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プロゴルファー

こせきよういち

曲げて、魅せる~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#145

日本国内で初めて開催された米ツアー競技「ZOZOチャンピオンシップ」。

期間中は大雨による残念な事態もありましたが、最後はタイガー・ウッズのPGAツアー最多勝記録に並ぶ82勝目で幕を閉じた、大成功のトーナメントとなりました。

その歴史的なトーナメント開催やタイガーの勝利については他でも多く紹介されているので、ここではもうひとつ大きな話題となった一打=ババ・ワトソンの大胆不敵なインテンショナル・スライスを振り返ってみましょう。

“ドスライス”で隣のフェアウェイへ

世界的な話題になったのは、最終ラウンドの6番パー5(587ヤード)のティーショットです。

ババがティーから右真横に打ち出したボールの弾道は、上掲の動画を見ていただくとして、彼の狙いは6番ホールのふたつ隣のフェアウェイ上から、左に大きく曲げ(スライス)、隣ホールのフェアウェイに落とすルート。

このリスキーで、大胆なるルートを選んだのは、ともにこの大会では使用していないホールで、成功すれば第2打は短いクラブで寄せられるからでした。

型破りのエンターテイナーのババらしいコースマネジメントです。

ただし、このホールの結果はパー。リスクに見合ったリワードは得られませんでした。
それでもギャラリーは大喜び。

下掲のインスタ動画では、ババのアドレスまで、「えっ!」「マジで!?」とか、「怖いよー、なんでぇー?」といったつぶやきが聴かれますが、そのショットが見事木の間を抜けた瞬間、「ババー!」と大歓声が沸き上っています。

12年のマスターズでは“ドフック”で優勝

ババがインテンショナルに曲げた一打といえば、2012年のマスターズで勝負を決めた大きなフックが有名です。

ルイ・ウーストハイゼンとのプレーオフ(サドンデス)にもつれ込んだこの試合。その2ホール目でババのティーショットは右の林の奥へ。

そこから先も上掲の動画(YouTube、ランニングタイム5時間あたり)で見てもらうとして、ババのリカバリーショットはただフェアウェイ方向に出すのではなく、思い切りフックをかけて直接グリーンを狙うものでした。

結果は大成功でパーをセーブ。ボギーとしたウーストハイゼンを下したのです。

この一打について、米ゴルフ誌は「直進性に優れた現在のボールを、52度のウェッジで、40ヤード曲げて144ヤード飛ばすことができるなんて」と驚きの言葉で紹介しています。

ババのインテンショナルに曲げる技術は超一級なのです。

タイガーも月曜日に “ドフック” で魅せた

驚きのインテンショナル・フックは「ZOZOチャンピオンシップ」の週の月曜日、同じく習志野CCで開催されたエキシビションゲーム「ザ・チャレンジ:ジャパン・スキンズ」でも、タイガーによって披露されています。

その“ドフック”が飛び出したのは、最終18番ホールでのこと。

上掲の動画のように、ボールは木と木の間のわずかな隙間を通ったあと、大きく左に曲がって、正確に花道方向へ。

実に見事なコントロールショットでした。

ところで、このゲームを中継したGOLFTVはタイガーと契約。彼を使った番組をすでにいくつも作っています。

その中に、インテンショナル・フックを試させるシーンがあり、ネットにシェアされています(下掲)。

ここでは、タイガーは168フィート(=56ヤード)曲げて、159ヤード先までボールを運んでいます。

マスターズではボールが一度画面から消える“ドフック”

タイガーの度肝を抜く“ドフック”は、今年のマスターズでもカメラに収められていました。

ボールはカメラアングルから一度消えたあと、大きく曲がって再度現れ、画面を横切って行きます。

いったいどれほどインテンショナルに曲げた一打だったのでしょう。

惚れ惚れと見とれてしまいます。