまうためどうしてもスライスの球筋になります。
つまり、フック気味の人にとってはどうでしょうか。
少しハンドアップさせて打つことによって相殺されて真っすぐ飛ぶボールになります。
フック気味の人は手首を使い過ぎて引っかけてしまうのですが、ハンドアップすると手首が使いにくくなるので、結果的にコントロールできるようになります。
とはいっても正しいフォームではないため、そのままフォームやアドレスを固定するのはオススメしません。
コースで急にフックが出た時の応急処置として覚えておくといかもしれません。
ハンドアップについて理解できましたでしょうか?
スライスの球筋に悩んだりミスショットが続くようであれば、ハンドアップしていないか確認してみましょう。
ハンドアップに構えるプロゴルファーもいる
「ゴルフの科学者」と異名を取るブライソン・デシャンボーはハンドアップに構えるプロとして有名です。
ゴルフに対して独自の哲学があり、アームロック式のパターや、ワンレングスアイアンという長さがすべて一緒のアイアン、塩水でボールを浮かせてボールの試験をする、など他のゴルファーとはちょっと違った視点でゴルフを科学しています。
もちろん実力は折り紙付きで、ツアーでは上位に名を連ねる常連です。
アマチュアゴルファーが真似をするのはなかなか難しいかもしれませんが、彼がゴルフを研究していくうちにたどり着いた答えがハンドアップだったのでしょう。
ハンドアップに確固たる信念があり、世界トップクラスのゴルフの技術にまで昇華させたと言っても過言ではありません。
ハンドアップの対局にあるのがハンドダウン
アドレスした時にクラブ、グリップ、腕が真っすぐに近くなって、クラブのヒール側が浮いてしまうのがハンドアップでしたね。
それと逆にハンドダウンという状態もあることを覚えておきましょう。
ハンドダウンは手首の角度が強くなり過ぎて、クラブのトウが必要以上に浮いてしまっている状態です。
前傾が深くなり過ぎると地面までの距離が近くなります。それをグリップの位置を下げてアドレスを調整するとハンドダウンの構えになるのです。
ハンドダウンにすると引っかけやトップのミスが出やすくなる
知らず知らずのうちにハンドダウンになってしまっていると、引っかけやトップのミスが出やすくなります。
まず引っかけが出るメカニズムは、グリップが下がると自然にフェースが左を向きます。
スクエアにインパクトしたはずなのにボールが左へ飛び出すようになってしまうんです。
またトップのミスが出る場合は、ハンドダウンになっている原因が前傾が深過ぎるときです。
前傾が深過ぎるとスイングの最後まで、その前傾姿勢を維持するのが難しくなってしまいます。
そのため切り返しやインパクトなど、力が入るポイントで上体が起き上がってしまうんです。
アドレスした位置から体が起きてしまえばグリップの位置も高くなります。その結果、フェースが戻したい位置よりも高くなってしまいトップのミスが出るようになってしまうのです。
ハンドダウンにならないためのチェックポイント
ハンドダウンにならないためには、ハンドアップと同じくアドレスした形を動画や鏡などで客観的に確認できる環境を作ることが大切です。
そのとき、トウ側がコイン1~2枚分くらい浮いている状態でアドレスをしてみましょう。
またアドレスをした時にボールが近過ぎるとハンドダウンになってしまいます。もしトウ側が強く浮いていれば少しだけボールの位置を離してみてください。
あとはアドレスの足幅が広過ぎる、必要以上に前傾角度が深い、などの原因があります。
アドレスは肩幅かそれよりも少し広い程度で(ミドルアイアンの場合)、前傾角度はクラブシャフトと背骨のラインが直角になる程度が適正な前傾角度です。
ハンドダウンの良いところは何?
