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ミラクルゴルファー★まもプ(蝶首亭塗立)
高地でゴルフをする前に!「標高が高いとボールは飛ぶ」は本当か?
梅雨が明けるといよいよ夏本番、夏を迎えると軽井沢や富士山麓など避暑地でのゴルフが恋しくなり、心地よい場所でプレーしたくなりますよね。
避暑地というと標高が高い場所が主なのですが、そんな時には「標高が高いからボールが飛ぶよね」という声が良く聞かれます。
これ、良く聞きますが本当に距離が変わるのでしょうか?
もし変わるとしたらスコアにも大きく影響が出ることになりますよね?
試合にも出場するワタシには気になることでもありますので、実体験を交えて飛距離の変化を調べてみました。
結果を先に言うと……
結果を先に言っておきます。
標高が1000メートルになれば、科学的には5~10%程度の飛距離アップがあるそうです。
経験的に言うと、各ショットの質(芝一枚挟まったとか挟まらなかったとか)によって飛距離がアップする場合もあります。
これだけで「ハイ終わり」って記事になっちゃいそうですね。
そうはいかないので、もう少し紐解いて飛距離アップの秘密を知って、ゴルフに活かしてもらえればと思います。
数字的に見てみよう
標高が高くなると気圧が下がるのはご存知の通りです。
標高が1000メートルになると、0メートルの時と比べて一般的には5~10%ほど飛距離が変わると言われます。ということは……。
100ヤード→110ヤード
150ヤード→165ヤード
200ヤード→220ヤード
最大でこれだけ変わるということになりますね。
ただ、飛距離と言うのは様々な要素が関係してくるので、気圧の変化ということだけでは単純に考えられないものです。
標高が高くなると気温が下がります。
気温が下がると飛距離が落ちることになりますので、上記の飛距離アップにはなりません。
一般的には、標高1000メートルだと気温が5~7度ほど下がります(季節によっても変化があるはずですが)。
数字的には、気温が4度前後下がると3%前後飛距離ダウンが考えられます。
ということは気圧と気温を考えると
100ヤード→105ヤード
150ヤード→157ヤード
200ヤード→214ヤード
ということになります。
1クラブとまでは行かなくても「少し飛ぶなぁ」と感じるくらいかもしれません。
もちろん、ショットの内容により前後することになりますし、高地で洋芝だったりするとフェアウェイからでも小さなフライヤーが発生したりしますので、いつもよりは飛ぶのかもしれませんね。
経験的に言うと……
科学的にどうなるのか? というのはわかったと思います。
でも、ゴルフは同じショットが二度とないと言われるほど、その時々で様々な要因でショットの変化があるものです。
気温が20度くらいのラインで飛距離のアップする率も変わってくると思います。
気温が20度以下の場合は標高が1000メートルであっても、番手を下げたりなどを考えなくても通常通りのクラブ選択で大丈夫だと思います。
気温が20度を超える高地の場合は、5%くらいの飛距離アップを考慮したほうが良いのです。
ただ、スピンの多いショット(ミドルアイアンやショートアイアン)になればなるほど飛距離がアップする率が高くなり、低スピンのドライバーなどでは大きく変動しない場合が多いと思います。
高度な技術になりますが、ドライバーショットであってもアゲンスト用の強く低いショットよりも、カット目に打った浮力の強いボールのほうが飛距離がアップすることになります。
セカンド以降のショットでもその傾向はあり、気が付かないほどの左足下がりのライからでも浮力が少ないと飛ばないこともありますし、フェアウェイからでも湿っぽい洋芝の場合は小さな芝の切れ端がフェースとボールにわずかに挟まることもあり、ややフライヤーの様に飛んでいく場合があります。
プロが打っても、ターフの取れ方(薄く or 厚く)により影響があり、厚く取れるショットになるほど飛距離が出てしまう傾向にあるようです。
経験的に高地でのコース攻略は「気持ち手前目に打つ」という心構えでショットをするといいと感じます。
高地(1000メートル以上)でゴルフをすることは数少ないとは思いますが、「やや飛ぶ」ということを頭に入れてプレーすることでスコアアップにつながるかもしれませんね。