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もーりー

『WGC-HSBCチャンピオンズ』出場を辞退した今平周吾選手と日本ツアーの今後

皆さんゴルフを楽しんでいますか?

こんにちは、ライターのもーりーです。

10月最終週は国内男女ツアーに世界ゴルフ選手権(『HSBCチャンピオンズ』◇上海市)開催と、どのテレビ中継を見るのか非常に迷ってしまうくらい面白い試合の連続でした。

そんななかで少し気になったのが今平周吾選手。

賞金ランキングトップの今平選手は、『HSBCチャンピオンズ』の出場権があるにも関わらずそれを辞退して、国内ツアーの『ABCマイナビチャンピオンシップ』に出場したのでした。

WGCの晴れの舞台を辞退した理由は…

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『HSBCチャンピオンズ』は年間4回開催される世界ゴルフ選手権(WGC)のうちの1つで、世界ランキング上位もしくは世界各国のツアーでのランキング上位選手しか出場資格が得られない大会です。

今大会も出場できたのはわずか77名でした。

日本人選手は世界ランク上位の松山英樹選手と小平智選手、そして直近の日本ツアー賞金ランキング上位2名である今平周吾選手と稲森佑貴選手に出場権が与えられました。

しかし今平選手が出場辞退を表明。

繰り上がりで池田勇太選手(賞金ランキング3位)が出場したのでした。

今平選手が出場回避した理由は、WGCの賞金が日本ツアーの賞金に加算されないことが大きかったと思います(ちなみにマスターズ、全米、全英、全米プロの4大メジャーは加算されます)。

賞金ランキングトップを走る今平選手は、悲願の賞金王獲得を優先して国内ツアー(ABCマイナビチャンピオンシップ)参戦を優先したということなのでしょうか。

世界ランキングやマスターズ出場を考えると…

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しかし賞金王以外のもうひとつの目標である『マスターズ出場』を考えると、やはり今平選手はWGCに出場するべきだったんじゃないかと思うんです。

WGCは4大メジャーの次に位置付けられるビッグトーナメント。

この大会で上位に入れば世界ランキングの順位を大幅にアップさせるチャンスでした。

ここ数年は『日本ツアーで賞金王になったら翌年のマスターズに招待される』という慣例がなくなっていて、世界ランク50位以内に食い込まなければマスターズ出場はできない状況が続いています。

それを考えると、国内ツアーを1試合欠場してでもWGCに出場してほしかったかなと。

それに賞金ランキング1位の辞退者を出してしまったら、来年以降のWGCにおける日本ツアーからの招待枠が減らされることだって有り得ますからね…。

日本ツアーもグローバル化が必要?

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今回の今平選手の件は、個人の問題というよりも日本ツアーの問題なのかもしれません。

もしWGCの獲得賞金が日本ツアーの賞金に加算されていたら、今平選手は間違いなくHSBCチャンピオンズに出場していたでしょう。

日本ツアーもせめてWGCの4試合については、4大メジャーと同じく日本ツアーの賞金に加算してほしいものです(ちなみに以前はWGCの賞金は加算対象だったはずです)。

開催試合数の現象や観客数減に悩まされている日本ツアーですが、こういった閉鎖的なことをせずに、もっと世界のツアーとつながりを強化するような取り組みをしなければいけないのではないでしょうか。

米ツアーとは難しいかもしれませんが、欧州ツアーと共催の大会を国内に誘致する(もちろん欧州、日本両ツアーで賞金が加算される)などといったことをしなければ、日本ツアーはどんどん世界から取り残されていくような気がします。

今回の今平選手のように苦渋の選択をしなくていいようになってほしい、若い選手たちにどんどん世界に挑戦してほしい!

それができるような環境が日本ツアーに根付くことを心から願っています。

(了)