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プロゴルファー

もーりー

家族に、そして熊本に捧げる悲願の初V!~重永亜斗夢プロ~

皆さんゴルフを楽しんでいますか!

こんにちは、ライターのもーりーです。

4月に入り、いよいよ日本男子プロゴルフツアーも開幕を迎えました。

石川遼プロの日本ツアー復帰に注目が集まるなか、開幕戦の『東建ホームメイトカップ』を制したのは同じキャロウェイスタッフプレーヤーの重永亜斗夢(あとむ)プロ。

難病や故郷の震災と向き合いながらの苦節11年目のツアー初優勝でした。

(記事中の画像はJGTO公式サイトより)

ビッグネーム二人を抑えての初優勝!

男子ツアーの開幕戦を見事制したのは重永亜斗夢プロでした。

熊本出身の29歳で、日大中退後にプロ転向してから11年目での初優勝でした。

初日、2日目と首位に立った石川遼プロを3日目で逆転。

首位で迎えた最終日も同組の石川プロや片山晋呉プロに追い上げられるも、なんとか振り切っての勝利でした。

スコアだけ見ると2位の石川プロと1打差の辛勝でしたが、勝負どころの17番ロングホールでバーディーを奪い、最終18番でもバーディーパットをカップ20センチのところまで寄せるなど、後半は落ち着いたプレーぶりでした。

本人も『死ぬまで自慢できる!』と言ったように、初優勝の懸かった最終日最終組のペアリングが石川遼プロ、片山晋呉プロというビッグネームなんですから、半端ないプレッシャーだったはずです(石川遼プロとは同じキャロウェイスタッフプレーヤーということで仲が良いみたいですね)。

さらに時折強風が吹く悪コンディションの中でのプレーでしたし、この勝利は重永プロにとっては1勝以上の価値ある勝利になったと思います。

持病と向き合いながらのゴルフ

身長172センチ、体重60キロと決して恵まれた体格ではありません。

とくに体重に関しては食べても増やせないとか。

実は小さい頃から体が弱く、さらに5年前からは国から難病指定されている潰瘍性大腸炎という病気を抱えていて、今でも薬を飲みながらツアー参戦を続けているそうです。

重永プロは典型的なドローヒッターなんですが、これも体のハンディを補って少しでも飛距離を稼ぐためなのかもしれませんね。

そして重永プロの出身地である熊本は2016年に大規模な地震の被害に遭いました。

故郷を愛し、『ゴルフを通じて熊本の人々を勇気づけたい』と強く抱き続けた思いが、2年後しで『優勝』という最高の結果をもたらしましたね。

「やっぱり(震災の被害などは)風化していくので、そういう時期に勝てて、いろんな意味で心に残る試合になった」」という重永プロの優勝インタビューが、同じ九州地方に住む私の心に刺さったのは言うまでもありません。

家族の支えが大きな力に!

そんな重永プロの大きな支えになったのが奥様と二人の娘さんの存在。

優勝が決まった後にグリーン上で二人の娘さんを抱き抱え、その後に奥様と抱擁を交わしたシーンは見ていて胸が熱くなりました。

2年前の震災では10日以上も車中泊を余儀なくされた奥様と娘さんたち。

そんな状況でも、心配する重永プロに「私たちは大丈夫だからツアー参戦を続けて」と叱咤激励をしていたという奥様の気丈な振るまいも、今回の優勝で報われましたね。

家族って本当にイイもんですねー。

アジアで一番になるように両親に「亜斗夢」と名付けられたそうですが、重永プロには今回の優勝に満足することなく複数回優勝、そしてアジアや世界にも活躍の場を広げて欲しいですね。

苦手なアプローチを今以上に磨けば、さらに勝ち星を重ねていけるはずです。

頑張れ、そしておめでとう! 重永亜斗夢プロ!!