ゴルフスイング
亜月
高麗芝はベント芝と何が違うの?グリーンの特徴と攻略法は?
皆さんが訪れるゴルフ場は、1グリーンですか? それとも2グリーンですか?
いつもはAグリーンを使っているのに、しばらくの間はBグリーンを使うようになった……そんな場合は、そのグリーンが“高麗芝”である可能性がありますよ。
“高麗芝”であると何が違うの? 普段は何を使っているの?
パターはスコアをまとめるのにとても重要だと言われています。パット数を押さえてスコアをまとめるためにも、芝の特徴をつかんで攻略していきましょう!
グリーンに使われている芝にはどんな種類があるの?
日本のゴルフ場のグリーンで使われている芝の種類は、主に2種類です。
約80%の大多数で使われているのが「ベント芝」、残り約20%で使われているのが「高麗芝」です。
最近は1グリーンのゴルフ場も増えてきましたが、各ホールに2つのグリーンが存在し、プレーの際はどちらか1つを使う「2グリーン制」であるゴルフ場の場合、どちらかがベント、どちらかが高麗と、2種類の芝を揃えているところが多いです。
海外では見ないこの2グリーン制ですが、芝の育成や管理の手間が少なく、農薬の使用量が少なくて済むというメリットがあります。
また、日本は1年を通して春から冬への気候変化が大きいため、1つのグリーンでは芝の管理が難しいという理由も関係しています。
それぞれの芝の特徴を見ていきましょう。
高麗芝の特徴
高麗芝は、日本芝の一種で、その生来から、日本の風土に合った芝と言われています。
暑さに強く寒さに弱いのが特徴で、葉が固く芝目が強いです。
それゆえ、逆目になってしまうと特に芝の抵抗が強く、ボールが転がりにくくなってしまいます。
芝目の強さであと一転がりをせず、カップ手前で止まってしまうという悔しい経験をした人も多いと思います。
高麗芝も「本高麗」と「姫高麗」という種類がありますが、グリーンに使われているのは「姫高麗」です。
以前はゴルフ場のグリーン主体だったこの芝ですが、冬の「冬眠期」に入ると枯れてしまい、色が薄茶になってしまうことから、段々と後述のベント芝が主流になりました。
しかし、まだまだ高麗芝を採用しているゴルフ場も多く、夏は特に活躍する品種になっています。
ベント芝の特徴
ベント芝は高麗芝と違い「西洋芝」で、海外で多く使用されています。
基本的な性質は高温多湿に弱いものですが、管理方法が確立されたことで、日本でも全国のゴルフ場に使用されるようになりました。
それまでは、夏の暑さに弱いため、夏場はベント芝を使用したグリーンを休ませ、暑さに強い高麗芝を使ったグリーンを使用するなど使い分けられていましたが、暑さに負けないよう改良されていったことにより、ベント芝を利用したグリーンのみを有するゴルフ場が多くなっているのも現状です。
ベント芝の最大の特徴は「芝目が少ない」点です。この点は上記の高麗芝とは逆の性質になりますね。
この「芝目が少ない」という特徴により、ボールはグリーンの傾斜通りに転がっていく傾向が強くなります。
初心者でもできる高麗芝の攻略法は?
高麗芝を使ったグリーンは、傾斜よりも芝目を良く見ることが特徴です。
葉の方向により、「順目」と「逆目」が存在し、自分のボールがピンに向かっていくライン上は、どちらなのかを見極めましょう。
緑が薄く、白っぽく見えるほうが順目、緑が濃く見えるほうが逆目と読む方法もあります。
また、芝は水(海、川、池など)に向かって順目という性質もあるため、それも頭に入れておくと良いでしょう。
ベント芝のグリーンでは、パターでボールを押してやるイメージで打つ人もいると思いますが、高麗芝の場合は、ラインを浅く読み、目標方向に向かって叩くように、パチンとフェース面を強くボールにヒットさせましょう。
逆目の場合は強いと思うくらいでちょうど良いかもしれません。重い芝にも負けず、狙った方向にボールを出せますよ。
パターを複数持っている人は、ピン型などの、手首を使って打ちやすい軽めのヘッドのパターを使うとやりやすいと思います。
芝の特徴をつかんでスコアをまとめよう!
日本のゴルフ場のほとんどがベント芝を使用しているとはいえ、2グリーン制のゴルフ場では高麗芝が使用されることも多々あります。
プレーをしに行ったゴルフ場が、「本日の使用グリーンは高麗グリーン」と表記していた、ということも良くある話。
高麗芝に苦しみ、スコアを作る上で大切なパット数を重ねるのではとてももったいない話ですよね。
グリーンによって打ち方を使い分け、スコアをまとめていくか、いつもと違うグリーンに対応できず一日を終えてしまうかは、グリーンに対する知識次第です。
攻略法をあらかじめ知っておけば、もしかしたらいつも以上に良いスコアで上がることができるかもしれません。
多くが使用しているベント芝のグリーンはもちろん、高麗芝の特徴と攻略法もつかんで、どんなグリーンでも対応できるようになると、上級者への道が一歩踏み出せますよ!