ゴルフクラブ
LITTLE RED BOOK
インプレスはますますインプレッシブになったのか!!【ヤマハ インプレス DRIVESTAR フェアウェイウッド/ユーティリティ試打レポート】
みなさんこんにちは、リトル・レッド・ブックです。
今回は、ヤマハ inpres DRIVESTAR(インプレス ドライブスター)シリーズのフェアウェイウッドとユーティリティーの試打レポートをお送りします。
前作「inpres UD+2」は「プラス2番手の飛距離」のコピーで一世を風靡しました。
2016年に初代UD+2が発売されたとき、メンバーコースのベテランゴルファー達が一斉にドライバーをUD+2に買い替える……というちょっとした事件がありました。
ブランドを一新したドライブスターとはどんなクラブなのか。ますますインプレッシブになっているのか。晩秋のラウンドに連れ出してみました。
筆者とマイクラブのスペックについて
筆者は年齢60歳、ゴルフ歴15年、体格は日本人平均、BMI=22、リモート勤務3年目で腹が出てきてゴルフパンツが苦しくなっているという男性ゴルファーです。
ハンディキャップは某ゴルフ場で8をもらっていましたが、最近はハンディキャップ通りのスコアでプレーできないことが増えています。
マイドライバーは、ロフト10.5度、純正SRシャフト(54グラム、45.25インチ)、総重量は295グラムで、ドライバーのヘッドスピードは40~42メートル/秒(m/s)、飛距離は210~220ヤードです。
マイ5Wはロフト18度、ライ角59.5度、長さ42.5インチ、純正SRシャフトで総重量309グラム、マイユーティリティは4Uでロフト22度、ライ角60度、長さ39.5インチ、純正Sシャフトで総重量338グラムと、いずれも一般的なスペックです。
普段ヤマハのクラブを使っていない普通のアマチュアゴルファーによる忌憚のないレポートだとご理解ください。
試打クラブのスペック
今回試打したクラブは、2022年10月21日に発売されたばかりの最新作、インプレス ドライブスターの5Wと5Uです。
5Wはロフト17度、ライ角58.5度、長さ42.75インチ、総重量311グラム(S)、5Uはロフト20.5度、ライ角59度、長さ40.25インチ、総重量334グラム(S)となっています。
このスペックを読んでピンと来た人がいるかもしれませんが、ドライブスターの5Wはロフトを1度立て、シャフトを0.25インチ長くして飛距離を稼ぎ、ライ角を1度立ててつかまりの良い球を打てるようにしています。
面白いのはドライブスターの重量設定の考え方です。
通常このような飛び系クラブは長いシャフトを振れるように全体を軽量化する傾向があります。ところがこの5Wは、Sが311グラム、Rが293グラムと、SとRの重量差が18グラムもあるのです。一般的なクラブであればSとRで総重量の差はせいぜい4グラム程度です。
この傾向はドライブスター ドライバーも同じで、Sが296グラム、Rが279グラムと、SとRの重量差が17グラムあります。
ドライブスターは1モデルでアベレージからある程度スイングスピードが速い人まで幅広くカバーしていることになります。
これらの設計意図から、ヤマハはこのドライブスターを、従来のUD+2のユーザー層に加えて、中上級者にも使ってほしいと考えていることがわかります。
とはいえ総重量が17~18グラム違うとまったく別物のクラブとなります。
ドライブスターをお求めになる場合は、必ず試打をしてからシャフトフレックスを選ぶことを推奨します。特にSとSRの差が大きいので注意が必要です。
一方、5Uはロフトが20.5度なので、一般的には4Uに相当します。飛び系のUTやアイアンは番手の数字ではなく、ロフトを見てクラブ選択する必要があります。
2022年11月下旬に千葉県市原市の太平洋クラブ市原コースと千葉県千葉市の千葉市民ゴルフ場に持ち込み、試打ラウンドを2回行いました。
ラウンド方針として、ドライバーを抜き、5Wでティーショットを打った後、2打目は5Uで打つことで、できるだけ2本の性能を感じてみました。
ドライブスターのヘッドのデザインがなかなか洒落ており、クラウンの上部は「カーボン繊維の網模様」がきれいに浮かび上がっています。ソールもシルバーとブラックの基調色に青のラインが入っており、とてもシャープなデザインです。ゴテゴテしていないので中・上級者にも好まれそうです。
フェアウェイウッドのヘッドの上下幅はとても薄く、かなり低重心であることが伺えます。ティーアップして5Wを打つ際にはティーの高さに注意してください。
私は恥ずかしながら1番と2番で連続してテンプラを打ってしまいましたが、ティーの高さを地面ギリギリに低くしたところナイスショットが出るようになりました。上下幅の薄さと低重心のおかげで、地面から打つときにはとても打ちやすく球もよく上がります。
コースでの印象
前述の通り、すべてのティーショットを5Wで打ち、セカンドショットを5Uで打つというテストラウンドを行い、ドライブスターの性能を全身で感じてきました。
シャローなヘッドと相まって、球はとてもよくつかまります。普段からドローヒッターの私は間違えてもスライスしませんので、右に池があろうと崖があろうと怖くありません。
スライサーのゴルファーが使うと、右の林での無駄な球探しがなくなりスコアがまとまりやすいと思います。フェアウェイ右サイドに球を打ち出すと、きれいなドローボールでフェアウェイセンターに戻ってきます。
一方、5Uはドライバーのヘッドスピードが42m/sの私で155~165ヤードが楽に打てます。普段は5番アイアンで打つ距離ですが、正直なところ成功確率はかなり低いのが実情です。
ところがこの5Uを使うと同じ距離がとても楽に打てます。球の最高到達点が目視でアイアンの1.5倍ほどあるので、グリーンにも止まりやすくなります。
良いことだらけの5Uなのですが、ここは5番アイアンを抜くかどうかの瀬戸際なので、もう少しアイアンでがんばってみようと思いました。あと5年したら5Uの導入を真剣に考えるかもしれません。
2打目で右の池や林が怖い人には朗報だ!
ドライブスターのフェアウェイウッドは、パー5の2打目で右の林に入れてしまう人、右の池に捕まってしまう人には大きな朗報となります。
あまり練習の時間が取れないアベレージゴルファーは、ラウンド時に右を怖がりながら打っています。その恐怖心をクラブで克服できれば、自信を持ってラウンドできるでしょう。
前述しましたが、シャフトによる重量の違いが大きいので、かならず試打していただきたいです。スペック面で見栄を張らないこと、背伸びしないことです。特にSRとSの間には大きなギャップがあるので、Sを選ぶ際には慎重に考えるほうが良いと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。リトル・レッド・ブックでした。