ゴルフクラブ
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ギアで飛距離アップは可能なのか?
スイングを変えずに、道具で飛距離アップを目指すことは、はたして可能なのでしょうか?
どのドライバーが飛ぶのか?問題
ニューモデルが出る度に、前モデルより飛ぶとの広告宣伝で販売しようとしているゴルフメーカーがほとんどです。
驚くかもしれませんが、飛ぶドライバーと言うものは存在しません。
もし本当に前モデルより飛ぶなら、1モデル10ヤードとして5つ前のモデルよりも飛距離が50ヤード飛んでないとおかしいですよね。
ドライバーの飛距離は理論上ヘッドスピードの6倍程度がもっとも効率よく打てた“ロス率”なし(効率が下がった割合をここでは“ロス率”と呼びます)の最大飛距離となります(無風、打ち上げ、打ち下ろしなし。キャリーがヘッドスピードの5.5倍、ランがヘッドスピードの0.5倍と仮定します)。
このことはSLEルール(クラブフェースの反発力を規制するルール)の縛りで製造している製品であれば同じはずです。
PRGR(プロギア)のドライバーがルールに抵触していたため販売中止、回収になったのは記憶に新しいところですね。
ではクラブを買い替えても飛距離は同じ?
いいえ違います。飛ぶクラブはなくてもロス率を減らせるクラブはあるのです。
例えばヘッドスピードが40メートル/秒の人が飛ばせるロス率0の距離は240ヤードになります。
もし、ヘッドスピード40メートル/秒で200ヤードしか飛ばせていないならロスしている距離は40ヤードになります。
実際は、ロス率0で打つことはプロでも難しいのでアマチュアにはほぼ不可能な数字にはなりますが、40ヤードもロスしているのですから、220ヤードぐらいならクラブを変えるだけでスイングを変えなくても飛ばせる可能性はあるのです。
※写真は「飛ぶ!」と話題になったテーラーメイドのM2ドライバー(2016年モデル)です。
じゃあどのクラブがロス率を減らせるのか?問題
では、どうすればロス率を減らせるのでしょうか?
それは“飛ぶ球質が打てるクラブを選ぶ”ことです。
慣れてくると自分は大体どういうクラブが飛ばせるクラブなのかわかってきますが、これは試打でいろんなクラブを計測して探すしかありません。
ドライバーでの話になりますが、
①ミート率(ボール初速)
②打ち出し角
③(バック)スピン量
この3つが理想数値になれば、飛ぶ球質になります。
“(打ち出し角)17度/(スピン量)1700回転”が理想数値と言っているメーカーもありましたが、それぞれの理想数値としては、
①ミート率 1.4以上
②打ち出し角 14度前後
③スピン量 2300回転/分前後
と言われています。
数値データは簡易計測器で測ってもいいですが、ゴルフショップの試打で無料で計測してもらえます。
買い換えるときは、マイドライバーと購入候補のドライバーをそれぞれ試打・計測してもらうといいでしょう。
※写真はヘッドスピード、ボール初速、ミート率、想定飛距離などが簡単に計測できるユピテルの簡易計測器です。
飛ぶボールとは?問題
これも、“飛ぶボール”というものはありません。
クラブ同様、公認球にもルールがあるためです(一部、飛距離性能をうたった非公認のボールも存在します)。
ボールの重さ、反発係数などがルールで規制されています。
ではどのボールでも飛距離は同じか?
答えは違います。
クラブ同様、ロス率を減らせるボールを選べばいいのです。
もしドライバーで飛びの3要素でスピン量が少なすぎる、多すぎるという結果が出たとすれば、ボールを変えることによって、スピン量を理想数値に近づければいいのです。
ゴルフボールにはディンプルと言われる凸凹があります。
同じように見えて、ボールごとに大きさや数、深さなどが違います。
このディンプルがボールに揚力を与え、飛距離が伸びるようになっています。
揚力により打ち出し角も変わってきます。
そしてカバーやコア(ボールの中心部分)の柔らかさによりスピン量も変わってきます。
一般的には、柔らかいボールほどスピン量が少なく、硬いボールほどスピン量が多くなります。
そのことにより飛びの3要素の理想数値に近づければ飛距離はアップします。
いかがでしたか?
もしロス率の高いボールを打っているのであれば、ぜひ違うボールも試してみてくださいね。
※写真は、飛距離性能をウリにしているブリヂストンの「エクストラディスタンス」です。