ゴルフクラブ
Yanagi@TPIトレーナー&ドラコンプロ
『ストロークラボ ブラックシリーズ テン』と『スパイダーX』を打ち比べて見た!
2019年11月8日に発売された、オデッセイの『ストロークラボ ブラックシリーズ』。
そのうち『TEN(テン)』はテーラーメイドの『スパイダー』シリーズと酷似したシルエットから、大型の高慣性モーメントパターが欲しい人、すでに『スパイダー』シリーズを愛用している人にはとても気になる存在ではないでしょうか?
私のエースパターは『スパイダーX』なのですが、正直とても気になります……。
そこで、実際に打ち比べて見たのでレビューしたいと思います!
『ストロークラボ ブラックシリーズ テン』の特徴
オデッセイのパターの特徴は、やはりあの独特な柔らかい打感でしょう。
『ストロークラボ ブラックシリーズ テン』には、最新の「ホワイト・ホット・マイクロヒンジ★(スター)インサート」を導入しており、「ホワイト・ホットインサート」に近いフィーリングを実現しています。
実際に『スパイダーX』と比べても「柔らかいなぁ」と感じました。
ヘッドタイプは、見た目通り非常に高い慣性モーメントを実現しているため、ミスヒットにも寛容です。
この点は『スパイダーX』と同等という感じでした。
そして『スパイダーX』と一番違う点は、「ストロークラボ シャフト」の有無でしょう。
カーボンとスチールを複合したこのシャフト、ツアープロにも愛用者が増えています。
シャフト重量をオデッセイの通常のスチールシャフトより約40グラム軽い75グラムにすることで、余剰重量をヘッドとグリップの手元側に配分することが可能となっています。
その絶妙なバランス配分と高慣性モーメントのヘッドによって、ストロークの一貫性、安定性は、これまでよりもレベルアップしています。
テーラーメイド『スパイダーX』の特徴
テーラーメイド『スパイダー』シリーズの誕生10周年モデルとして発売された『スパイダーX』。
オデッセイの「2ボール」パターと同様に、ゴルフ界に大きな衝撃を与えたモデルの集大成です。
ツアーに投入されるやいなや、世界のトッププロがこぞって使い始め、パターに悩めるローリー・マキロイが『スパイダーX』に変えてからは、パターのスタッツが大幅に上昇しました。
昨季→今季
10フィート(3.5メートル)以内:88.02%(64位)→88.75%(36位タイ)
平均パット数(パーオン時):1.736(12位)→1.701(2位)
1ラウンド辺りの平均パット数:28.46(18位)→28.38(14位)
パターをコロコロ変えていたワールドチャンピオンが、『スパイダーX』を手放さないことが潜在能力の証明でしょう。
スポーツドクターと共同開発して生まれた新アライメントにより、ターゲットに向けてよりセットアップしやすく、また改良された「ピュアロール」によって、打ち出してからすぐに順回転のボールを打つことができます。
フェース開閉ができるショートスラントネックを使えば、ブレード型(ピン型)のようにヘッドを開閉することができ、マレットがどうしても苦手だった人にも比較的受け入れやすくなっています。
※この点は、『ストロークラボ ブラックシリーズ テン』も『テンS』にすれば同じです。
ちなみに、「イップスでゴルフを辞める覚悟をするほどだった」と初優勝で涙を流した淺井咲希選手も『スパイダーX』を愛用しています。
『ストロークラボ ブラックシリーズ テン』と『スパイダーX』を打ち比べてみた!
実際にストロークラボ ブラックシリーズ テン』と『スパイダーX』を打ち比べたレビューをまとめると、
■打感(柔らかさ):『ストロークラボ BLACK SERIES TEN』>『スパイダーX』
■寛容さ:『ストロークラボ BLACK SERIES TEN』=『スパイダーX』
■操作性:『ストロークラボ BLACK SERIES TEN』<『スパイダーX』
■ヘッドの走り:『ストロークラボ BLACK SERIES TEN』>『スパイダーX』
という感じでした。
ヘッドの性能に大きな差は感じませんでしたが、ストロークラボの特徴であるシャフトの仕事量が大きな差だと感じます。
大型のヘッドと合わさり、余計にその特徴が出ているように感じました。慣れ不慣れもありますが、これは好き嫌いが分かれるかなと思います。
パターが苦手であったり、まだゴルフを始めて間もない人には『ストロークラボ ブラックシリーズ テン』を、ある程度パターを自分でコントロールしたい人には『スパイダーX』をオススメしたいと思います。