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ゴルフ会員権を取得するぞ!(後編)取得にかかる費用・ランニングコスト

前編では1.コースまでの距離、2.コースの付帯設備・運営状態について考察しました。後編の今回は3.会員権の取得費用とランニングコストについて考察します。

そもそも、会員権はゴルフを安くプレーするためだけのものなのでしょうか?取得費用はそれなりにかかりますし、年会費だってかかります。

元を取るという発想で購入しても、それだけでは満足度は低いことがほとんどです。最近では共通会員権で複数のコースが使い放題といった、サブスクリプション型の会員制度もありますが、使い放題とは言え使い切れるものではありません。

気に入ったコースで、運営側のゴルフ場とともにクラブライフを送ることでメンバーとしての満足感が得られるのですから、入会後は金銭面で不満を抱えることは避けたいですね。ですから、入会前にしっかりと費用については吟味する必要があります。

この後編では、取得費用とランニングコストについて考察いたします。

会員権取得・購入について

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会員権の取得方法には大きく2パターンあります。

1.会員権仲介業者や個人的な売買により購入する方法
2.コースが直接会員募集している際に入会する方法

1.仲介業者は、すでに新規募集を締め切っているコースの退会を希望する既会員と入会希望者との間で仲介を行います。

ゴルフ場は無限に会員を増やすことができない(メンバーが予約を取れないなどのトラブルを防ぐため)ので、現在の募集がない場合は仲介業者にお願いすることになるでしょう。価格は仲介業者さんが発表している相場表に載っています。

が、ここで注意点が2点。1点目はすでに発行済みの会員証券の名義を変更することになるので、ゴルフ場に支払う名義変更手数料が発生することです。この手数料は入会にあたり、コースへの通行料のようなもので、古くから存在する名門コースや会員数の少ないコースでは高額に設定されています。

ゴルフ場の立場で考えれば、この手数料を支払える経済力を確認しているとも言えるでしょう(年会費の未納などを防ぐため)。

また、多くのコースは入会希望者のプロフィールを掲示板などに一定期間張り出し、既会員からの承諾を得ています。最終的には理事会等で承認があって晴れて会員になれるというステップがあるので、会員になるまでに2~3ヶ月の期間を要することもあります。

2.コースが直接会員募集している際に入会する方法には、主に2つのケースがあります。

新規開業するコースは今では少ないですが、買収により新規開業・募集となるケースと、コースの改修や付帯設備の建設などによりコース側が必要とする資金を会員募集により得ようとするケースがあります。

いずれの場合も注意点があります。会員数が増え過ぎていないか? という点です。

かつて、ゴルフ場の会員数は1ホールあたり100名までと言われていました。つまり、18ホールのコースなら1800名、27ホールなら2700名が上限ということです。

これを上回ると会員名簿を発行していないことが多いので、会員名簿発行の有無というのは判断基準となりますね。

また、コースの改修や付帯設備の建設などによる場合は会員募集に見合うものであるかどうかに注目しましょう。建設・工事完了後にコースの価値を高めるものであるのか? 高められるものならば、その価値を想像する必要があります。

ランニングコストとしては、年会費が挙げられます。一般的には、安いコースで3万円程度。高いコースでは20万円を超えるコースもあります。

この年会費というのは、ゴルフ場の大きな収入源でありますが、未納者が多いゴルフ場は大きな収入減になってしまいます。

では、年会費が高くて未納者が続出してしまうのでしょうか? 答えはNO!です。予約が取れない・メンテナンスが悪くなったなどの理由でコースに魅力を感じなくなったために未納者が出るのです。

年会費は、ゴルフ場が運営上必要としている金額を設定します。会員中心で運営しようとすれば年会費は高額になりますし、ビジター集客を中心に運営すれば低額のままとなります。さらには、コースメンテナンスに力を注げば必然的に高額になります。

また、立地という観点では、固定資産税や土地使用料の高い都心部に位置するコースも年会費が高額に設定されています。大都市のホテルが高額な宿泊料金であることと同様の理由ですね。

しかし、年会費を低額設定にしているコースが、ビジター集客中心のメンバーに背を向けたゴルフ場ばかりというわけではありません。健全な経営を実践して、企業努力によって低額設定を実現しているゴルフ場も存在しています。

会員権違いですが、リゾート会員権の中には年間50万円を超えるランニングコスト(年会費・固定資産税・積立金など)のものもあります。

僕は以前リゾート会員権に携わっていましたが、購入していただいたお客様で年会費を問題視された方はほとんどいませんでした。年間の利用日数は多くはないのに、1泊の利用満足度が非常に高いので、ランニングコストは当然と考えていらっしゃるようでした。

とは言え、払い切れないランニングコストのゴルフ場の会員になるのは無理があります。ご自身の経済状況とゴルフライフの核となるコースの利用満足度とを熟慮して判断しましょう。

ゴルフ会員権取得の注意点……まとめ

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2回にわたって会員権取得の注意点を考察してきました。かなりのボリュームになってしまいましたので、注意点を3項目7点にまとめてみました。

1.コースまでの距離・時間
(1)100キロ以内・90分以内が目安(渋滞の有無も調べましょう。理想的には75分です)

2.コースの付帯設備・運営状態
(1)コース形状・状態(競技志向なら林間、丘陵を併せ持つ地形がオススメ)
(2)付帯設備の充実(整備された練習施設の有無を見ましょう)
(3)メンバー向けの競技会(ハンデ戦、スクラッチ戦ともに活発だと励みになります)

3.取得にかかる費用・ランニングコスト
(1)仲介業者を利用する場合は、ゴルフ場に支払う名義変更手数料に注意
(2)ゴルフ場から直接購入する場合は、募集の理由に注意。また、会員数過多になっていないかにも注意しましょう(会員名簿が発行されているかどうか)
(3)年会費が設備や運営に見合った金額かどうかに注目しましょう。

以上、3項目7点について考察してきましたが、これがすべてではありません。

あれこれ考え過ぎると慎重になり過ぎて、いつまでも決断しないなんてことにもつながったりします。上記の3項目7点を参考に検討してみましょう!

僕の経験で言わせてもらえば、【上手い人ってどこかの会員になっている】ってことが非常に多いです。クラブライフを通じて様々なことを学ぶのでしょうね。

可能な範囲で結構です。ぜひ、会員権を購入してゴルフコースのメンバーになってみてはいかがでしょうか!

長編失礼いたしました。元クラブフィッターのzoroでした。