初心者
Nick Jagger
「ブービー賞」って、どうしてビリから2番目なの?
ゴルフもちょっと中級レベルにでもなると、腕試しのひとつもしたくなりますよね。
顔なじみばかりのプライベートコンペもいいですが、たまには知らないゴルファーとラウンドするのもいいことです。
例えば、ゴルフ場主催のオープンコンペに参加してはいかがでしょうか。
たいていのコンペはダブルペリア方式ですので、隠しホールにハマれば、誰にでも優勝のチャンスはあります。
「ブービー」は元々最下位の呼び名だったのです
コンペではプレー後の表彰式があります。
そこで、ときには優勝者よりも大きな拍手をもらうこともあるのが「ブービー賞」です。
このブービー賞、ご存知のように最下位から2番目のゴルファーに与えられますが、元々は最下位、つまりビリのゴルファーに与えられていたものなのです。
ブービーとは「booby」、つまり「のろま」とか「間抜け」といった意味で、まさにビリに相応しい呼び名でした。
賞品目当てにわざと最下位狙いの輩が出現
まだブービー賞が最下位だった頃の賞品は、石鹸とタワシのセットが多かったようです。
つまり、腕をもっと磨けという意味が込められていたのです。
しかし、これは洒落がキツ過ぎるとなったのか、それとも下位のゴルファーにも、もう少しマシな賞品ということになったのか、次第にブービー賞の賞品がグレードがアップされていきました。
そうなると、不埒(ふらち)なゴルファーが現れてくるのが、世の常というもです。
前半で大叩きをしてしまったゴルファーが上位入賞をあきらめ、ブービー賞に狙いを定め、後半も大叩きをするという輩(やから)が出始めたのです。
狙って取れない「ブービー賞」になったのです
それではコンペ自体が楽しくなくなってしまいますよね。
そこで、あるコンペの幹事がナイスアイデアを思いつきました。
それはブービー賞をビリから2番目のゴルファーに与えるというものです。
ビリから2番という順位は、狙って取れるものではないですからね。
かくしてこの新しいブービー賞は、あっという間に全国のコンペに浸透していきました。
以後、ボウリングなどにも波及していくのです。
そして、本来のブービー賞の受賞者であるビリは「ブービー・メーカー」と改名されたのです。
次のコンペでブービー賞を獲得してスピーチを求められたら、この話をしてみてはいかがでしょうか?