ハンドダウンは実はデメリットばかりではなく、メリットもあります。
ハンドダウンに構えるとフェースが自然と左を向くのは引っかけのミスが出るとお伝えしたとおりです。
しかし逆に考えれば、普段からスライスや、プッシュアウトしてしまうようなゴルファーの場合は、ハンドダウンに構えればボールが右へ行きにくくなる可能性があります。
ボールがつかまらず、スライスが多い、飛距離が出ない、というゴルファーにはハンドダウンは有効な対策なのかもしれません。
ハンドダウンに構えるプロゴルファーもいる
極端なハンドダウンではありませんが、日本人2人目となる海外メジャーを制した渋野日向子もその1人です。
膝を強く曲げて前傾も深め。そしてグリップ位置は低めでパワフルなスイングが特徴的です。
ただアドレスをした時に、強くトウが上がっている印象は受けません。自分の一番気持ち良くスイングできるグリップ位置や体勢なのでしょう。
ただ本人もどうやらハンドダウンに構えている意識はないらしく、アドレスの形を見直したところ今の形に落ち着いたらしいのです。
「人よりも腕が長い」とインタビューで答えており、それに合わせてクラブのライ角調整をしています。
ゴルフクラブのトウダウン現象と相性が悪いハンドアップ
ゴルフスイングにおいては、多かれ少なかれ「トウダウン現象」というシャフトの挙動が出ます。
このトウダウン現象を考えると、ハンドアップは非常に相性が悪いことが見えてきます。
トウダウン現象とは、スイングのインパクト付近で、遠心力によってシャフトがしなり、ヘッドのトウ側が地面側に下がる現象を言います。
最初からハンドアップで構えていると、ヒールは浮いてトウが地面に接地している状況でしょう。
そこからスイングを始動して、さらにトウダウンでトウ側が下がるとどうなるでしょうか。
ボールをスイートスポットでとらえているのに、トウだけが芝を削るように芝が削れるでしょう。
トウが芝に接しているために、フェース面が安定せず引っかけたり、フェースを戻し切れなかったりといったミスが出やすくなります。
ゴルフクラブのトウダウン現象を起こさせないようにスイングすることは不可能なので、ハンドアップとの相性は非常に悪いと言えますね。
アドレスした時にトウがわずかに浮くように構える、と言われているのはこのためなんです。
アプローチではハンドアップが奏功するケースも!?
ここまでハンドアップやハンドダウンについて見てきました。
スイングの基本に立ち返るのならば、やはり極端なハンドダウンもハンドアップも避けたほうがいいのですが、アプローチではハンドアップが奏功するケースもあります。
ハンドアップで構えると芝に振れる面積が小さくなります。するとヘッドの抜けがよくなって芝の影響を受けにくくなるんです。
ハンドアップでアプローチ! ソールの接地面積が少なくなる
ハンドアップでアプローチをすると、ソールの接地面積が少なくなります。すると長い芝でもクラブに絡みにくくなりますので、ラフからでも打ちやすくなります。
芝にヘッドが食われてしまうと、スイングスピードが落ちてインパクトが緩みます。すると狙った飛距離よりも落ちてしまいます。芝の影響って結構大きいんです。
しかしハンドアップにアドレスすると、クラブのヒール側が浮きます。その状態でスイングをすると、ソールの接地面積が小さくなるので芝の影響を受けにくくなります。
ハンドアップでアプローチ! トウ側で拾うように払い打つ
ハンドアップでアプローチをする時に、トウ側でボールを拾うように払い打ってみましょう。すると短い距離でもボールの勢いを殺したアプローチができますので、おすすめのアプローチショットです。
この時、スイングは上から打ち込んだり、すくい上げたりせず、振り子の原理でボールを払い打ちましょう。
ハンドアップでアドレスしていますので、多少ダフっても芝の影響を受けにくくなりますし、トップしてもトウでボールを拾い上げてくれます。
グリーン周りからのアプローチでは非常に使いやすいアプローチとなってくれるでしょう。
ただし、ハンドアップでのアプローチショットはボールの勢いを殺して打つアプローチなので、しっかりスピンを入れて打つのは難しくなります。
というよりスピンをかけるアプローチと、ハンドアップで勢いを殺して打つアプローチでは選択する場面が大きく違います。
何が何でもハンドアップしてアプローチするのを選択するのではなく、状況に応じて勢いを殺したアプローチがいいのか、しっかり振ってスピンをかけたアプローチがいいのかを状況から見極めるようにしましょう。
ハンドアップを直すために簡単セルフチェック!
ハンドアップを直すためには、ハンドアップになっていないかどうかセルフチェックできるようになるのが非常に大切です。
ハンドアップになるとクラブのグリップエンドが胸、ひどくなればあごを刺しているでしょう。適正なアドレスではアドレス時のグリップエンドはおへそを刺しています。
もしあなたにハンドアップのクセがあるのならば、練習場でアドレスした時にチェックポイントの1つにしてみてください。
これを毎回確認するようになれば、ハンドアップは自然と収まってくるでしょう。
ハンドアップを修正すればボールがつかまる! 飛距離が伸びる!
アドレスでハンドアップのクセがあるゴルファーは、多くがボールがつかまらない、飛距離があまり出ない、という悩みを抱えていることでしょう。
それはクラブやスイングのせいではなく、ただアドレスの形がハンドアップになっているだけという可能性もあるんです。
ハンドアップのチェックポイントを確認して、ハンドアップなアドレスになっていないでしょうか?
もしハンドアップになっていたとすれば、それを修正するだけで、右へのミスが減って、今よりも飛距離が出るようになる可能性もあります。
染みついてしまったクセはなかなか抜けないものですが、練習のたびにチェックして適正なグリップ位置を体に覚え込ませていきましょう。
スコアを良くするためには、正しいアドレスが大切とまで言われます。正しいアドレスを心がけてハンドアップを修正していきましょう。