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ロマン派ゴルフ作家の篠原

新・貧打爆裂レポート『TOUR B JGR ボール』

今回の貧打爆裂レポートは、2021年2月19日に発売されたブリヂストンスポーツ『TOUR B JGR ボール』です。

いつものようにコースに持ち込んで、ラウンドしました。TOUR BのJGRとしては2代目になる新しいJGRボールの秘密に迫ります! 動画も含めての試打レポートです。

『TOUR B JGR』は最高のさらに上を狙うボールだ!

『TOUR B JGR ボール』は、ブリヂストンスポーツが2021年2月19日に発売したボールです。

“「飛びマッスル。」飛びのマッスルコア搭載”というコピーのボールです。

“TOUR B”が頭に付く『TOUR B JGR ボール』という名称になってからは、2代目になります。

初代のボールは2018年に発売され、近年のゴルフボール市場では極めて異例の2年以上モデルチェンジしないボールでした。理由は、エンジョイゴルファー向けのボール市場で、ずーっと1位を維持していたからです。

普通は、2年を待たずに他の新製品にあおられてボールの売り上げは落ち始めるらしいのですが、限定バージョンをタイミング良く発売した効果もあって、リピーターがランキング1位を支えてくれた状態を変えたくなかったようです。

飛距離性能が優れているのが『TOUR B JGR ボール』の売りです。

ぶっ飛びボールとして、2代目のプレッシャーもあると思いますが、ブリヂストンスポーツがレベルダウンした製品を市場に出すわけはありませんので、楽しみにしているゴルファーはたくさんいると推測できます。

【試打ボールスペック】
構造 3ピース
インナーカバー HR-DRIVEインナーカバー
カバー Neo BOOST POWERカバー
コア 新配合マッスルコア
ディンプル デルタウィング・ディンプル338
カラー ホワイト(イエロー、パールホワイト、パールピンク、マットレッドあり)
価格 オープン価格

『TOUR B JGR ボール』は、飛距離追求型3ピース構造ということで、3つの素材すべてを新しくしました。

ブリヂストンスポーツの十八番である内軟外硬構造をさらに進化させたようです。特許技術を駆使して、飛距離性能をアップさせたというわけです。

その中でも、「マッスルコア」が特別です。

つぶして低スピンにすることと、復元力を高めて高初速を生むことは、同時に高めるのは矛盾するというのが常識でした。どちらかをアップすればもう1つは我慢するという関係に、「マッスルコア」は終止符を打ちました。

『TOUR B JGR ボール』は、低スピンで、高初速になっているというのです。

当たり前ですが、初代の『TOUR B JGR ボール』は完成度が高いボールでした。

飛距離性能が高いだけではなく、スピン性能もなかなかのレベルでしたし、大きな欠点がないボールという感じでしたから、ランキング1位を維持したという話も、すんなり受け入れることができました。

新しい『TOUR B JGR ボール』は、ツアーボール並みの合格点をいろいろな分野で取ることが宿命です。

1つでも、マイナスになるようであればモデルチェンジは失敗だという高いハードルを意識しながら、試打ラウンドをすることにしました。

2代目『TOUR B JGR』はJGR伝説を継続する!

動画を見てください。

『TOUR B JGR ボール』を打って、最初に感じたのは「柔らかい打ち応えは健在だ」ということでしたが、もっと柔らかいボールも市場には複数ありますから、そこにこだわるとガッカリするゴルファーがいるかもしれない、と考えました。

飛距離性能に特化したボールは、柔らかければ柔らかいほど、ドライバーの低スピンの助けになると体験的に感じているゴルファーは多いと思います。そういう意味で、『TOUR B JGR ボール』は、柔らかいのですが、柔らか過ぎないのです。

打ち応えは、芯感がしっかりとあって、ボールの重さを感じることができます。個人的には、打っている気にさせるので、この打ち応えはかなり好感触でした。

そして、気になる飛距離性能ですが、初代の飛距離性能を維持しつつ、ドライバーは転がりが少し増えた印象です。+10ヤードまでは変わらないのですけど、元々の飛距離性能が究極まで高められていますので、お見事だ、と脱帽しました。

飛距離はトップクラスの最上です。

とは言え、ドライバーに関しては、ピッタリと飛ぶ法則に当てはまったゴルファーなら、+20ヤード飛ぶというような経験ができる可能性があります。

その次に感じたのは、アプローチでの打ち応えも、柔らかく、扱いやすい、ということです。ボールがフェースに乗る感触があるので、ボールをコントロールしている実感が味わえます。これは、ちょっとウレタンのツアーボールみたいで、とても良いです。

アプローチでのスピン性能については、初代の『TOUR B JGR ボール』と同様で、差は感じませんでした。

しかし、ウェッジやショートアイアンのフルショットでのスピン性能は向上しました。きれいにバックスピンがかかり、スピンで止めるイメージで打てます。

ショートパットの打音は高音でヒット感があります。動画でも少し離れたところからのショートパットを撮りましたが、弾いて転がるイメージが出やすい音質がわかると思います。

ただ、ロングパットは音量が比例せずに大人しくなってしまうのは、個人的には残念でした。とは言え、しっかりとストロークして長い距離のパットをしたいゴルファーには、逆に、タッチを合わせやすいということになるので、プラスに感じるゴルファーもいると思われます。

『TOUR B JGR ボール』は、ショットを操っている感じがするボールを使いたいゴルファーにオススメします。

よりツアーボールに近づいたように感じました。

ドライバーと長距離を打つクラブで打った時に、『TOUR B JGR ボール』は少し前モデルより弾道に敏感な気がします。低スピンになるという感触よりも、僕の場合は、スピンがかかる感じが増したせいかもしれないと思いました。

低スピンで飛ぶよりも、初速が上がるほうが飛距離につながりやすいということだと考えるとわかりやすいです。

2代目の『TOUR B JGR ボール』は、初代を超えているか? というテーマですが、正確な答えは今後の市場で出るものですが……。

個人的には、十分に超えていると感じました。

基本的な機能で、マイナスになったと感じることは皆無だったのです。

初代の『TOUR B JGR ボール』に追いつけ、追い越せ、と開発されたボールは、この1年ぐらいでたくさん出ました。

すべてではありませんが、いくつかは試打もしました。後発の同じゾーンのボールが、部分的に追い抜いたりしている項目もあったのは事実です。

でも、基本性能のトータルでは、初代『TOUR B JGR ボール』は王座を維持していました。

2代目の『TOUR B JGR ボール』は、基本性能のトータルで、微増ではありますが、機能アップしています。つまり、王座は引き継がれるというのが、僕の感想で、予想です。

初代の『TOUR B JGR ボール』をエースボールにしているゴルファーは、安心して2代目の『TOUR B JGR ボール』にシフトできます。

また、前に使っていたゴルファー、使ったことがないゴルファーは、新しい『TOUR B JGR ボール』を使ってみるべきです。このボールを基準にすれば、ボールのを見る力が鍛えられるはずですし、自分のゴルフを冷静に見つめることもできるからです。

2代目の『TOUR B JGR ボール』を経験して、伝説の生き証人になれるゴルファーは幸せです。