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ライフスタイル

Yanagi@TPIトレーナー&ドラコンプロ

水だけ飲むのは逆に危険!暑い日の水分補給注意点

皆さんはラウンド中、どのようにして水分補給をしていますか?

おそらく、大半のゴルファーはペットボトル飲料で水分補給をしていると思いますが、飲み物を選ぶときどのような基準で選んでいますか?

ラウンド中に多くの汗をかくスポーツ選手にとって、水分を補うことは非常に重要ですが、ただ水やジュースを飲むだけではいけません。

汗によって水分と一緒にナトリウムも体外に排出されるので、水のみを過剰に摂取すると、血液中のナトリウム濃度が急激に低下してしまいます。

これは運動誘発性低ナトリウム血症と呼ばれ、手や足のむくみ、腹部膨満感、脳の腫脹による異常な疲労や激しい頭痛などの症状を引き起こすことがあるのです。

今回は、生命に関わる危険性もある病態の運動誘発性低ナトリウム血症について紹介します。

運動誘発性低ナトリウム血症とは

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運動によって、発汗と水分・塩分補給のバランスが崩れ、血液中のナトリウム濃度が身体に危険が及ぶ可能性のあるレベルまで低下した状態です。

運動中や運動後に起こる低ナトリウム血症のほとんどは、水だけを過剰に摂取した場合に起こります。

本来は体に良いものであっても、それを摂り過ぎると、体に悪影響を及ぼすことを示す恰好の例が、水における低ナトリウム血症です。

長時間運動を続ける場合には、ナトリウム濃度をやや高くすることが必要です。

トライアスロンなど長時間の運動では、血液のナトリウム濃度が低下して、熱けいれんが起こることが報告されています。

尿の色で水分補給状態をチェック

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脱水症状になると、体内の水分量を維持するために尿量が少なくなります。

尿の色は、リンゴジュースのように濃い黄色になってきます。

また、尿の量が少なく色が濃い場合は、脱水症状の可能性が高いといえます。

水分補給が十分な場合、ヒトの尿は、リンゴジュースではなく、レモネードのような色になります。

スポーツチームによっては、トイレにカラーチャートを置いて、選手が尿の色に注意するように促していたりします。

どんなドリンクを飲めばいいの?

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日本スポーツ協会では、熱中症予防の水分補給として、0.1~0.2%の食塩(ナトリウム200~400mg/500ml)と糖質を含んだ飲料を推奨しています。

糖分を含んだドリンクは腸管での水分吸収を促進することができます。

ペットボトル飲料やスポーツドリンクに使用されているブドウ糖は、腸管内でナトリウムが同時にあると速やかに吸収されます。

そしてそれらに誘導される形で水分も吸収されるというのがそのメカニズムです。

ゴルフのラウンドは長時間にわたりますから、4~8%の糖質を含んだものを摂取するといいでしょう。

また、発汗が多いなと感じる日は、茶店に置いてあるミネラルを豊富に含んだ「天然の塩」や「梅干」を上手く活用しましょう。