ゴルフ動画
オニオンスライス
まるでコマーシャル?!プロのトーナメントでウェアが丸かぶり?!
コンペの時に「今日は目立ってやろう!」と派手なシャツで会場に向かったら、同じ組のプレーヤーとカブってしまったことありませんか?
プロの世界でもしばしば起こることかもしれませんが、これはいくらなんでもヤリすぎかも?!
派手なウェアほど恥ずかしい?!
「今日のコンペでは派手なウェアを着て、思いっきり目立ってやろう!」
そんなことを思いながら、白いパンツにショッキングピンクのシャツを合わせて意気揚々とゴルフ場へ向かったまでは良かったものの、ライバル会社の参加者がまったく同じコーディネートで来ていた!
しかも組み合わせを見ると、なんと同じ組!
その日はなんだかお互いプレーに集中できず、表彰式では司会の人にイジられる始末。
目立ったことは目立ったけれど、なんとも恥ずかしい思い出になってしまいました。
……というエピソードは、当事者でなくとも、ゴルファーなら何度となく遭遇するゴルフあるあるですよね。
プロでもあった? 100%ウェアがシンクロ?!
実はそんな珍事がプロの世界でも起こっていたのをご存じですか?
2013年ニュージャージー州、リバティー・ナショナル・ゴルフ・クラブ。ザ・バークレイズ、最終日。
7アンダー、6位タイ。トップを5打差で追いかける2人のプレーヤーが同じ組になりました。
~リッキー・ファウラー/Rickie Fowler選手~
アメリカ出身、29歳。PGAツアー4勝、その他国際大会3勝、さらに各プロゴルフツアーの賞金レースのポイントは対象外ではあるものの昨年(2017年)、タイガー・ウッズ選手主催のヒーロー・ワールドチャレンジの最終日に11アンダー、ノーボギーの「61」をマークして、見事逆転優勝を果たしたのは記憶に新しいところです。
~ヨナス・ブリクスト/Jonas Blixt選手~
スウェーデン出身の34歳。PGAツアー3勝。アメリカのプロホッケー、デトロイト・レッド・ウィングスの大ファン。海外のプロゴルファーに意外と多いのが、元アイスホッケー選手。ブリクスト選手も母国スウェーデンではアマチュアながらホッケーチームに所属してプレーをしているとのこと。
どちらもPGAツアーで複数回の優勝経験があるトッププロです。
まずはご覧ください!
アナウンサーも唸っていました。
「こんなことは史上初です。二人の同じ組の選手が、頭の先からつま先まで全部オレンジの…いや違った、首から足首までオレンジなのは… 」
「まるでコマーシャルを見ているようですね」
「『時計仕掛けのオレンジ』と言いたくなるような奇妙な光景です!」
さらに、同じ格好の2人の放ったドライバーショットのボールが、ぶつかってセカンドショットがほぼ同じ位置からとは、いくらなんでも出来過ぎですよね。
アナウンサーではないですが、プーマ社にとっては、これ以上のコマーシャルはなかったのではないでしょうか。
遠目に見るとファウラー選手が2人いるように見えます。
当時ファウラー選手が長髪だったので、かろうじて見分けがつきますが、なんとも不思議というか奇妙な光景ですよね?
種明かし!
実はこの2人、どちらもウェアはプーマと契約をしていました。そして、以前から親交のあった2人はこんな話をしていたのです。
「いつか最終日で同じ組になることがあったら、おもしろいことをしてやろう!」
そしてチャンスは2013年のザ・バークレイズで訪れました。
しかし、このいたずらを実現させることは容易ではありませんでした。
最終日にファウラー選手とブリクスト選手が同じ組になることが分かってからブリクスト選手はあわててプーマにファウラー選手と同じオレンジ色のウェアをゴルフ場に届けるように発注をかけました。
しかし残念ながらオレンジのウェアはティータイムに間に合わず、2人の計画は暗礁に乗り上げてしまいました。
その時ファウラー選手がロッカールームでこんな事を言い出しました。
「僕たち体型が似ているから、僕のウェア着てみる?」
確かに2人の体型は良く似ていました。
ファウラー選手:175センチメートル68キロ
ブリクスト選手:178センチメートル74キロ
試しにファウラー選手のウェアをブリクスト選手が来てみると、なんとこれがぴったりではありませんか!
そんな、裏エピソードがあっての計画的な「珍事」だったのでした!
まとめ
大会はアダム・スコット選手が最終日にスコアを5つ伸ばして11アンダーで見事逆転優勝を果たしました。
そしていたずら好きのこの2人はというと、ファウラー選手はスコアは1つ伸ばしたものの順位を3つ下げて9位タイでフィニッシュ。
ブリクスト選手は最終日10オーバーの「81」の大叩きで58位タイにまで順位を落としてしまいました。
ブリクスト選手はファウラー選手と同じような体型だったかもしれませんが、微妙にいつものウェアと感触が違ったためにショットの精度が落ちてしまったのでしょうか。
いたずらの代償は小さくなかったようです。