ゴルフクラブ
ロマン派ゴルフ作家の篠原
新・貧打爆裂レポート『5代目PHYZ ボール』
今回の貧打爆裂レポートは、2019年3月8日発売の『5代目PHYZ ボール』です。
いつものようにコースに持ち込んで、打ち込んできました。
ブリヂストンスポーツのテクノロジーを詰め込んだ、ヘッドスピード38メートル/秒以下のゴルファーのためのボールです。
動画も含めてレポートします。
5代目にして本当の『PHYZ』に出逢える
『PHYZ ボール』は5代目になります。
ブリヂストンスポーツのボールのブランドでは、「TOUR B」ではない独立したものになります。
正直に書くと、『PHYZ』というブランドは迷走しているイメージがありました。
パワー不足になってきたオールドゴルファーをターゲットにしつつも、上級者に向けて訴求していて、中途半端だったからです。
とはいえ、使ってみれば、最先端のテクノロジーを詰め込んでいたりして良いボールだったりもしたのです。
5代目の『PHYZ ボール』は、迷走をやめて、吹っ切れた感じがしました。
ターゲットとする38m/秒以下のヘッドスピードのゴルファーだけが理解してくれれば良いというボールは、ありそうでなかったので、かなり面白いボールです。
コースに持ち込んで、たっぷりと試打しました。たっぷり打たなければわからないほど、未知の部分が多かったからです。
ヘッドスピード38m/秒以下に当てはまる妻や仲間にも打ってもらいましたが、この協力がなければ正しい評価ができなかったと思います。
新しい『PHYZ ボール』は、誰でも使えるボールではありません。
特にヘッドスピードが40m/秒よりも速いゴルファーは、まったく使えないので注意してください。
しかし、ヘッドスピード38m/秒以下のゴルファーには、自分のゴルフ史上最高のボールになる可能性がありますので、期待を込めて使用することをオススメします。
適度に潰れることで『PHYZ ボール』は舞い上がる
動画を見てください。
僕が打っているシーンで、よく見るとボールの打ち出しにおかしな点があることがわかります。
後方から見たシーンは、ドライバー、10番アイアン、フェアウェイウッドの3つがあるのですが、3つともナイスショットでした。
でも、ドライバーとフェアウェイウッドは普段の半分ぐらいの高さの弾道で、10番アイアンは逆にいつもよりかなり高い打ち出しなのです。
結論から書くと、これはボールが合っていないから起きる現象だと思われるのです。
貧打の僕も40m/秒のヘッドスピードがあります。『PHYZ ボール』は、ヘッドスピード38m/秒以下に特化したボールです。
長いクラブではボールが潰れ過ぎて高さが低くなっているようです。
打音もしっかりした高音で好印象なのですけど、打ち応えは重さを感じるほどつぶれる感触があります。
ドライバーもフェアウェイウッドも、低いけれどナイスショットで、飛距離もちゃんと出ていました。
アイアンでは、7番~9番までは潰れて低めの弾道になりますが、面白いことにスピンは普通にかかってグリーンでは止まりました。
ウェッジ類は、逆にものすごく高い球になりました。自分の調子が悪いのかと、戸惑ってしまうほど、弾道が違うのです。
ここまで極端なボールは初めてです。
ヘッドスピード38m/秒以下の妻や仲間は、ドライバーもフェアウェイウッドも、高弾道できれいな棒球の弾道を描いていました。
そして、飛びます。最適な弾道になっていると感心しました。低スピン性能が優れているので、曲がりにくいというプラスもあります。
ゴルフボールは、ツアーボールでも広い範囲のゴルファーが使う前提で設計されます。
これは男子プロだけではなく、女子プロも使用するからです。ボールの開発は、どうしてもその範囲をターゲットとして進みます。
過去にもヘッドスピードが遅いゴルファー向けのボールはありましたが、あくまでも副産物的なボールでした。
ターゲットを絞ったのではなく、数値の変更や素材を変えるだけでチューニングをし尽くしたとはいえないものでした。
新しい『PHYZ ボール』は徹底的にターゲット専用に作られたボールです。
ヘッドスピード38m/秒以下のゴルファーは、とにかく一度は使って見るべきです。自分に合ったボールでゴルフをする楽しさを味わえると思います。
5代目の『PHYZ ボール』のロゴは、かなり大きめで、目立ちます。
これは、5代目にして、本当の『PHYZ』が登場したのだという証のように見えるのです。
使ってみて、バッチリだったら、こういう目で見える部分も愛おしくなるのがゴルフ用具です。
『PHYZ ボール』で新しいゴルフをしましょう!