ゴルフクラブ
ロマン派ゴルフ作家の篠原
新・貧打爆裂レポート『egg 5500 ドライバー』
今回の新・貧打爆裂レポートは、2019年9月13日に発売されたプロギア『egg 5500 ドライバー』です。
いつものようにコースに持ち込んでラウンドしてみました。
「ゾっとするほど、やさしい。」というコピーのドライバーの真相に迫ります。動画も含めて試打レポートします。
ドローよりもやさしさが勝つ未知のegg 5500!
『egg 5500 ドライバー(エッグ ゴーゴー ドライバー)』は、プロギアが2019年の9月13日に発売したクラブです。
『egg 5500 ドライバー』は2本です。『egg 5500 ドライバー』と短尺の『egg 5500 impact(インパクト)ドライバー』があります。
ヘッドのネックに「impact」のプリントがあるのが44.25インチの『egg 5500 impact ドライバー』で、何もないのが45.25インチの長さの『egg 5500 ドライバー』です。
シャフトはそれぞれに専用のものが用意されています。
ロフトは10.5度と11.5度がありますが、面白いことに、ユニセックスというか、選択するシャフトで男女どちらでも使用できるようになっているのです。
『egg 5500 ドライバー』のコンセプトの一つが、男女も、年齢も、すべての境界を取り除いて使えるということなのです。
『egg 5500 ドライバー』の最大の特徴は、重心角です。
シャフトを机などにおいて、ヘッドを自由に動く位置にセットすると重力でトウ側が下になります。このときのフェースと垂線の角度が重心角です。
この角度が大きくなるほど、クラブはボールをとらえる動きが大きくなって、フックしやすくなります。
通常のドライバーの重心角が23度ぐらいなのに対して、『egg 5500 ドライバー』では37度もあるのです。
スライスなんて絶対しないというスペックです。
ついでに、ヘッドの慣性モーメントは平均的なクラブの2割増しで、ゴルフ規則ギリギリ、ということでした。
ミスヒットに強いということは、そのまま、やさしさにつながります。
『egg 5500 ドライバー』は、『egg』らしい尖ったドライバーです。今まで知らなかった世界が見られるかもしれないと、期待させます。
お借りした試打クラブは、『egg 5500 ドライバー』が10.5度のSRフレックス(M-40)と『egg 5500 impact ドライバー』の10.5度のRフレックス(M-37)です。
前者は僕が打って、後者は妻に打ってもらってテストすることにしました。
やさしさの塊のドライバーは、平均飛距離で飛ばす!
動画を見てください。
『egg 5500 ドライバー』は、スペックから考えると、高過ぎる高弾道のドローが出ると思いました。
でも、結果はまったく違いました。
ややドローする傾向があるものの、普通に高弾道の棒球でした。
打音は、金属系の高音。少し残響もあります。かなり大きめの音量です。打ち応えは、やや柔らかめです。
飛距離は最大で225ヤード。平均は222ヤードでした。
ヘッドスピード40メートル/秒の僕としては、飛ぶドライバーに分類されます。
何よりすごいのは、最大飛距離と平均飛距離がほとんど変わらなかったことです。こんなドライバーは、打ったことがありません。
大きめのフェードを打とうとすると出るのは、軽いほとんど曲がらないフェード。ドローを打とうとして出るのは狙いの半分ぐらいしか曲がらないドロー。
驚異的な直進性能です。
また、極端にヒール目に当てたり、トウ目に当てたりしても、ボールは大きく目標から逸れたりしません。ミスヒットの許容性能もトップクラスです。
『egg 5500 impact ドライバー』は妻が打ちました。
気持ちの良い強い高弾道で、基本的にはややフェードのボールが飛んでいきました。
妻は小さなフェードが持ち球ですので、まさに持ち球、という感じでした。
これについては、ロフトの10.5度が影響していて、11.5度のほうであれば、ストレートか、ややドローになる可能性が高いと推測できます。
飛距離の平均は190ヤードで、ミスヒットとナイスショットの差は10ヤードも変わらない感じでした。
最大飛距離で考えれば、妻の場合、もっと飛ぶドライバーがありますが、ミート率はかなり高いことはハッキリとわかりました。
『egg 5500 ドライバー』は、ドライバーに苦手意識があるゴルファーにオススメします。
打ち方に影響されずに、直進性が高いボールが打てるからです。
また、ドライバーの飛距離のばらつきが、ゴルフの調子になって苦労しているようなゴルファーにも、平均飛距離で飛ばして、スコアをアップするドライバーとしてオススメします。
練習場で出たたった一球の幻の最長飛距離を求めて、ラウンドを通してミスショットを繰り返すゴルファーは、『egg 5500 ドライバー』で救われます。
『egg 5500 impact ドライバー』は、ミート率を高めて、自分の力を弾道にフィードバックしたいゴルファーにオススメです。
ほんの少しですが、短尺によるやさしさは大きく結果に出ます。
短尺になっても、飛距離は飛びます。試打ブースなどで確認するとわかりますが、少し短いほうがヘッドスピードが上がるゴルファーは一定の割合で存在するのです。
『egg 5500 ドライバー』は、まさに卵のようなドライバーです。ゴルファーによって、何が生まれてくるか、が違うのです。
今までのドライバーに満足感があり、結果も出ている人には、『egg 5500 ドライバー』を打ってくれとは言いません。
現在のドライバーのトレンドに自分が合わないゴルファーに、最先端の飛距離を見せてくれるのが『egg 5500 ドライバー』なのです。