スイングは“袈裟斬り”のイメージ？いいの？ダメなの？

ゴルフ雑誌やインターネットで情報収集していると、袈裟斬りスイングでスコアアップを目指すという内容の記事と、スコアアップには袈裟斬りを改善する必要があるという記事があり、どちらが正しいのか悩んでしまいます。

ここではそんな袈裟斬りスイングのメリット・デメリットについて紹介します。

袈裟斬りスイングってどんなスイング？

袈裟斬りは刀で相手を肩から斜めに斬る技術のことです（動画参照）。

時代劇などでよく見る斬り方ですが、もちろんそのままゴルフのスイングに使うことはできません。

ボールに対してクラブを袈裟斬りに振ると、ボールは地面にめり込んで行くだけです。

袈裟斬りスイングは重力を利用して、クラブを斜めに振り下ろすスイングのことです。

イメージとしては体を回転させず、自分の右肩から左足の付け根に向かってまっすぐに振ります。

袈裟斬りによりインパクトの後に最下点を持ってくることで、クラブがボールに対してアウトサイドからダウンブロー気味に入ることで、ボールに強いスピンがかかりやすいスイングといえます。

袈裟斬りスイングのメリット

袈裟斬りスイングのメリットは、トップやダフリが少なくなるということ、そして何よりも、力強いショットが可能になります。

トップからインパクトまで一直線で、無理に体を捻らないため、安定したスイングが可能になります。

スイングが横振りになって、フックボールを連発している人は、袈裟斬りスイングにすることでボールがまっすぐに飛びやすくなるというメリットもあります。

ボールをすくい上げようとする初心者に多いミスも袈裟斬りスイングで解消することができます。

袈裟斬りスイングのデメリット

袈裟斬りのスイングを意識し過ぎると、必要以上の力が腕に入ってしまいます。

腕の力でスイングをしようとするから、力み過ぎてボールが思うように飛ばなくなります。

そうなると余計に力が入ってまた飛ばなくなるという連鎖が起きてしまいます。

そしてもう一つのデメリットは、ボールがスライスしやすくなるということです。

フックボールを解消できる反面、どうしてもスライスボールが多くなってしまいます。

何事も大切なのはバランスです。

袈裟斬りばかりイメージしていると、それもまた間違ったスイングを身につけることになりかねません。

袈裟斬りスイングに取り組むためのポイント

スイングは袈裟斬りのイメージでと言われても初心者にはいまいち分かりませんよね。

まずは大きなスイングをしようとする気持ちと、力で遠くに飛ばそうという意識を捨ててください。

基本は重力を利用してクラブを振り下ろす。それだけで十分です。

軽い力でしっかりインパクトさせて飛ばせる感覚を身につけましょう。

この時点では飛距離がかなり短くなるかもしれませんが、気にする必要はありません。

何度打っても同じようにバックスピンの効いた真っ直ぐなボールを打てるようになったら、徐々にスイングのスピードを上げてみましょう。

ゴルフの上達が早い人は、みんな急がば回れで基本を身につけてから応用に移るようにしています。

いきなり袈裟斬りでフルスイングではなく、重力を感じて丁寧にスイングをして、袈裟斬りをイメージしたスイングを身につけてください。