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ライフスタイル

宮下芳雄@プロゴルファー

ゴルフ中級者の壁、90切りの壁を越えるには何をすればいいのか?

こんにちは、JGMセベバレステロスGC所属プロの宮下芳雄です。

今回はゴルフ中級者へ向けた記事をお届けします。

テーマは「90切り」です。

そのためにはどう行動して、どのような練習をして、どう思考すればいいのかを紹介します。

ドライバーは飛距離より方向性を重視する!

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ずばり、言います!

90切りに飛距離は必要ありません。

それよりも方向性を高めることが重要だと私は考えています。

そこで方向性を高めるためのコツを紹介します。

1.ティーアップする場所にこだわりましょう!

例えばコースの右側にOBがあるとします。

この場合、プロゴルファーだと、ティーグラウンドの右サイドにティーアップをし、対角線にフェアウェイ左サイドを狙う人がほとんどです。

これは対角線にコースを攻めることによりコースを広く使えるイメージが持てることと、OBから離れた場所を狙うことによりスコアマネジメントができると考えているからです。

2.持ち球をイメージして狙う場所を決める。

例えば自分の持ち球(意識しないでスイングした時に自然に出る球筋)がスライスだとします。

この時、なんとなくセンターを狙うのではなく、しっかり意識を高めてからフェアウェイの左側を狙っていきましょう。

打ったボールが曲がらずに飛んでしまってもフェアウェイの左サイドをキープでき、イメージ通り曲がればフェアウェイセンターに落ち、曲がり過ぎてもフェアウェイ右側に止まる攻め方ができるようになります。

3.ドライバー以外でティーショットをする。あるいはバンカーや池に届かないよう振りを抑えてティーショットをする。

実はプロゴルファーをはじめとしたゴルフ上級者は、ドライバー以外のクラブでティーショットをしたり、飛距離を抑えてドライバーでティーショットをしています。

この理由は、ボールを曲げないためであったり、バンカーや池などペナルティーになるハザードまで届かないようにしているからです。

なんとなくドライバーを打つのではなく、バンカーや池に入らないクラブ選択や振り加減が90切りには必要です。

セカンドショットは状況によってクラブ選択をする!

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多くのゴルファーはグリーンまでの残り距離に応じてクラブ選択をしています。

決してこの思考は間違いではありません。

しかし90切りを目指している中級者には、状況に応じてのクラブ選択をしてほしいと私は考えています。

例えば傾斜からのセカンドショットではフェアウェイウッドは使わない、などです。

もともとフェアウェイウッドはミスが出やすいクラブです。

シャフトが長く、ボールが上がりにくい難しいクラブはフラットでボールが芝生に浮いている状況以外では使わないことが90切りの近道です。

さらにセカンドショットでは、グリーン回りのバンカーや池に入らないようレイアップの戦術を多用しましょう。

ゴルファー心理として、グリーンに乗せたい、少しでもグリーンの近くにボールを運びたいと考えてしまうものです。

しかし、それを狙ったがために打球がバンカーや池に入ってしまうとスコアメイクをすることが難しくなります。

そのためにはバンカーや池までに届かないクラブでセカンドショットを打つ必要があるのです。

さらに得意な距離を残すように残りの距離を逆算してレイアップすることも大切ですね!

例えば50ヤードのアプローチが得意なゴルファーは、残り200ヤード地点から150ヤードだけ打ち、残り距離が得意な50ヤードになるようレイアップすればミスも少なくなり、スコアメイクにつながります。

アプローチショットはトコトン転がす!

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次はグリーン周りでのプレイについてです。

花道やフラットなライではランニングアプローチをしっかり選択しましょう。

サンドウェッジ(SW)、アプローチウェッジ(AW)を使い、上げるアプローチショットしかしない中級者が意外と多くいます。

これを状況に応じたスタイルに変えることができると、グリーン周りでスコアの取りこぼしを減らすことができるのです。

特に、芝生が枯れた冬場のゴルフ場ではパターを積極的に使用ましょう。

ボールと地面の間にウェッジの歯を入れる打ち方に対して、パターではフェース面をボールの側面にヒットすれば良いのでミスが起こりにくくなります。

バンカーは一発で脱出できればOK!

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つづいてはバンカーショットです。

90切りをするためには、一発で出せればOKです。

砂イチ(バンカーショットをしてワンパットでホールアウトすること)やピンに寄せる思考は必要ありません。

そのためには、バンカーショットをなんとなく打つのではなく、正しいフォームを意識すること、バンカー練習をすることが重要です。

1メートルを外さないパッティング技術を身に付ける!

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90切りの壁を越えられないゴルファーの中には、意外に1メートルのパッティングを苦手にしている方がいます。

たかが1メートルですが、90切りをするためには重要です。

まずはアドレス!

アドレスでは下半身をロックさせることが大切!

そのためには、膝を少し外に開いたり、膝を伸ばしてアドレスをしましょう。

さらに重心の低い構え方をする(腹圧を上げる)と体全体が動かなくなります。

加えて手元の緩み抑制も大切です。

左右の手をお互いに押し合うと簡単に手元がロックできます。

これにより、結果として肩の回転を使う打ち方が、行いやすくなります。

加えて、シンプルではありますがルックアップをしないことも重要!

これによりフェースの開閉が整い方向性が安定します。

振り幅は左右対称、もしくはフォロースル―を大きくしましょう。

これによりコンタクト時に緩みのない打ち方ができます。

トラブルの対応方法を学ぶ!

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最後はトラブルショットについてです。

ゴルフにトラブルショットはつきもの。いかに上手くトラブルに対応できるかが1ホールでの大叩きを防ぎます。

そして大叩きをしないことが90切りにつながるのです。

例えばティーショットが林の中に入ったとします。

打てる方向は二ヶ所。

木と木の間が広い場所は少し後ろに出すことになってしまいグリーンまでの残り距離が遠くなってしまいます。

反対に木と木の間が狭い場所は上手く出ればグリーンをアイアンで狙うことができます。

90切りを目指しているあなたはどちらを狙いますか?

迷わず一番広い場所を狙ってフェアウェイに戻すスタイルを選ぶ方が多いと思います。

しかし、ゴルフ場ではそんな冷静な判断ができずに狭い場所を狙いがちになります。

さらにクロスバンカーに入ってしまったトラブルではどう思考しますか?

ここでも冷静なジャッジが必要です。

残り距離があったとしてもアゴの高さを見極めてトップのミスが出でしまってもバンカーのアゴを越える番手を選ぶことが重要!

ミスを続けない思考が大切というわけです。

みなさんもぜひ90切りをするためにこれまでのプレースタイルを自己検証し、新しいプレースタイルに挑戦してみてください。

ではまた次回、Grigdeでお会いしましょう!