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ゴルフクラブ

Nick Jagger

セベもこれでゴルフを覚えた!物置の3番アイアンを引っ張り出してみよう

一昔(二昔?)前までは、アイアンセットを購入すれば、3番アイアンからというのが当たり前でした。

ところが、最近では3番アイアンをキャディバッグに入れているゴルファーは、プロでも少数派です。

シャフトが長く、クラブヘッドも小さく、ロフトも少ない3番アイアンはパワーがあり、スイングもしっかりしていないと、打ちこなせないクラブですからね。

3番アイアン1本でゴルフを覚えたセベ・バレステロス

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近年は、3番アイアンの代わりにユーティリティや7番ウッドのようなショートウッドをバッグに入れているゴルファーが多数派になりました。

3番アイアンだけでなく、4番や5番アイアンまで抜いているゴルファーもかなりいますよね。

しかし、それほど難しい3番アイアンでゴルフを覚えたのが、今ではレジェンドとなってしまったセベ・バレステロスです。

惜しくも2011年に54歳という若さで亡くなってしまいましたが、メジャー5勝を含む通算91勝を挙げた名選手でした。

日本のファンにとっては、日本オープン連勝(1977、78)というのも忘れられませんね。

バンカーショットにも3番アイアンを使ったセベ少年

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セベがゴルフを覚えたのは8歳のときでした。

キャディーのアルバイトをしていた兄から3番アイアンのクラブヘッドをもらったのがきっかけでした。

彼はそのヘッドにシャフト代わりに枯れ木を挿し、小石を打つなどして遊んでいたといいます。

その後、本物の3番アイアンを手に入れ、1個のボールが擦り切れ、中のゴムが露出するまで打ち続けたというエピソードは有名です。

彼はコースでも3番アイアンだけプレーしていたそうです。

距離の打ち分けはもちろん、ガードバンカーではフェースを開いてエクスプロージョンショットも打っていたといいます。

ここまでくると、もう曲打ちの域です。

3番アイアンが打ちこなせれば、ゴルフは簡単になる

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12歳でスクラッチ・プレーヤー(ハンデキャップ0)になり、16歳でプロに転向。

生まれ故郷スペインの闘牛士を思わせるようなアグレッシブなプレーで人気を集めました。

とにかく不可能と思われる場所からでも、常にピンを狙っていくプレースタイルは忘れられません。

林の奥からわずかな空間を狙ってピンそばなんていうのは当たり前。

全英オープンを制したときは、なんと駐車場からグリーンに乗せています。

無謀とも思えるショットが次々成功したのは、3番アイアンを使いこなすことで覚えた数々のテクニックのおかげでした。

確かに3番アイアンでエクスプロージョンができるような技術があれば、ゴルフに必要なショットはすべてできて当然かもしれません。 

3番アイアンは技術を測るバロメーター、久々に練習してみよう

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私たちも苦手だからといって、あっさりロングアイアンを二度と使わないというのはいかがなものでしょう。

3番アイアンを抜くと、今度は4番アイアンが次第に打てなくなって、4番アイアンを抜くと、今度は5番アイアンが打てなくなったという人も多いのではないでしょうか?

人は一度楽なことを覚えてしまうと、なかなか元に戻れなくなるものです。

ロングアイアンは、ゴルファーの技術を測るバロメーターになるクラブです。

実戦で使うかどうかは別にして、物置でほこりを被っている3番アイアンを1本持って、練習場に行くのもたまにはいいのではないでしょうか。