プロゴルファー
Nick Jagger
賞金王は1億円以上稼ぐけど……ぶっちゃけ、プロゴルファーって儲かるの?
プロゴルフもオフシーズンですね。
今頃、プロゴルファーたちは、来シーズンに向けて、休養したり、トレーニングに励んでいることでしょう。
今年は男子ツアーで1億円プレーヤーが2人、女子ツアーで5人出ましたね。
端から見ると、プロゴルファーって好きなことして、大金がもらえて、うらましいと思う人もたくさんいるでしょうね。
実際のところ、プロゴルファーって儲かる職業なんでしょうか?
プロゴルファーは個人事業主
国内のトーナメントで優勝賞金が最も高いトーナメントは、日本オープンなどの4000万円です。
賞金王、賞金女王ともなれば、獲得賞金は1億円の大台に乗っています。
確かに、トッププロだけを見れば、プロゴルファーもかなりの高額所得者といえそうですが、プロゴルファーという職業はそんなに甘いものではありません。
プロ野球選手などと違って、プロゴルファーは個人事業主です。
とにかく何かと経費がかかるのです。最大の出費はトーナメントに出るための経費で、まずは交通費。
自宅からクルマで行けるゴルフ場なら、ガソリン代と高速料金程度で済みますが、飛行機や新幹線で移動する場合は、レンタカー代も含めて、かなりの金額になります。
帯同キャディーがいれば、2人分が必要です。
1年間の必要経費は約1000万円
宿泊費だってバカになりません。
男子プロの場合、月曜日の夜に現地入りし、そこから練習ラウンド、プロアマ、決勝ラウンドまで進めば、6連泊になります。
このほか、食費、エントリーフィーなどもあります。
さらに、帯同キャディーには1試合に大体10万円程度の報酬を払います。
ちなみに、ハウスキャディーを雇えば、1日1万円程度の手当てで済みます。
これは基本給のようなもので、上位に入って高額な賞金が入ると、賞金の数パーセントかをキャディーに支払うという契約をしているプレーヤーが多いのです。
というわけで、帯同キャディーがいるプロの場合、1試合にかかる経費は約40万円。
男子ツアーの場合、25試合に出ると、年間で経費が約1000万円かかるのです。
もちろん、予選落ちすれば、賞金は0で、赤字で帰宅することになります。
トーナメントで食べていけるのは約50人!?
これらの必要経費をすべて賞金で賄おうとすると、賞金ランク80位くらいまでに入らなければなりません。
いやいや、当然ながら生活費が必要ですから、2000万円くらい稼ぐ必要があり、そうなると50位くらいまでに入っていなければならないでしょう。
そう計算していくと、賞金だけで食べていけそうなプロは、日本では50人くらいしかいないのです。
国内に2000人くらいいるトーナメントプロですから、その割合は約2.5%です。
プロは意外と地味な生活をしているのです
もちろん、プロゴルファーの収入は、賞金だけではなく、ゴルフ用具やウェアの契約金、所属先からの給料、取材の謝礼金などありますが、これらの副収入は人気のある一部のトッププロに限られます。
大半のプロは、経費を抑えながら、意外なほど地味な暮らしをしているのが現実です。
こう考えると、プロゴルファーという職業は、かなりリスキーであることが分かります。
もし、あなたの子供が「プロゴルファーになりたい」って言ったら、どうしますか?