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ロマン派ゴルフ作家の篠原

新・貧打爆裂レポート『MAVRIK MAX ドライバー』

今回の貧打爆裂レポートは、2020年4月3日に発売されたキャロウェイ『MAVRIK MAX(マーベリック マックス)ドライバー』です。

いつものようにコースに持ち込んで、ラウンドしました。大好評のMAVRIKシリーズの3番目のドライバーの秘密に迫ります! 動画も含めての試打レポートです。

オーソドックスなスタイルの『MAVRIK MAX ドライバー』

『MAVRIK MAX ドライバー』は、キャロウェイが2020年4月3日に発売したクラブです。

2月に発売されて大好評の『MAVRIK』ブランドから、スタンダード、SUB ZEROに続いて発売されたのが『MAVRIK MAX ドライバー』です。

一般向け、つまりは、やさしいという位置づけになります。

『MAVRIK MAX ドライバー』も、「AIフェース」をさらに進化させたところが、最大の魅力です。

【試打クラブスペック】
ヘッド 8-1-1 チタンボディ+トライアクシャル・カーボンクラウン
フェース FS2Sチタン/FLASH フェース SS20
シャフト Diamana 40 for Callaway(S)
ロフト 10.5度
長さ 45.75インチ
ライ角 59度
価格 6万9300円(税別)

『MAVRIK MAX ドライバー』には、キャロウェイのウッド系のクラブには十八番になりつつある、フェースの裏の2本の柱「JAILBREAK(ジェイルブレイク)テクノロジー」も搭載されています。

独特なのは、シェイプです。アドレスビューであるヘッドの投影面積が、『MAVRIK』シリーズのドライバーで最も大きいのです。

慣性モーメントもシリーズ最大です。ミスヒットしても、初速が落ちにくい「AIフェース」搭載なのに、鬼に金棒という感じです。

さらに面白いのは、先に発売していた『MAVRIK』の2機種のドライバーがハイバックで低スピンなのに、『MAVRIK MAX ドライバー』は、シャローで、オーソドックスなのです。

『MAVRIK MAX ドライバー』は、見た目で安心を感じる部分もありますが、最先端のテクノロジーで素晴らしいボールを打てる『MAVRIK』シリーズの良さが後退してしまう可能性を想像して不安もありました。

ドキドキしながら、試打をすることになりました。

『MAVRIK MAX』は恐ろしい戦闘能力を持ったドライバーだ!

動画を見てください。

『MAVRIK MAX ドライバー』を打って、最初に思ったのは“柔らかい”ということでした。

ボールの初速感は強めですし、弾道もしっかりしています。

にもかかわらず、ボールでフェースが凹んだような“柔らかさ”を感じさせるのです。

ボールは中弾道で、軽くドローしました。いきなり、245ヤード飛びました。

ヘッドスピード40メートル/秒の僕としては、驚異的な飛距離です。特に、一発目としては、歴代の記録に残る距離です。

ただ、飛んだという実感がないのです。あれ? ここまで来ているんだ、みたいな感じでした。

大きなシェイプで、ソールの後方とヒールサイドにウェイトがある『MAVRIK MAX ドライバー』は、高スピンになってしまうドライバーなのかと思ったのですが、まったく違うことが、すぐにわかりました。

十分に低スピンなボールが打てますので、ランも出ます。

高慣性モーメントを否定するように、とらえる動きが少しあります。

『MAVRIK MAX ドライバー』は、ここが良いのです。

あまり知られていませんが、本当に上手いフェード打ちは、少しとらえる動きをするドライバーが扱いやすいので、好んで選ぶものなのです。

飛距離についても、そういう挙動があるドライバーのほうが飛ぶことを経験的に知っていることが多いということもあります。

『MAVRIK MAX ドライバー』は、通なフェード打ちのゴルファーにオススメします。

話を少し戻しますが、『MAVRIK MAX ドライバー』の打音は、コンポジットのヘッドらしい少し曇った音です。音量は少し小さめで、残響がない単音です。これらが上手く合わさって、柔らかい打ち応えを感じさせるのです。

実際には、フェースは金属ですので柔らかいわけはなく、強烈に反発して、初速を出します。

『MAVRIK MAX ドライバー』は、飛距離性能は『MAVRIK』シリーズそのものです。

10.5度のヘッドしか打ていませんが、十分でした。男子プロの情報を収集しても、『MAVRIK MAX ドライバー』を選択している例が多いことに納得しました。

『MAVRIK MAX ドライバー』は、飛ばしたいすべてのゴルファーにオススメします。

2ホール目からは、ストレートに打つとこんな感じかな、と打ってみると、軽いフェードになりました。

『MAVRIK MAX ドライバー』は、弾道が美しいです。吹き上がりはないのですが、十分な浮力があって、それでいて棒球的な伸びもあります。

純正のシャフトが、振りやすさに加えて、飛距離の手助けになっていると感じます。

『MAVRIK MAX ドライバー』は、その後すべてのホールで、まるでビデオを見ているようなまったく同じ弾道になりました。最高飛距離は258ヤード。素晴らしい結果です。

平均飛距離でも240ヤードを超えていました。記録的なことです。

『MAVRIK MAX ドライバー』は、スライスを防ぐことを期待もさせますが、ドローを打とうとすると、少し暴れます。これは機能過多と僕が呼んでいる現象で、敏感過ぎて、機能が過剰に発揮されてしまうのです。

少し合わせ気味にフェードを打つぐらいの意識のほうが、間違いなくフルに性能を味わえます。

『MAVRIK MAX ドライバー』を打って、2020年の春は、“MAX戦争”だな、と思いました。

各メーカーの新製品ドライバーのクラブも、“MAX”が良くて、称号のように感じつつあるからです。

『MAVRIK MAX ドライバー』は、見た目とは裏腹に、恐ろしいまでの戦闘能力が詰まっているドライバーです。