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プロゴルファー

こせきよういち

いろいろありました。マスターズ~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#67

今年のマスターズは注目選手や注目ポイントの多い、とてもワクワクの見ごたえある大会でした。

結局、優勝争いはいずれも20代の若く、そして実績のあるプレーヤーによる激戦となり、最後はパトリック・リードが逃げ切りでメジャー初タイトルを獲得しました。

そんな素晴らしいマスターズですが、ここで注目するのは、優勝候補にも挙げられた実力選手たちによる滅多に見られない珍プレーの数々です。

ガルシアが15番ホールで13打

まず最初は、大会初日に一番話題になったプレーです。

昨年のチャンピオンのセルヒオ・ガルシアは15番パー5で、なんと13打をマークしました。

このホールでの13打は、それまでの最多スコア=11打を2打更新する新ワースト記録です。

この大叩きは多くのメディアが大きく取り上げたので、ご存じの読者も多いと思いますが、2オンを狙ったボールが池に捕まると、1打付加で打ち直しとなる続く第4打から第6打、第8打、そして第10打(上掲の動画で紹介されています)まで、5発続けての池ポチャとなったのです。

結局、12オン&1パット=13打。

この1ホールでガルシアの2年連続優勝は、望みを絶たれたのでした。

マキロイがアゼリアの中からチョコンとリカバリー

続いては大会3日目、ロリー・マキロイが見せた、13番パー5の満開の花の中からのリカバリーショットです、

2オンを狙ったマキロイのショットは、グリーン奥の満開のツツジ(アゼリア、このホールの愛称でもあります)の茂みへ。

遠くから見ると、ストロークはとても無理。アンプレヤブルにするしかないような状況でしたが、ボールは奇跡的にスタンスが取れる位置にあり、手前にはクラブを振り下ろすスペースがありました。

マキロイがチョコンと打ち出したボールは斜面を転がり落ち、グリーンエッジへ。そして、パーをセーブしたのです(下記リンク先の動画をご覧ください)。

もしこれがアンプレヤブルとなれば、ツツジの周囲(2クラブレングス以内)や奥にドロップできそうな場所はありませんから、第2打地点まで戻っての打ち直し(第4打)となり、パーセーブは難しかったでしょう。

本当に奇跡的にラッキーなライでした。

リカバリーショットの名人も、ときには……

「リカバリーショット」といえば、当代随一の名手はフィル・ミケルソンです。

ところが、そのミケルソンが2日目の1番パー4で、フェアウェイ右の林の中からリカバリーショットを空振りするという、とても珍しいシーンを演じました。

もっとも上掲の動画のような状況ですから、さすがのミケルソンも仕方なかったのでしょう。

ジェイソン・デイはパトロンのビアカップにホールイン

最後は大会初日、やはり1番パー4で記録された珍しいシーンです。

ジェイソン・デイの第2打は右に大きくそれて木を直撃、ボールはその下で観戦するパトロンの肩の上に落ちたあと、そのパトロンが手にするビアカップの中にホールイン!

そこでパトロンですが、普通はすぐにカップからボールを取り出すところですが、彼はなんとカップのビールをごくごくと一気に飲み干し、そしてボールを取り出してデイに手渡したのでした。

ユニークなパトロンです。

どれもタフなコースセッティングと、たくさんの熱狂的なパトロンであふれるマスターズならではの珍しくも、面白いエピソードです。

早くも来年のマスターズが待ち遠しい?