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ゴルフコース・練習場

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「コース管理に自信!」を誇る名門・埼玉県「嵐山カントリークラブ」後編〈施設・コース2〉“コース紹介・新シリーズ”第17回

素晴らしいコース管理を誇る名門コース「嵐山カントリークラブ」をご紹介しています。

「嵐山カントリークラブ」は、他の名門コースとは趣を異にするコースで、さまざまな面でご紹介したい内容が盛りだくさんなコースです。

その2回目は、クラブハウス、ドライビングレンジとインコースをご紹介します。

早速スタートしましょう!

えっ! クラブハウスに注目!

クラブハウスがこれほど注目されるコースも珍しいです。設計は天野太郎で、彼はフランク・ロイド・ライトに学んでいます。

このクラブハウスは、世界的な学術的組織DOCOMOMO(Documentation and Conservation of buildings, sites and neighborhoods of the Modern Movement)の日本における組織、DOCOMOMO Japanに選ばれている日本唯一のクラブハウスです。

この組織は、20世紀の建築における重要な潮流であったモダン・ムーブメントの歴史的・文化的重要性を認識し、その成果を記録するとともに、それにかかわる現存建物・環境の、保存を訴えるための国際的学術組織で、1988年に設立されました。

そして、その国際的な組織に、嵐山CCのクラブハウスが選ばれているのです!

クラブハウスの内部は?

クラブハウスに入ると、階段を少し上がった右側に、本当に小さなフロントがあります。2人がチェックインするのがやっと……というカウンターの長さです。

フロントの反対側に、ロッカールームに通じる通路と、2階のレストランに上がる階段があります。

有名な建築物ですが、クラブハウスの内部は、華美な造りとは真逆の、質実剛健の造りです。

フロントの大きさに合わせるかのように落ち着いていて、嵐山をプレーするゴルファーに安心感を与えてくれます。

2階のレストランも「この数で足りるのか?」と思われるぐらいの、少ないテーブルの数です。

しかし、談話室は、とても充実した空間として配置されており、メンバー重視の姿勢が垣間見えます!

ドライビングレンジとアプローチ練習場で、嵐山CCの真髄を見ました!

嵐山CCの魅力の一つに練習場があります。

打席数22のドライビングレンジは、ネットまで220ヤードで広々としています。

そして、季節の良い競技の日などは、芝から打つことも可能です。ターフの削れ方などで、その日のヘッド軌道の確認もできます。

また、インコースの10番スタートティーの、右奥の林の中にアプローチ練習場があります。

距離も60ヤード程度あり、いつでもタイトリストのコースボールが用意されていて、アプローチ、バンカーショットの練習が可能です。

早朝、またはラウンド後に復習の練習もできます。

嵐山CC、インコースの特徴とは?

インコースは、地形が少し複雑さを増して、点で攻めることが要求されます。それと同時に、複合のライはスイング技術に応用力を求めてきます。

平地では考えられない体幹の強さや、軌道の維持に対するメンタルを含めた技術が必要です。

ティーショットは、やや打ち上げで、その後やや打ち下ろしなどのホールが増えて、アップダウンはアウトコースよりも増します。ピンポイントで攻めていくショット力が試されます。

グリーンは複雑で、ピンポジションによっては、フック・スライスのライン決めが微妙なホールも少なくありません。

素晴らしいフィニッシングホール!

インコースの18番は、ハンディキャップ(HD)12ながら、524ヤードのロングホール(パー5)です。

ティーグラウンドから、ほぼまっすぐに打っていきますが、途中から下り傾斜・左傾斜になります。そして、グリーン手前から上りになるホールです。

2打目・3打目は距離を出しながら、傾斜のライでのショットになり、完璧なショットを続けないとパーオンしない難しいフィニッシングホールになります。

嵐山CCの集大成と呼ぶにふさわしい素晴らしいホールになっています。

アウト、インをプレーして嵐山CCを感じた!

今回はBグリーンでプレーしましたが、左右に位置するグリーンは距離も異なり、違ったホールのように、新たな戦略が求められます。

とくに、アウトの7番などが典型的で、Aグリーンは右のフェアウェイからも攻められますが、今回プレーした右のBグリーンでは、フェアウェイの左に1打目を置かないと、2打目で右の林がハザードとなり狙えなくなります。

また、とにかくフェアウェイのライが複雑で、平らなライで打てる2打目は、ほとんどなかったという印象です。

「嵐山CC」をラウンドして、コース管理の素晴らしさを存分に味わうとともに、自然の地形を生かしたコース設計、それに立ち向かうための技術の必要性を痛感したラウンドになりました。

必ず、リベンジしたいと思うコースでした。