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ゴルフはぜいたく?ゴルフ場利用税を考える
「ゴルフ」はぜいたくなスポーツなのでしょうか?
他のスポーツに比べ、何か特別なものと色眼鏡で見られていないでしょうか?
ゴルフ場利用税についてのニュースを見るたび、ゴルフはぜいたくなのかな? と思ってしまいます。
ゴルフ場利用税
ゴルフ場利用税は、ゴルフ場がある都道府県がゴルフをプレーする人に課す地方税です。
税額は上限1200円で、都道府県やゴルフ場の規模等によって異なるようです。
そもそもこの「ゴルフ場利用税」は、戦後に作られた娯楽施設利用税に由来するもので、1989年の消費税導入の際にパチンコやボーリング場などは税が廃止されましたが、ゴルフは課税対象のままで、となったのです。
理由は「ゴルフはぜいたくなスポーツで、プレーをする人は税負担ができるだろう」という考え方があるからのようです。
しかし、ゴルフはぜいたくなスポーツなのでしょうか?
ゴルフはぜいたくなスポーツ?
ゴルフがぜいたくなスポーツと言われる理由の一つに、バブル期の名残があると言えるのではないでしょうか?
豪華なクラブハウスで、プレー代も今では考えられない数万円のコースもあったとか。
そのようなコースでプレーをすることで、“自分は特権階級だ”という意識を持っていたゴルファーもいたと思います。
このようなことから“税負担ができる人”と見られてしまうことにもつながったのでしょう。
日本の高度成長期にかけて、ゴルフという文化を作ってきた世代が、“ゴルフはぜいたくなスポーツ”と思われるイメージを作ってきたことは否定できないと思います。
時間当たりの費用は?
バブル経済崩壊後の1990年代後半以降、バブル期の頃のような高額コースでプレーする人が減少し、近年ではネットで安いコースを調べてラウンドすることが当たり前になりました。
また、プレー代が安くなっただけではなく、ゴルフクラブ自体も比較的安くなりました。
さらに中古市場が確立したことで、中古クラブであれば新品クラブよりもかなり安く手にすることが可能です。
もはやゴルフは、お金持ちのスポーツとは言えないでしょう。
しかし、休日にラウンドするとなると、首都圏などではおよそ1万2000~1万5000円程度かかるため、ぜいたくなスポーツと見られているかもしれません。
しかし、ゴルフ場滞在時間は6~7時間で、1時間当たり2000円ほどなので、飲み会での時間当たりの費用と比べたらそんなに高いものではないと思うのは私だけでしょうか?
もはやぜいたくなスポーツではなくなった
もはや、バブル期のようなゴルフライフを過ごしている人は、ほぼいない時代になりました。
また、女子プロゴルフ界は人気を維持しているものの、ゴルフ業界全体の景気がいいとは言えません。
ゴルフ人口は、団塊世代の高齢化につれて少なくなっていくと推測もされ、若い人のゴルフ人口を増やさないと、ますます厳しい業界になっていくでしょう。
そもそもプレーをするのに、消費税以外の税金がかかるスポーツは他にはないでしょう。
ただでさえ、消費税が10%に上がり、プレーフィーだけでなく交通費やガソリン代等への支払いが増えました。
ゴルファーにとってはゴルフ場利用税はなくしてほしいという声しかないと思います。
しかし、自治体からすると長い間税収として見込んでいたものがなくなることを簡単に受け入れることができないのでしょう。
また、先日のニュースによると、非課税対象の年齢の拡大が検討されましたが見送りになりました。
ゴルフ人口の減少という課題を認識していながらも問題の先送りばかり。
ゴルフ人口が減ればプレーする人も少なくなり、ひいてはゴルフ場利用税を払う人がいなくなるということになります。
ゴルフ場利用税がゴルフ人口増加に直接影響を与えるわけではありませんが、少しでもゴルフ人口増加につながる可能性はあります。
もはや贅沢なスポーツと言えなくなった「ゴルフ」。
かつてのゴルフに対するイメージと様々な利権が絡み、ゴルフ場利用税がなくなるのはいつになるのでしょうか。