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Gridge編集部

笹生優花が畑岡奈紗とのプレーオフを制し、全米女子オープン優勝!

なんという試合だったのでしょうか!

「女子ゴルファー世界一」を決める大会と言われている全米女子オープン(6月3~6日、カリフォルニア州 オリンピック クラブ-レークコース 6486ヤード パー71)が開催。

そんな世界最高峰の場で、史上初となる海外メジャーでの日本人同士によるプレーオフが実現し、笹生優花が19歳351日での大会史上最年少優勝(それまでの記録は2008年の朴仁妃による19歳353日)を果たしました!

※どちらも19歳11ヶ月17日での達成になりますが、生誕日から起算すると、朴が7292日、笹生が7291日となります(2021.6.11加筆)。

日本勢11名が参戦し、3名が予選通過

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昨年12月、渋野日向子が優勝争いを演じた(写真、結果は4位)記憶も新しい全米女子オープンで、日本ゴルフ界に新たな歴史が刻まれました。

大会には、その渋野を始め、畑岡奈紗、笹生優花、勝みなみ、上原彩子、川満陽香理、三宅百佳、仲西菜摘らプロ8名、今年のオーガスタナショナル女子アマを制した梶谷翼さん、小暮千広さん、長野未祈さんらアマ3名、総勢11名の日本人が出場しました(※笹生優花は19歳のため、現在はフィリピンと日本の二重国籍。オリンピック後に日本国籍を選択する意向)。

このうち予選を通過したのは、笹生、畑岡、上原の3人。注目の渋野、勝は1打足りず予選落ちを喫しました。

笹生は予選ラウンドを69、67とし通算6アンダーで単独首位、畑岡は72、69の1アンダー9位タイ、上原は76、71の5オーバー47位タイでそれぞれ決勝ラウンドへ向かいました。

波乱の最終日、レキシー・トンプソンが失速し日本人同士のプレーオフへ!

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3日目、66でラウンドしたレキシー・トンプソンが通算7アンダーで単独首位に立ち、この日をパープレーで終えた笹生、畑岡の2人はそれぞれ6アンダー単独2位、1アンダー6位タイで最終日を迎えます。

最終日、トンプソンは前半を2バーディ1ボギーでプレー、一時は8アンダーまでスコアを伸ばします。

10番終了時には後続に5打差を付け「勝負あり」かと思われましたが、11番ダブルボギー、14番、17番ボギーとバックナインでまさかの大失速。

一方、同じく最終組で最終日をティーオフした笹生は、2番、3番と連続ダブルボギーを喫し、7番でバーディを奪うものの11番でもボギーとして万事休すかと思われましたが、16番、17番の連続バーディで息を吹き返します。

最終組の1つ前からスタートした畑岡は、6番でダブルボギー、11番でボギーと苦しみながらも前後半で3つずつバーディを奪ってスコアを3つ伸ばし、通算4アンダーでホールアウト、クラブハウスリーダーとして最終組を待つことになります。

この結果、17番終了時点で3人が4アンダーで並ぶという大混戦に。迎えた18番、この日の前半までゲームを引っ張ってきたトンプソンがボギーを打って脱落、パーで終えた笹生と畑岡による、史上初となるメジャー大会での日本人同士のプレーオフに突入することになりました。

一進一退のプレーオフの結果、笹生が3ホール目でバーディ奪取!

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アメリカLPGAでのプレーオフ成績は、畑岡は0勝3敗、笹生は初めてとなります。

プレーオフは、9番と18番の2ホールによるストロークプレー(アグリゲート方式)を行い、決まらなければ9番、18番を繰り返すサドンデス方式です。

アグリゲートの2ホール、畑岡がフェアウェイキープできないもののそこから見事にリカバリーしてパープレー。笹生は2ホールともフェアウェイをキープしてパーオンに成功し、こちらもパープレー、サドンデスでのプレーオフに突入しました。

その1ホール目の9番ホール、畑岡はプレーオフで初めてフェアウェイをキープするも残り106ヤードの2打目を乗せただけで、約10メートルショートさせるミス。

一方の笹生は、テレビ画面越しにも伝わる強振で270ヤードキャリーのビッグドライブ! ただし、ボールは左ラフへとつかまります。

2打目、ラフから放ったボールはピン2メートル手前のバーディチャンスに!

運命のグリーン上、バーディパットを決められなかった畑岡に対し、きっちり沈めた笹生が見事76回目の全米女子オープンチャンピオンに輝きました!

2016年7月の世界ジュニア選手権(15歳-17歳の部)では、この2人が優勝争いを演じ畑岡が勝利、同年8月、全米女子アマ(マッチプレー)のベスト8で対戦した時には笹生が勝利という因縁を持つこの2人。

今回の優勝インタビューでは「もっと上を目指す」と力強く語った笹生。

一方、プロ転向時からメジャー優勝を目指すと公言しているものの、2018年の全米女子プロでのプレーオフ敗退に続き、またも苦杯をなめた畑岡。この敗戦をさらなる糧としてまた強くなっていくことでしょう。

今後もこの2人によるメジャー大会での優勝争いが見られそうです!

アマチュア時代を含め3度目の挑戦で全米女子オープン優勝を果たした笹生は、日本人女子としては、樋口久子(1977全米女子プロ)、渋野日向子(2019全英女子オープン)に次ぐ3人目の、男子も含めると松山英樹(2021マスターズ)に次ぐ4人目となる海外メジャーチャンピオンとなりました(シニア除く)。

1年に2人も日本人選手がメジャー大会を優勝するなんて夢のようです。今年の残りの大会でも、もっともっと日本人選手の活躍に期待したいですね!