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プロゴルファー

宮下芳雄@プロゴルファー

米LPGAツアー2勝目、畑岡奈紗選手のスイングを解説します!

こんにちは、JGMセベバレステロスGC所属プロの宮下芳雄です。

米LPGAツアーTOTOジャパンクラシックを優勝した畑岡選手のスイングを解説します。

まずその前に畑岡選手の2015年以降の成績を簡単に紹介!

2015年のIMGA世界ジュニアゴルフ選手権において、個人及び団体優勝しました。

2016年には日本女子オープンでは最終日に68でホールアウトをし、ツアー初優勝、ならびにメジャー初優勝を飾りました。

畑岡選手の強気のパッティングは多くのゴルフファンの記憶に残っていることと思います。

2017年の日本女子オープンでは3日目に首位に立ち、最終日に65でホールアウトをし、大会連覇という偉業を18歳という若さで達成しました。

さらに同年、米LPGAファイナルQTでトップ通過を果たし、2018年の米LPGAの出場権を獲得、戦う場所をアメリカへ移しました。

2018年全米女子オープンでは10位、ウォルマートNWアーカンソー選手権で、USLPGAツアー初優勝を果たしました。

畑岡奈紗選手のスイング動作をチェック!

自身もゴルフ雑誌等のインタビューで答えているように、畑岡選手は両脇が開かないように意識をしてスイングをしています。

とくにビジネスゾーン(右腰から左腰の高さの振り幅)は体から腕が離れないよう強く意識していることが分かります。

これにより「手打ちの抑制」「スイング軌道の安定」「効率よくボールへ力を伝えられる」などの効果があります。

もちろんトップポジションとフィニッシュでは左右の腕は脇から離れますが、ビジネスゾーンでは両脇を締めてスイングの安定性を高めているのです。

そんなこともあり、畑岡選手のスイングはまったく緩みを感じさせませんね!

大きな飛距離、畑岡選手の飛ばしの秘密!

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畑岡選手は腕を振る速さ(肩・腕の強い筋力)と足の蹴り(太もも、ふくらはぎの強さ)が尋常ではありません。

アドレスした時のカラダを見れば一目瞭然ですが、陸上の短距離選手のような体をしています。

そしてトップポジションはとてもコンパクト!

これは肩と骨盤の捻転差を強く作れている証拠です。

畑岡選手は、これにより大きな飛距離と圧倒的な方向性を生み出すことができていると私は考えています。

鍛えられた強い筋力と深い捻転が彼女のパワーソースなのです。

畑岡選手が、さらにスイング精度を高めるためには!?

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じつは畑岡奈紗選手、一度調子を落とした時期がありました。

2017年アメリカへ主戦場を移した時です。

じつは彼女、もともとバックスイングをした軌道に対してダウンスイングの軌道がインサイドから降りて来やすいスイングをしていました。

よく言われる「ループ軌道のスイング」です。

これによりインサイドからシャフトが寝過ぎてコンタクトしてしまい、ミスショットが出てしまうことが起きていたのです。

しかし、とある大学の教授からそのことを指摘され、スイング軌道を矯正して2017年の日本女子オープンに間に合わせることができたそうです。

その年、見事に日本女子オープンを優勝しています。

ループスイングの軌道に気を付けることが畑岡選手の成績に今後も影響すると私は考えています。

このあとも畑岡選手の活躍に期待しましょう!

ではまた次回Grigdeでお会いしましょう。