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ディープ感って何だ?ブリヂストンNEW TOUR B X/XSゴルフボール試打インプレッション

こんにちは、じゅんやあくです。好きなロックバンドはディープパープル、好きな映画は『ディープ・ブルー』、好きなキスはディープキスです。

さて、昨今プロの使用率や好成績を受けて、アマチュアの間でも人気が高まっているブリヂストンのボール「TOUR B X/XS」ですが、2年ぶりにリニューアルされるとのことで試打をする機会をいただきました。

製品の紹介もしつつ、インプレッションをお伝えしていきます。

今作は「乗り感」+「ディープ感」

前作モデルでは「乗り感」というキーワードが特徴的だったTOUR B X/XS。

特にアプローチ時などの際にフェースとボールが接触し、ボールを回転させている時間を「乗り感」と呼び、フェースにボールを乗せて運ぶ感覚でアプローチをしたいプロや上級者に多く受け入れられました。

プロたちからも「今のボールに何も不満がなく、あまり大きく変えないでほしい」という声も聞かれていました。

しかし、そんな声にも応えつつ、今回打ち出してきたのが「乗り感」+「ディープ感」。

これは、同社とボール契約を結ぶタイガー・ウッズの「欲を言えば、アプローチ領域でもう少しディープ感が欲しい」というリクエストを受けてのものだそう。

ここで言う「ディープ感」とは、「フェースに長く乗り、軟らかい打感」を意味しているとのことで、実際に新しいボールを試したタイガーは、同社のボール開発陣に対して「Genius!(ジーニアス:『天才』の意)」と称賛したそうです。

カバーに制音・衝撃吸収剤を配合し、「乗り感」+「ディープ感」を実現

さて、実際に試してみました。

やはり、大きく「変わった」と思ったのが打感です。

特にXは、前作モデルではドライバーなどで少し芯の硬さが感じられましたが、今作でははっきりとマイルドになっていると感じました。

新Xがアルデンテのような打感だとすると、旧Xはアルデンテになる1分前くらいで上げた感じ、新旧XSはアルデンテになってから+1分茹でたイメージです(※個人の感想です)。

「REACTIViQ」と呼んでいるウレタンカバーに、静音・衝撃吸収材を配合することで、この「乗り感」と「軟らかい打感」を実現しているそうです。

どちらもフェースにくっ付いている感じがあるので、ドライバー、アイアンともにコントロールしやすそうです。

慣性モーメントアップでアイアンショットとパットに進化

また、アイアンショット時には、風に対する強さが前モデルより増しているように感じました。特にアゲインスト時のアイアンショットで吹き上がる感じがあまりしませんでした。

アプローチに関しては、前作同様の「乗り感」とスピン性能で、どちらも納得のコントロール性能です。

ちょっと面白かったのがパター。

ほんの少しですが、打ち応えが重く初速が遅い感じで、かつ止まり際にゆっくり転がり続けようとする感じがしました(フラットな場所で特に)。

これらの効果は、ハイスピード・インナーカバーに、高反発かつ、高剛性で高比重な素材を新たに採用したことによるらしく、高比重なものを周辺に配置することでボールの慣性モーメントが高まっているとのことです。

慣性モーメントが大きくなると、ものすごく簡単に説明すると、物体は動き出しにくくなり、いったん動き出したものは止まりにくくなります。

大型トラックが軽自動車よりも加速が悪く、ブレーキが効きにくいことを想像していただければわかりやすいかと思います。

この特徴のおかげで、フルショット領域でのスピン量が抑えられ、パッティング時の転がりが持続しやすいというメリットが得られました。

また、ショートパットでもラインを消して思い切りよく打っていけそうな気がします。

カバーの耐久性はそのまま

TOUR Bシリーズのボールの特徴として、カバーの耐摩耗性が高いことも挙げられます。

同社契約の宮本勝昌プロは2、3球で1ラウンド持つと言い、長野泰雅プロに至っては1球で1ラウンドできると言います。

私も、ふるさと納税で3ダースほど購入し、1年間で20ラウンド以上したのですが、まだ1ダース残っています。

OBでなくすか、カート道に当てるかしない限りずっと使い続けられそうな感じです。

プロたちの感想は?

さて、私の感想はさておき、プロたちはどのように感じたのでしょうか。契約プロのコメントも最後に紹介しておきましょう。

タイガー・ウッズ(X、XS)
「現状は新しいXを非常に気に入っている・ショートゲームでよりスピンとコントロール性能が向上。クリッキーに感じない! Xを使用している一番の理由は飛距離で、特に風に強い弾道が気に入っている」

ジェイソン・デイ(X)
「横風に強い点がいい。40ヤードアプローチでおとなしい打感でよりコントロールできそう。This ball feels GREAT!」

古江彩佳(XS)
「とにかくスピン性能を気に入っている。いい意味で変わらない」

宮本勝昌(X、XS)
「ヘッドスピードが落ちてきているのにボール初速がそこまで下がっていないのはボールのおかげ。Xはスピン量が100~200回転減って、横風・アゲインストに耐えてくれるようになったのでゴルフが楽になった。XSは初速が出るようになった。試合によって使い分ける可能性も」

長野泰雅(X、XS)
「新しいXは、イメージはあまり変わっていないが、風に強くなったのが変わった点。ドライバーの初速も伸びた。XSのほうが長くフェースに乗る分つかまってくれる印象。僕はドローヒッターなので、コントロールしやすい」

この記事を読んでいるあなたもぜひ、この「乗り感」+「ディープ感」を体感してみてください!